【WEC】 小林可夢偉、フェルナンド・アロンソを優遇したトヨタに不満?
小林可夢偉は、スパ6時間レースでフェルナンド・アロンソが駆る8号車を勝たせるようにチームオーダーを発令したトヨタに不満を爆発させたとスペインのメディアが報じている。
マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスのトヨタ・TS050 HYBIRD 7号車は、予選でトップタイムを記録していたものの、燃料流量計について予選前に申告していたものと異なるシリアルナンバーの部品が使用するというミスでペナルティを科せられ、1周遅れでピットレーンからスタート。
だが、そこから7号車は猛烈な追い上げをみせ、残り1時間ほどで出されたセーフティカーにより、8号車との差は僅か6秒まで縮まっていた。
最後のピットストップでは、2台の差は約1分だったが、マイク・コンウェイの7号車はノーズセクションを交換したことで、フェルナンド・アロンソの8号車と比較して10秒長くかかった。
トヨタのテクニカルディレクターを務めるパスカル・バセロンは、レース前に最後のピットストップ後は2台のTS050 HYBIRDにレースを許可しないことで6名のドライバーと合意していたとし、最後のピットストップでノーズを交換したのは空力的な不一致があったためだと説明したが、レースでは7号車の方が8号車よりも速かったと認めている。
「ラップタイムでは0.1~2秒ほどではあるが、7号車の方がわずかに速かった。だが、ポジションを凍結する計画だったので、それによって何かが変わったわけではない」とパスカル・バセロンは語っている。
最終的にトヨタはスパ6時間レースで8号車が優勝、7号車が2位に続いて1-2フィニッシュを達成。しかし、その表彰台セレモニーの場に小林可夢偉の姿はなかった。
FIA 世界耐久選手権の競技規約では、上位3位のドライバーは表彰台セレモニーの参加が義務づけられており、FIAは“表彰台に出席しないことはオーガナイザーにとって失礼にあたる”とし、小林可夢偉には1500ユーロ(約20万円)の罰金と2ポイントのペナルティポイントを科している。
小林可夢偉は「レースエンジニアと問題について議論していたため、時間通りに到着できず、待合室に着いたときには表彰式はすでに始まって、日本の国家が流れていた」と説明。
またTOYOTA GAZOO Racingの広報担当は「可夢偉は数分後に表彰台に到着した。我々のガレージはピットレーンまで2分ほどかかる。表彰式はすでに始まっており、参加は許可されなかった」と述べている。
この小林可夢偉が語っていた“問題”とは、8号車を勝たせるというトヨタのチームオーダーへの不満だったと報じられている。
フェルナンド・アロンソのWEC参戦が決定した際、WECはF1アメリカGPと日程が重なっていた富士6時間レースを10月14日(日)に移動。それによって、小林可夢偉が参戦するSUPER GT 第7戦オートポリスと日程が重なることになり、最終的にSUPER GT側が日程を動かせいて衝突を避けるという事態に発展した。
当時、脇坂寿一はこの経緯について「WECとスーパーGT共に出場する、小林可夢偉と中嶋一貴はどうすんねん!って事になり、可夢偉もえらい怒ってました」と語っている。
小林可夢偉にとって、F1ワールドチャンピオンとはいえ、フェルナンド・アロンソを優遇する流れは面白くはないだろう。
次戦は、3冠達成を目指すフェルナンド・アロンソがWECを決めたレースとなるル・マン24時間レースとなる。
レース後、小林可夢偉は「上位争いに復帰するのには本当に苦労しました。予選後の裁定の後、ここまで戻るまでに、全員が本当に頑張ったと思います」とコメント。
「今日の我々のTS050 HYBRIDはとても速かったですし、それはル・マン24時間レースへ向けては、良い仕上がりにつながると思います。もちろん勝ちたかったので2位という結果は残念ですが、チームに取っては良いスタートになりました。明日からル・マンへ向けた準備が始まります」
今年のWECはハイブリッド車となるトヨタが、他のLMP1勢を寄せつけない速さをみせているが、ル・マン24時間レースではトヨタ勢同士の意地をかけた戦いが見られることになるだろう。
カテゴリー: F1 / 小林可夢偉 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)
マイク・コンウェイ、小林可夢偉、ホセ・マリア・ロペスのトヨタ・TS050 HYBIRD 7号車は、予選でトップタイムを記録していたものの、燃料流量計について予選前に申告していたものと異なるシリアルナンバーの部品が使用するというミスでペナルティを科せられ、1周遅れでピットレーンからスタート。
だが、そこから7号車は猛烈な追い上げをみせ、残り1時間ほどで出されたセーフティカーにより、8号車との差は僅か6秒まで縮まっていた。
最後のピットストップでは、2台の差は約1分だったが、マイク・コンウェイの7号車はノーズセクションを交換したことで、フェルナンド・アロンソの8号車と比較して10秒長くかかった。
トヨタのテクニカルディレクターを務めるパスカル・バセロンは、レース前に最後のピットストップ後は2台のTS050 HYBIRDにレースを許可しないことで6名のドライバーと合意していたとし、最後のピットストップでノーズを交換したのは空力的な不一致があったためだと説明したが、レースでは7号車の方が8号車よりも速かったと認めている。
「ラップタイムでは0.1~2秒ほどではあるが、7号車の方がわずかに速かった。だが、ポジションを凍結する計画だったので、それによって何かが変わったわけではない」とパスカル・バセロンは語っている。
最終的にトヨタはスパ6時間レースで8号車が優勝、7号車が2位に続いて1-2フィニッシュを達成。しかし、その表彰台セレモニーの場に小林可夢偉の姿はなかった。
FIA 世界耐久選手権の競技規約では、上位3位のドライバーは表彰台セレモニーの参加が義務づけられており、FIAは“表彰台に出席しないことはオーガナイザーにとって失礼にあたる”とし、小林可夢偉には1500ユーロ(約20万円)の罰金と2ポイントのペナルティポイントを科している。
小林可夢偉は「レースエンジニアと問題について議論していたため、時間通りに到着できず、待合室に着いたときには表彰式はすでに始まって、日本の国家が流れていた」と説明。
またTOYOTA GAZOO Racingの広報担当は「可夢偉は数分後に表彰台に到着した。我々のガレージはピットレーンまで2分ほどかかる。表彰式はすでに始まっており、参加は許可されなかった」と述べている。
この小林可夢偉が語っていた“問題”とは、8号車を勝たせるというトヨタのチームオーダーへの不満だったと報じられている。
フェルナンド・アロンソのWEC参戦が決定した際、WECはF1アメリカGPと日程が重なっていた富士6時間レースを10月14日(日)に移動。それによって、小林可夢偉が参戦するSUPER GT 第7戦オートポリスと日程が重なることになり、最終的にSUPER GT側が日程を動かせいて衝突を避けるという事態に発展した。
当時、脇坂寿一はこの経緯について「WECとスーパーGT共に出場する、小林可夢偉と中嶋一貴はどうすんねん!って事になり、可夢偉もえらい怒ってました」と語っている。
小林可夢偉にとって、F1ワールドチャンピオンとはいえ、フェルナンド・アロンソを優遇する流れは面白くはないだろう。
次戦は、3冠達成を目指すフェルナンド・アロンソがWECを決めたレースとなるル・マン24時間レースとなる。
レース後、小林可夢偉は「上位争いに復帰するのには本当に苦労しました。予選後の裁定の後、ここまで戻るまでに、全員が本当に頑張ったと思います」とコメント。
「今日の我々のTS050 HYBRIDはとても速かったですし、それはル・マン24時間レースへ向けては、良い仕上がりにつながると思います。もちろん勝ちたかったので2位という結果は残念ですが、チームに取っては良いスタートになりました。明日からル・マンへ向けた準備が始まります」
今年のWECはハイブリッド車となるトヨタが、他のLMP1勢を寄せつけない速さをみせているが、ル・マン24時間レースではトヨタ勢同士の意地をかけた戦いが見られることになるだろう。
カテゴリー: F1 / 小林可夢偉 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)