クリスチャン・ホーナー レッドブルF1退任は“経営トップの決断”と明言
クリスチャン・ホーナーは、レッドブル・レーシングを去ることになった経緯について、ついに自らの言葉で語った。2025年夏、20年にわたりチームを率いた代表職を退いた背景には、ドライバー陣やフェルスタッペン一家の関与はなかったと明言している。

Netflixの最新シーズン『Drive to Survive』の中で、ホーナーは退任の舞台裏を振り返り、責任は企業および株主サイドにあるとの認識を示した。

突然の解任「本当の別れも言えなかった」
「本当に喪失感と痛みを感じている。すべてがあまりにも突然だった。本当の意味での別れを言う機会もなかった」とホーナーは語った。

長年築き上げた体制の中心から一転、傍観者となる立場に追い込まれた現実は、彼にとって受け入れ難いものだった。

「そんな“最悪のサンドイッチ”を渡されたときの最初の反応は、『ふざけるな』というものだった」と率直に明かす。

「自分の選択ではない形で、大切なものを奪われた」

2025年シーズンはこれまでほど圧倒的な成績ではなかったが、それでも自らの献身に揺らぎはなかったと強調する。

「私は常にベストを尽くしてきた。チームのために、代表してきた人々のために。しかし今年のパフォーマンスは以前ほど強くなかったのは事実だ」

クリスチャン・ホーナー

フェルスタッペン一家の関与を否定
退任劇の裏に“フェルスタッペンの報復”があったのではないかとの憶測も広がっていた。とりわけヨス・フェルスタッペンの公然とした批判が、その見方を強めていた。

しかしホーナーはこれを明確に否定する。

「マックスの父は決して私の最大の支持者ではなかった。彼は私に対して率直に発言してきた。しかし、フェルスタッペン一家が何らかの形で責任を負っているとは思っていない」

その矛先は、ザルツブルク本社の経営陣へと向けられた。

決断を下したのは経営トップ
ホーナーによれば、最終的な決断はレッドブルCEOオリバー・ミンツラフによるものであり、ヘルムート・マルコが助言的立場で関与していたという。

「これはオリバー・ミンツラフが下した決定で、ヘルムートが横から助言していたのだと思う」

そして、その背景には創設者ディートリッヒ・マテシッツの死後に起きた組織構造の変化があったと見る。

「ビジネスの内部、グループの内部で物事が変わった。創設者が亡くなった。ディートリッヒの死後、おそらく私は“権限を持ちすぎている”と見なされたのだろう」

マテシッツ体制下で与えられていた大きな裁量こそが、ポスト・マテシッツ時代には標的になったというのが、ホーナーの見立てだ。

レッドブルを常勝軍団へと導いた統率力は、体制変化の中で“過剰な権限”と映ったのかもしれない。

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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング