マクラーレン ザク・ブラウン 「F1はクリスチャン・ホーナー抜きのほうが健全」
マクラーレンのCEOザク・ブラウンは、元レッドブル代表のクリスチャン・ホーナーがチームを去ったことで「F1はより良い状態になった」と語った。

ホーナーとは長年にわたって対立し、公の場で何度もやり合ってきたブラウンだが、その突然の解任以降、F1はより健全な状況にあると考えているという。

ブラウンはレッドブルの新チーム代表に就任したローラン・メキースを歓迎し、昇格後にプライベートで会談したことも明かした。

「ローランがあの役職に就いたことは嬉しい。僕はローランが好きだし、それは健全なことだと思う。これでまた、オン・トラックでの競争に集中できるかもしれない」とブラウンは英紙『The Telegraph』に語った。

「F1に政治的な側面があるのは当然だけど、ローランとなら、より健全な形になると思う。僕はローランのファンだし、長い付き合いがある。彼とレースをするのは楽しいだろうね」

ホーナーとのライバル関係「行き過ぎだった」
またブラウンは、ホーナーとの確執が「行き過ぎていた」と振り返り、レッドブル前代表が一線を越えていたと非難した。

「やり過ぎだったよ。F1に政治的な駆け引きがあるのは当然だけど──たとえばフレキシブル・ウイングをやめさせようとするとかね──でも、根拠のない中傷を始めたら、それはもう一線を越えてる」とブラウンは説明した。

「今ピットレーンを見渡しても、政治的な戦いは続いているけど、その一線は越えていない。以前はそれが越えられていたんだ」

今後、レッドブルとはより建設的で敬意ある関係を築けるとブラウンは見ている。

「これからは良い方向に変わっていくと思う。たとえば、信頼感のレベルが高まることで、ある話題について我々が話し合うときに『これは機密として扱ってほしい』と伝えたら、それが即座に政治的な武器として使われるようなことはなくなる」

「これからはもっと良い関係になっていくと思う。もう少し団結し、互いに信頼できるようになる。オン・トラックでは競い合いながらも、オフ・トラックではスポーツにとって良いことについて話し合えるようになるんだ」

「そしてその会話が、政治的な目的でねじ曲げられたり、文脈を無視して使われることもなくなる」

マクラーレン F1 レッドブル・レーシング

フェラーリとの健全な競争を称賛
ブラウンは、フェラーリとの戦い方が健全だったとも語り、フレデリック・バスールとの関係性を例に挙げた。

「僕はフェラーリとの戦い方が好きだった。フレッド(バスール)はマイアミで我々が勝ったときに祝ってくれたんだ。あれがきっかけになった」

「彼のことは昔から知っているし、本物のレーサーだよ。僕たちは互いに勝とうとしていたけど、それでもあの戦いは楽しかったし、F1にとっても良いことだったと思う」

「ファン目線で言えば、悪役キャラみたいなドラマも確かに盛り上がるけど、オン・トラックで激しくやり合いながら、オフ・トラックでは冗談を飛ばしたり、フォトボム(写真に映り込んだり)したり、そういう雰囲気もすごく良い」

「そういうレースの仕方のほうが楽しいし、『良い警官・悪い警官』みたいな関係性と同じくらい盛り上がるんじゃないかな」

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / レッドブル・レーシング