マクラーレン 600LT
マクラーレン・オートモーティブは、2018年グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードにて、マクラーレン・スポーツシリーズの新作「McLaren 600LT」を世界初公開した。

公道でもサーキットでも優れた性能を発揮するように作られた、新しい600LTの登場は、マクラーレンの「ロングテール(LT)」ストーリーが新たな章に入ったこと、ならびにスーパースポーツカーの新たなパフォーマンス・ベンチマークが確立されたことを告げるもの。

マクラーレン・オートモーティブ最高経営責任者マイク・フルーウィット(Mike Flewitt)は「新しいMcLaren 600LTは、最も先鋭的な性能を持つ、公道走行が可能なスポーツシリーズ・モデルで、エアロダイナミクスの最適化やパワーの増大、軽量化、サーキット走行を重視したドライビングダイナミクス、ドライバーとマシンとの一体感の向上といった、『McLaren LT』らしい特性を備えています。20年以上の歴史のなかで『ロングテール』の名が冠されたマクラーレンは、この600LTを含めて4つしかありません。今回の600LTは、スーパースポーツカーの性能に求められる基準を再定義するものであり、驚異的な加速力と、サーキットでの卓越したコーナリング・スピード、ドライバーとマシンとの類稀なダイナミックな関係性がその特徴となっています」と語った。

新しいMcLaren 600LTは、「圧倒的な性能により、ドライバーを徹底的に楽しませる軽量のスーパースポーツカーを生産する」という、マクラーレンの哲学を象徴している。

3.8リッターV8ツインターボ・エンジンを最適化するエンジンマネジメントシステム、さらにエンジンがより効率よく吸気できるようにするために、McLaren Sennaよりも短く、より大胆なデザインになったトップエグジット型のエキゾースト・システムを採用。これによる背圧低下により、600LTの最高出力は7,500rpmで600PS、5,500-6,500rpmでの最大トルクは620Nmを達成している。

このような圧倒的なレベルのパフォーマンスが発揮されるため、0-100 km/h加速はわずか2.9秒で、高い評価を受けているスーパーシリーズ・モデルのMcLaren 675LTに匹敵する加速力となっている。0-200km/hは8.2秒という驚異的な数字で、最高速度の328km/hまで加速を維持させることができる。

McLaren 600LTマクラーレン 6600LT

McLaren 675LTモデルと、レースにおけるパイオニアである「ロングテール」McLaren F1 GTRの流れを汲む、LTファミリーの今回の新モデルは、エクステンドされたフロント・スプリッターやリア・ディフューザー、固定式のリア・ウィング、スリムなシルエットといった、マクラーレン「ロングテール」の物理的特徴をすべて備えており、全長はMcLaren 570S Coupeより74mm長くなっている。

このユニークなボディによってエアロダイナミクス性能が最適化され、さらに600LTのフラットなカーボン・ファイバーのフラットボトムとの相互作用により、250km/hで走行時のダウンフォースが100kg増大し、グリップと高速での安定性が向上している。これは、サーキットで優れた性能を発揮するための重要なファクターとなる。

同様のアルミニウム製シャシーに比べて剛性が25パーセント程度向上しているモノコック・シャシーや、新たなエアロダイナミクス装備でのカーボン・ファイバーの積極的な採用、ならびにサーキット指向のコックピット全体にわたる軽量素材の装備により、McLaren 600LTは、乾燥重量が1,247kgまで削減されており、その際のパワー・ウェイト・レシオは2.08Kg/PS となっている。

また、McLaren Senna用に改良されたオプションの超軽量のカーボン・ファイバー製レーシング・シートを使用した場合の600LTの重量は、570S Coupeに比べて100kg軽くなっており、この重量削減は600LTのあらゆるパフォーマンスの向上をもたらしている。

McLaren 600LTを更に軽量化することを要望するカスタマーは、マクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)が提供する、MSO ClubsportまたはMSO Clubsport Proパックを選ぶことができる。

MSO Clubsportパックには、超軽量カーボン・ファイバー製レーシング・シート、エクステンドされたギアシフト・パドルとステアリング・ホイールのスポーク、軽量素材を採用したスイッチとIRISディスプレー周辺の素材などで構成されたカーボン・ファイバー・インテリア・アップグレード、カーボン・ファイバー製のルーフとカントレイル、グロス仕上げのビジュアル・カーボン・ファイバー・フェンダー・ルーバー、およびチタニウム製のホイール・ボルトが含まれている。MSO Clubsport Proパックは、ブラック、ブルー、レッドまたはマクラーレン・オレンジのいずれかのカラーのMSO特製ハーネス・バーと6点式レーシング・ハーネスが追加されている。

マクラーレンの「ロングテール」モデルに共通するテーマは、ドライバーとマシンとの一体感およびドライブの感動を究極まで高め、ドライバーにこのマシン独自のダイナミックなパフォーマンスをドライバーの意志通りに楽しむこと。McLaren 600LTの開発のあらゆる部分に息づいているこの精神は、マシンとドライバーとの関係をできるかぎりピュアなものにするという明確な開発方針でもある。

そのため、600LTのサスペンション・コンポーネントはMcLaren 720Sより軽く、ソリッドになっていて、鍛造アルミニウム製ダブルウィッシュボーンとアップライトの採用により、ダイナミックパフォーマンスが向上しているだけでなく、重量も10.2kg削減されている。

最低地上高は、スポーツシリーズの他のモデルに比べて8mm低くなっており、フロント・トレッドが10mmワイドになっているため、より正確なドライビング・エクスペリエンスを得ることができる。

マクラーレンのすべてのスポーツシリーズ・モデルに搭載されている独立式の可変アダプティブ・ダンパーとフロントおよびリアのアンチロール・バーは継承されているが、新しいサスペンションのジオメトリと連動させるため、また600LTに求められるサーキット指向の性能を生み出すために、大幅な改良が加えられている。

また、軽量のアルミニウム製キャリパーと剛性に優れたカーボン・セラミック製のディスクを採用したマクラーレン・スーパーシリーズのブレーキ・システムを採用することにより、重量が4kg軽くなったのに加え、McLaren Sennaでの経験をもとにして開発されたまったく新しくなったブレーキ・ブースターとの組み合わせによって、ブレーキ中のペダルの感触と反応が大幅に向上し、200km/hから停止状態までの制動距離は117mと、McLaren P1(TM)より1m長いだけとなっている。

2種類ある、超軽量アルミアロイホイールのデザインは、標準装備が10スポークで、5本スポークへの変更も可能となっている。いずれもスポーツシリーズのマクラーレンに装備されるホイールとしては最軽量で、このバネ下重量の削減は、McLaren 600LTのダイナミックな特性に大きく寄与している。

マクラーレンのテクニカル・パートナーであるピレリと共同開発された、ビスポークによる特別仕様のP Zero(TM) Trofeo Rタイヤは、スポーツシリーズのモデルに初めて装備されるもので、サーキット指向のユニークなタイヤは、McLaren 600LTのダイミックパフォーマンスの向上に欠かせないファクターとなっている。マクラーレンの代名詞とも言える、すばやく、鋭いステアリング・フィールとリアアクスルの安定性をさらに向上させることを目的として作られた、超高性能タイヤは、たとえ路面状態が完璧でなくても、路面とのコンタクトパッチが一定に保たれ、コンプライアンスとグリップが向上されるように、サイドウォールの構造が通常よりソフトになっている。またTrofeo Rタイヤのベルト構造は、以前のスポーツシリーズのものより硬く設定されており、横加速度とコーナーリング性能が改善されている。

McLaren 600LT インパネマクラーレン 600LT シート

McLaren 600LTのコックピットは、重量削減と、ドライバー重視の環境作りの両方に焦点を当てたものとなっている。軽量のアルカンターラ(Alcantara)のトリム素材が、全体に多く使用されており、ドライバーとパッセンジャーのフットウェルと、シート下のカーペットを省くことで、5.7kgの重量削減を実現。さらにMonoCell IIシャシーの構造も、カーボン・ファイバーの美しさを残したまま、仕上げがなされている。グローブボックスは取り外され、ドアポケットの代わりに軽量のネットが取り付けられている。エアコンディショニング、ナビゲーションおよびオーディオシステムは、すべてノンコストのオプションとして追加することが可能。McLaren P1で初登場し、その後のMcLaren 675LTでも使用された、カーボン・ファイバー製のレーシング・シートも標準装備されており、これだけでも重量が21kg削減されている。

600LT Coupeは、2018年10月より、およそ12か月間にわたり生産予定で、既存のスポーツシリーズとスーパーシリーズ、ならびに全車オーナーが決まっているSenna、Senna GTRおよびBP23の生産スケジュールを調和させ生産が行われる。生産台数は厳密に制限され、スペシャリストの技による、精密な仕上げのカーボン・ファイバー製ボディパネルも、この「ロングテール」が他のスポーツシリーズのモデルと一線を画す理由となるだろう。

現在、600LT Coupeはマクラーレン正規販売店よりオーダー可能となっている。

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カテゴリー: マクラーレン | 自動車ニュース