マクラーレン 2025年F1マシン『MCL39』に施した「革新的な最適化」
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コンストラクターズチャンピオンのマクラーレンは、木曜日にシルバーストーンで行われた撮影日でMCL39を公開し、2025年F1マシンのデザインを披露した最初のF1チームとなった。
マクラーレンMCL39には、2024年のMCL38と比較して、いくつかの目に見える変更が施されている。フロントとリアのサスペンションが改良され、エアボックスの入口がより広く、サイドポッドの入口と形状が昨年フェラーリとレッドブルが採用したものに近づくよう微調整されている。
アンドレア・ステラは、この撮影日に、デザインの全面的な見直しは目に見える部分にとどまらず、すべてのコンポーネントの改善を目指して新しいモノコックが採用されたことを明らかにした。
「このマシンは革新的だ」とステラは語った。「レイアウトのほとんどの主要コンポーネントが、...時には限界ぎりぎりの改善ではなく、技術的な開発のチャンスを得るために、何らかの革新の対象となっている」
「ほとんどの場合、これらは空力要件を満たす目的で、あるいは他のケースではメカニカル的なグリップのために役立つ」
「実際には、フロントウイングからギアボックス、クラッシュ構造に至るまで、あらゆるものが最適化の対象となっている。時には少しずつ、時には大幅にね」
ランド・ノリスは、シルバーストーンでのプロモーション走行で、200kmに制限されたMCL39を初めて試したドライバーとなった。
氷点下に近い気温とデモタイヤのため、マシンの性能を正確に測ることはできなかったが、ノリスはマクラーレンがマシンを全面的に改良するという難題に直面しているにもかかわらず、早期に問題が発生していないことに明るい見通しを示した。
「普通だと感じたよ」とノリスは説明した。「だから、これは良い第一歩だ。なぜなら、彼らはいくつかのデザインや、今年マシンで試そうとしていることのいくつかにおいて、かなり革新的だからだ」
「それによってデザインに難しさが出てきて、あらゆる面で厄介なことになっているが、チームはより多くの領域を探求し、限界を押し広げようと、非常に良い仕事をしている」
「実際に試してみると、完璧ではないのではないかという不安が常に少しはつきまとう。また、トラックや風洞実験とどれだけ一致するのか、そういったすべての要素が組み合わさる」
「しかし、すべてが期待通りに機能しており、すべてが正常に感じられる」
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空力効率
アンドレア・ステラは、マシンを大幅に改良する決断をした主な動機は、空力効率の改善という目標にあったと説明した。主要コンポーネントの体積を減らすことで、空力エンジニアは望む成果を追求する自由度が高まる。
フロントとリアのサスペンションを改良した理由の一部はタイヤの管理を改善するためだったが、ステラは空力要因も影響していると示唆した。
「メカニカル的なグリップという観点では、サスペンションにもいくつかの調整が加えられているのは明らかだが、昨今ではサスペンションはエアロダイナミクスに貢献する傾向にある」とステラは述べた。
初期のアップグレードロードマップ
マクラーレンは、今月末にバーレーンで始まるプレシーズンテストに向けて進化する可能性が高く、ウィングはほぼ確実に変更されるだろうが、ステラはシルバーストーンで展示されたもののほとんどは継続されると述べた。
また、各チームは2025年の開発と2026年に導入される新ルールとの間でリソースのバランスをどう取るかという課題に直面しているが、ステラはマクラーレンは過去に行ってきたことと大きく変わらない計画にコミットしていると述べた。
「我々はアプローチや開発のペースを変えていない。フロントローディングで開発を進めている」とステラは説明した。
「我々はただ、マシン開発を可能な限り速く進めようとしているだけだ。つまり、シーズン序盤のレース中にいくつかのアップデートを行うということだ。しかし、これは2026年のレギュレーション変更が迫っていなかったとしても同じだっただろう」
「我々はただ、可能な限り速く走ろうとしているだけだ。なぜなら、昨シーズンは成功を収めたシーズンだったとはいえ、パフォーマンスの観点から見た我々のマージンは、マシンを積極的に開発し、可能な限りのパフォーマンスを引き出す必要があることを意味していたからだ」
「そのマージンは非常に小さかったと思う。他のチームが開発を進めていたことを考えると、我々が開発面で全力を尽くさなければ、すぐにアドバンテージを失うことになったかもしれない」
「もちろん、開発面では全力を尽くした。2024年から2025年のマシンで、ライバルよりも開発を進めることができたかどうか見てみよう」
カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム