小林可夢偉、LMP1のハンディキャップに苦言 「誰も幸せではない」
トヨタの小林可夢偉は、オースティンでのレースは“ジョーク”のようだったと語り、WEC(世界耐久選手権)のLMP1クラスのサクセスハンディキャップシステムを再考するよう促した。

先週末に開催されたオースティンでのレースでは、レベリオンが2台のトヨタに対して明らかに優勢であり、今季2勝目を挙げた。

チャンピオンシップをリードする小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのトヨタ7号車は、1周あたり約0.5秒に相当するEoT(イクイバレンス・オブ・テクノロジー)によって、姉妹マシンであるトヨタ8号車に対しても無力だった。

トップから2周差でフィニッシュした小林可夢偉は、WECはこのシステムを変更しなければ、ファンの関心を維持することに苦労すると警告する。

「理解できません」と小林可夢偉は Autosport にコメント。

「彼らはハンディキャップだと言っていますが、誰が勝つかを決めてしまっています。僕たちはレースに参加する前にわかっていました。これまでで最悪のレースです」

「このEoTを維持するなら、誰もこんなレースに参加しなくなるでしょう」

「これは高度なテクノロジーのレーシングを目的としています。EoTに興奮する人は誰もいません。誰もがすぐに僕たちのクルマを見て遅く見えると言っています」

「観客はどう思います? 本当に馬鹿げている。僕たちが遅いかどうかを気にしているわけではありません。だた、もっと広い視野で、なぜ人々がこのチャンピオンシップに興奮するのかを自問する必要があると思います。間違いなく馬鹿げたアイデアだと思います」

「レベルオンはレースに勝ちましたが、彼らはおそらく本気で幸せな気分になっていないと思います。最終的に誰が幸せですか? 誰も幸せではありません。誰もが不満を感じて家に帰ります。ちょっとしたジョークですよ」

先月のデイトナ24時間レースで優勝したウェイン・テイラー・レーシングのドライバーラインナップの一部である小林可夢偉は、EoTの状況とIMSAスポーツカー選手権のDPiクラスの状況とを比較した。

「IMSAは本当に良い仕事をしていると言わざるを得なません」と小林可夢偉はコメント。

「デイトナで僕はそれを楽しみました。良い競争がありました。彼らが密接なギャップを作ろうといているのがポイントだと思います」

「しかし、WECでの問題はマシンのコンセプトです。これまでのところ、僕たちのマシンとレベリオンの間でそれは不可能です」

「僕たちはここに来てくれている人やテレビで見てくれている人を楽しませるためにここにいます」

「こんな退屈なレースだと、テレビで見ている人々は30分後にはテレビを消してしまうでしょう」

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カテゴリー: F1 / 小林可夢偉 / トヨタ / WEC (FIA世界耐久選手権)