エステバン・オコン F1タイトルへの信念「それがなければ、ここにいない」

オコンはこれまで9シーズンをF1で戦い、2021年ハンガリーGPで初優勝を挙げたものの、タイトル争いに本格的に加わる機会はなかった。フォース・インディア、ルノー/アルピーヌ、そして現在のハースF1チームでも、常に前線で戦えるだけのパフォーマンスは不足していた。
「そうでなければ、僕はここにいない。そもそも参戦していないはずだ」とオコンは語る。
「キャリアのこの段階で、僕が目指しているのは将来チャンピオンシップを争う場所に立つことだ。多くのドライバーが、正しいタイミングで正しい場所に巡り合うものだからね」
ノリスの躍進が示した“可能性”
オコンは、2025年にタイトルを獲得したランド・ノリスの例を挙げ、F1の状況がいかに急速に変わり得るかを強調する。
「2023年を思い返してみると、カナダやシーズン序盤、ジェッダを思い出す。あの頃、僕はランドと戦っていた。3レース連続で、最終ラップまでP6とP7を争っていたんだ。それが今では、彼はレースに勝てるマシンに乗り、タイトルを争っている」
「だから僕は思う。決して諦めないこと。それが正直な答えだ」
「僕は将来、チャンピオンシップを争うためにここにいる。でなければ、なぜあれほど厳しいトレーニングをする? なぜP10のために戦う努力を続ける? それが今の現実だけど、もちろん、それが最初からの夢だったわけじゃない」

ハースF1での苦闘と収穫
ハースF1での初年度、オコンは5年間所属した“エンストンのチーム”からの移籍に苦しんだ。ルーキーのオリバー・ベアマンに後れを取る場面も多く、最終的にはベアマンがチームに3ポイント多く持ち帰る結果となった。
それでもオコンは、チームとともに積み重ねてきた前進をポジティブに受け止めている。
「一番のハイライトは、僕たちがどれだけうまく協力できているか、そして困難な状況をチームとして乗り越えてきたことだと思う」とオコンは語る。
「最初のレースから2戦目にかけての立て直し、ああいうものは本当に大きな成果だった」
シーズン終盤に残った課題
一方で、シーズン後半にかけて解決しきれなかった問題も明確だという。
「難しかったのは、シーズン終盤まで引きずった部分だ。マシンに関する問題、ブレーキング、安定性。両方のマシンで、どうしても解決が難しい課題があった。それが最大の低調要因だったと思う」
それでもオコンは、前向きな要素を最後に強調した。
「でも本当のハイライトは、僕たちのチームワークだ。全員がどれだけモチベーションを持ち、来年に向けてどれだけワクワクしているか。それは間違いなく、僕にとって大きな収穫だった」
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