危険!コース上にマーシャルがいる状況で周回遅れマシンに追い越し許可 / F1エミリア・ロマーニャGP 決勝
F1エミリア・ロマーニャGPの決勝でジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)のクラッシュによってセーフティカーが導入された際、コース上にまだマーシャルが残っている状況で周回遅れのマシンに『追い越し可』の指示が出ていた。

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)の右リアタイヤがバーストしてリタイアしたことでセーフティカーが導入されていた53周目、ジョージ・ラッセルがターン10とターン11の間でクラッシュしたことでマーシャルはデブリを清掃するためにコース上で作業を行っていた。

FIA 競技規則では「競技長がそうすることが安全であると判断し、公式メッセージ送信システムにより「"LAPPED CARS MAY NOW OVERTAKE"(周回遅れ車両は追い越し可)」のメッセージがすべてのチームに送信された場合には、先頭車両に周回遅れにされていたすべての車両は、先頭車両と同一周回(リードラップ)にいる車両およびセーフティカーを追い越すことが求められる」と記されている。

しかし、まだマーシャルが作業を行っている最中に周回遅れのマシンに追い越しの指示が出された。

該当ドライバーとなったランス・ストロール、セバスチャン・ベッテル、キミ・ライコネン、ロマン・グロージャンなどのさまざまなオンボード映像からその危険な状況が確認さらた。

キミ・ライコネン オンボードカメラ

キミ・ライコネンは、セーフティカーを追い抜いて隊列の最後尾につくことを許可された6人のドライバーの最初のドライバーだったが、ターン10と11の事故のためにダブルイエローと信号に気づいた。チームメイトのアントニオ・ジョビナッツィは後ろを追い、キライコネンが目の前でやった回避行動を再現することができた。

次にその場に到着したのはニコラス・ラティフィとロマン・グロージャンだった。グロージャンのエンジニアはコース上にまだデブリが残っているのでターン10と11はダブルイエローになると警告していた。

ロマン・グロージャンは「マーシャルがコース上に残っているので少し危険だ」とエンジニアに返している。

セバスチャン・ベッテル オンボードl

最後はセバスチャン・ベッテルとランス・ストロール。両方のドライバーは前が開けていたことでより速い速度で走行していた。

しかし、フェラーリのエンジニアはダブルイエローについて知らせず、その結果、ベッテルはコース上のマーシャルに気づくまで減速しなかった。

「警告するように彼らに行ってくれ。マーシャルがコース上に出ている。非常に危険だ。マーシャルをコースから出すよう彼らに伝えてくれ」とベッテルは無線で述べた。

ランス・ストロールのオンボードは、最も危険な状況を示していた。ストロールはエンジニアから『プッシュ』するように言われ、ターン10と11で起こっている問題について事前の警告もなかった。その結果、ストロールはほぼ全開でコーナーに近づき、まだ清掃しているマーシャルに驚くほど近づいた。

深刻で衝撃的なオンボードビデオが確認されているが、現時点ではFIAからのアップデートや調査はない。

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カテゴリー: F1 / F1イタリアGP / FIA(国際自動車連盟)