F1イタリアGP FP2展開:マクラーレン勢が速さ示す 角田裕毅トップ10入り
イタリアGPの金曜午後、モンツァの超高速舞台で行われたフリー走行2回目は、ランド・ノリス(マクラーレン)が首位を獲得。フェラーリやウィリアムズも速さを示し、混戦ムードが漂った。角田裕毅(レッドブル)は9番手につけ、予選に向けた手応えをつかんでいる。

セッション中にはアンドレア・キミ・アントネッリの赤旗、ルクレールやピアストリのコースオフなど波乱も発生。各チームがローダウンフォース仕様でデータ収集を進める中、週末に向けた戦いの行方を占う重要な走行となった。

■ セッション序盤:アントネッリの赤旗スタート
FP2開始直後、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が攻めすぎてレスモでスピン。マシンを砂利に埋めてしまい、早々に赤旗が提示された。先週に続くグラベル行きで、地元の若手にとって厳しいスタートとなった。無線でも落胆の声を漏らし、序盤から走行時間を失った。

■ ミディアムとハードでの走行、路面温度は上昇
赤旗解除後は、フェラーリ、メルセデス、ハース勢を中心にハードタイヤ、他はミディアムで走行開始。気温27度の快晴コンディションで、各車はレースシミュレーションのデータを積み重ねた。ピアストリは右ミラーの亀裂を報告する場面もあり、不安を抱えながら周回を重ねた。

■ ソフト投入でタイム更新合戦、ノリスが最速
セッション中盤、続々とソフトタイヤが投入されるとタイムシートが動いた。カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ)が一時トップに立つも、ランド・ノリスが1分19秒878で首位を奪取。ルクレールは0.083秒差で続き、サインツJr.も3番手。マクラーレンとフェラーリ、そしてウィリアムズが三つ巴の様相を呈した。

■ フェルスタッペンと角田裕毅、レッドブルは0.4秒差
マックス・フェルスタッペンはマシンの挙動に不満を漏らしつつ6位。角田裕毅もソフトでアタックを行い、トップから0.4秒差の9位を記録した。高速区間のバランスに苦しみながらも、上位に迫る手応えを残した。チームは週末に向けてダウンフォースとドラッグの微調整を進める。

■ アルボン躍進、ウィリアムズPUの余力
アレクサンダー・アルボンが7位に入り、FP2でもウィリアムズの存在感は健在。新しいメルセデスPUを搭載するアルボンは「まだ余力があるのでは」と技術解説陣も指摘。日曜に向けてさらにパワーを引き出す余地があると見られている。

■ 中団の接戦と終盤の乱れ
ニコ・ヒュルケンベルグ(8位)やガブリエル・ボルトレト(12位)、アイザック・ハジャー(11位)が僅差で競り合い、中団はコンマ数秒にひしめく混戦。終盤はルクレールとピアストリがグラベルに飛び出す場面もあり、走行ラインを外せば即座に罠が待ち受けるモンツァの厳しさを示した。

■ セッション結果
トップはノリス、2位ルクレール、3位サインツJr.。マクラーレン、フェラーリ、ウィリアムズが拮抗する中、レッドブル勢は追走態勢。角田裕毅は9位でトップ10に入り、土曜の予選に向けて手応えをつかんだ。

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カテゴリー: F1 / F1イタリアGP