2026年F1日本GPを前に鈴鹿サーキットが西コース再舗装工事

今回工事が行われているのは、いわゆる「西コース」にあたる区間で、ターン11のヘアピンからスプーンカーブ、さらに立体交差を経て最終シケイン「トライアングル」までを含む第3セクターだ。
2025年初頭に第1セクターの再舗装が完了していたが、冬季休止期間を利用して残る区間の作業が再開された。
昨冬に刷新された第1セクターでは、排水性とウェット時のグリップ向上を重視した新舗装が採用され、縁石も内外ともに新設された。初期テストでは若干のうねりや段差が確認された。改修直後には、スパーGTやスーパーフォーミュラといった国内カテゴリーの初期テストで、わずかな凹凸や路面の不整が確認されたものの、2025年シーズンを通して大きな問題が発生することはなかった。
一方で、残るセクションの改修は継続課題となっており、クリスマス前には重機と作業員が再びサーキットに入り、旧舗装の撤去と次世代アスファルトの敷設作業が始まった。

今回の西コース再舗装では、旧アスファルトを剥がしたうえで新世代の舗装材が敷設されており、ヘアピン(11コーナー)からスプーンカーブを含む高速・高負荷区間の路面特性が一新される見込みだ。
新しいアスファルトは当初グリップが低く、2026年3月のF1日本GPではドライバーにとってチャレンジングな条件になる可能性があるが、走行を重ねてラバーが乗ることで徐々にグリップは向上していくと見られている。

2026年F1日本GPは3月27日から29日に開催され、シーズン第3戦として行われる予定だ。前回2025年大会のウィナーであるマックス・フェルスタッペンは、連続勝利を狙って鈴鹿に乗り込むことになる。
また、この週末はホンダにとっても特別な意味を持つ。2026年からアストンマーティンとパートナーシップを組み、正式にF1パワーユニットサプライヤーとして復帰する節目の年となり、母国グランプリはその象徴的な舞台となる。
鈴鹿サーキットではF1に加え、2026年は7月に二輪の世界耐久選手権8時間レース、9月にはインターコンチネンタルGTチャレンジ鈴鹿1000kmの開催も控えており、新舗装はこれら主要イベントを見据えた重要なアップデートとなる。
カテゴリー: F1 / F1日本GP
