マクラーレン・ホンダ F1 ロシアGP
マクラーレン・ホンダは、F1 第4戦 ロシアGPでまずは2台揃っての完走を目指す。

前戦バーレーンGPでは、ホンダのF1パワーユニットにトラブルが多発。フェルナンド・アロンソが残り2周でエンジントラブルでリタイア。ストフェル・バンドーンはレースをスタートすることさえできなかった。

翌週にバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた初日はトラブルに見舞われたものの、2日目にはトラブルフリーでテストを実施。

今シーズンまだダブル完走を達成していないマクラーレン・ホンダは、ソチで初の2台揃っての完走を目指す。

フェルナンド・アロンソ

「ソチ・オートドロームは、攻略が難しいポイントもいくつかあるし、面白いサーキットだ。さらに今年は、新しいレギュレーションの影響で、今までと異なる攻め方が必要になるとも思っている。昨年はターン3がトリッキーな複合コーナーで、ラインから外れないためにはカーバランスとコントロールが重要だった。しかし、今年はそこまで難しくはないようなので、実際に走った時の感覚がどう違うのか確かめたい。ゆるく曲がった2つの長いストレートといくつかの高速コーナーがあるこのサーキットは、今の僕たちのマシンには少し厳しいレイアウトかもしれない。ただ、マシンはバランスがよいので、このサーキットの特徴でもある直角コーナーではうまく走れると思う。市街地コースでもあるソチ・オートドロームだが、幅広のトラックで高速のレースが展開される。つまり、接戦が予想されるし、オーバーテイクの機会も多くある。ここ数週間は信頼性の問題が発生しているので、ソチで2台のマシンともに完走することができれば、まずはいい結果と言える。僕もバーレーンテストの内容を確認しているし、マシンとパワーユニット双方の有用なデータを得ることができたと思っている。また僕は、マクラーレン・ホンダのメンバー全員が、できるだけ早くデータを活用できるように全力を尽くしていることを知っている。レースシーズンは長いものの、大陸をまたいだ移動もあり、レース間の時間は限られている。だから、バーレーンテストの2日目で多くの周回を走れたことはポジティブな結果で、今後のレースに活用できるものだったと思っている」

ストフェル・バンドーン

「2015年にGP2でチャンピオンを決めたのが、ソチでのレースだった。その時にはいい結果を得ることができたし、それは今週末のレースでもアドバンテージになると思っている。ここ何戦かは、僕が乗るマシンに問題があり、十分な距離を走れていないが、今週末には改善されていることを望んでいる。この数週間は難しい日々が続いていただけに、バーレーンテスト2日目の結果には僕もチームも希望を感じている。テストの結果は僕たちの後押しになったし、今後のマシンの方向性に関して多くの情報を得ることができた。だから、バーレーンGP終了直後とは異なり、今は前向きな気持ちでソチに臨んでいる。以前にも言った通り、ソチのようなストレートのあるコースはスピードが重要で、その点では僕たちのマシンは若干不利だと思っている。現時点での僕たちの目標は、信頼性を回復して、できるだけ多くの走行時間を得ることだ。マシンに何も問題が起こらなければ、現状でベストな走りをレースで見せることができると思う」

エリック・ブーリエ (マクラーレン・ホンダ レーシングディレクター)

「ここ何戦かの内容は、我々の期待を下回るものだった。マシンの2台ともに問題が起き、レースで走るためにはまずそれを解決する必要がある。ホンダは、MGU-Hの問題解決に全力を尽くしているし、マクラーレンもレースに必要なオペレーション手順の改善に取り組んでいる。だから、今週末は最低でも両マシンがチェッカーフラッグを受けることができるはずだ。バーレーンテストを終え、ソチで新しいパーツを導入できるように全力を尽くしている。シャシーに関しては、我々が取り組んでいる改良に自信を持っているし、どんな場所であれ最良の走りができるように絶えず努力している。マシンの現状に関して両ドライバーからいい感触を得ているし、今後もいい結果を出せるように改良を続けていく。マクラーレンがソチ・オートドロームを走るのは4度目だ。まずは全セッションをトラブルなく走り、週末を無事に終えることに集中する。MCL32に乗る両ドライバーがレースでいい走りをするためには、それが最低限の条件必要だからだ。接戦が予想されるロシアGPで、我々がライバルといいレースができることを期待している」

長谷川祐介 (F1プロジェクト総責任者)

「残念な結果に終わったバーレーンGPを終え、その後に同じ場所で行われたテストまでの数日間、チームはレースウイークに頻発したMGU-Hの問題に対して暫定的な対策を投入するために、非常に忙しい日々を送りました。チームの懸命の努力もあり、テスト2日目には81周の走行を重ね、問題に対する対策の方向性をある程度固めることができたと考えています。自分たちの現状を踏まえると、今週末も我々にとっては厳しいレースになると予想していますが、2016年のロシアGPでは、2台のマシンがポイント圏内でフィニッシュすることができたので、今年もその再現を狙うよう努力を続けます。サーキットはストレートといくつもの90度コーナーの組み合わせにより、パワー、エネルギーマネージメントと燃費のバランスが重要になります。フリー走行の時間を有効に使いながら、マシンのバランスとパワーユニットのセットアップをマクラーレンとともに入念に進め、日曜日はいいレースを見せられればと思います」

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / ホンダF1 / F1ロシアGP