ランド・ノリス 2026年にF1王者の証し“カーナンバー1”を使用
2025年のF1ワールドチャンピオンとなったランド・ノリスが、来季2026年シーズンにカーナンバー1を使用することを明らかにした。ノリスは通常「4」を使用してきたが、タイトル獲得により与えられる“1番”を選択し、王者として新シーズンに挑む。

カーナンバー1は世界チャンピオンのみが使用できる特別な番号で、2021年以降はマックス・フェルスタッペンが4シーズン連続で使用してきた。新王者ノリスの誕生により、その番号が4年ぶりに移ることになる。

伝統とチームへの誇りを理由に「1」を選択
ノリスはスカイスポーツの取材に対し、「カーナンバー1」を選んだ理由を次のように語った。

「伝統なんだ。そこには理由がある。『自分で取りにいける番号』として存在しているからだよ。我々はそのために努力し続けてきたんだ」

さらにノリスは、番号1を使うのは自身のためだけではないと強調する。

「これは僕だけのものじゃない。マクラーレンのメカニック、エンジニア、関わるすべての人たちの誇りでもある。“僕たちはナンバー1なんだ”と言える acknowledgement(認識)をみんなが持てるんだ」

「『僕たちは4番だ』と言うより、『1番だ』と言える方がずっといいよ! 彼らは僕以上に喜んでくれると思う」

ノリスは、タイトル獲得翌日に番号選択の締め切りがあったことを明かし、最速で翌火曜日のアブダビで行われるピレリタイヤテストにも新番号が登場する可能性があると語った。

ランド・ノリス マクラーレン

フェルスタッペンは来季の番号変更を希望
一方、マックス・フェルスタッペンは来季 No.3 の使用を希望しており、現在 FIA の承認待ちとされる。フェルスタッペンはデビュー当初に33番を使っていたが、本来好んでいた3番は2015年当時ダニエル・リカルドが使用していたため選べなかった過去がある。

歴代王者の番号選択との対比
F1では2014年からドライバー固有の番号制度が導入されているが、王者には翌年に限り「1」を使う権利が与えられる。

ただし使用は義務ではなく、ルイス・ハミルトンのように44を使い続けた例もある。フェルスタッペンはタイトル前は33を使っていたが、王者となった2022年以降は4年連続で1を選択してきた。

ノリスは伝統を重視し、王者としての象徴である「1」を採用する選択をした形だ。

F1ナンバー制度の歴史
2014年の固定ナンバー制以前、チャンピオンは常に1番、チームメイトは2番を使用し、残りのチームはコンストラクター順位順で番号が割り振られていた。

1974~1995年はチームごとに番号が固定化される傾向が強く、例えばフェラーリは1974〜1979年に11・12番を使用し、ジョディ・シェクターが1980年にタイトルを獲得して1番をつけると、ロータスが11・12番を引き継いだ。

1981〜1995年のフェラーリの27・28番は象徴的な番号として知られるが、1990年には王者アラン・プロストがマクラーレンから移籍したため、フェラーリが1・2番を使用した例もある。

1974年以前は各レースの主催者が番号を割り振る方式だった。

新車・新番号・王者の自信を手に2026年へ
ノリスは2026年のプレシーズンテストから新車に番号1を纏って登場する。初タイトルを獲得したことでチームや自身の自信も深まり、新たなF1時代を牽引する立場としてのシーズンが始まる。

2025年の劇的なタイトル獲得を経て、ノリスが“1”の重みをどう体現していくのか、2026年シーズンの注目ポイントとなる。

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カテゴリー: F1 / ランド・ノリス / マクラーレンF1チーム