インディカー 佐藤琢磨
モーターシティ・デトロイトでのダブルヘッダー2戦目もグラハム・レイホール(Rahal Letterman Lanigan Racing)が他を大きく突き放すスピードをみせて優勝。デトロイトのダブルヘッダーを完全制覇したのは、今回のレイホールが初めてとなる。

ベル・アイルに特設される全長2.35マイルのサーキットで行われたレース2の予選では、インディ500ウイナーの佐藤琢磨(Andretti Autosport)が2014年のデトロイト以来となるキャリア6度目のポールポジションを獲得。予選2位はライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)で、レース1でポール・トゥ・ウィンを記録したレイホールは予選3番手だった。

今日のレースも70周で争われ、レイホールは序盤で佐藤琢磨、ハンターレイの後ろ、3番手のポジションを守ってチャンスをうかがっていた。ライバル2台の走りを後方から観察しながら、同時に燃費のセーブにも努めて周回をこなしていった。

9周目、ハンターレイをパスしたレイホールは、佐藤琢磨より1周多く走ってピットストップを行った。作業を終えてコースに戻ったレイホールは、思惑の通りに佐藤琢磨の前に出ることに成功。目の前から佐藤琢磨がピットロードへと消えた後の1ラップを思い切り攻め、ピットクルーたちの素早い作業もあってポジションを入れ替えた。

このタイミングでは、3回ピットストップを行う作戦を採用したチームがレイホールの前を走ることとなったが、レイホールには絶対的なスピードがあり、レースが終盤を迎えたときには15秒以上もの大量リードを持ってトップを悠々と走った。

ゴールが目前になった際、2台のマシンがコース上で同時にストップしたことで赤旗中断となったが、レイホールは勢いを削がれることなく、20分後に切られたリスタートで後続を突き放し、デトロイトの2レース目も制した。

佐藤琢磨はインディ500で優勝した翌週のデトロイトでも好パフォーマンスをみせていた。レース1の8位に続き、レース2では4位でフィニッシュ。Andretti Autosportへ移籍したばかりだが、とてもいいシーズンを送っている。

レース1で2位となったスコット・ディクソン(Chip Ganassi Racing)は、レース2では最初のピットストップで燃料補給機器にトラブルがあってポジションを落としたが、粘り強い走りで6位までばん回してゴール。昨日のレースで手に入れたポイントスタンディングトップの座を守った。ポイントランキング3位には11点差で佐藤琢磨がつけている。

インディカー・シリーズは休むことなく来週末にはテキサス州ダラス郊外の1.5マイルオーバルでのレースを行う。

グラハム・レイホール(優勝)

「私たちは今日、またもHondaに勝利をもたらすことができました。みんな大喜びです。最後には赤旗が出され、大きなリードが消えてしまいましたが、2位につけていたジョセフ・ニューガーデン(シボレー)は、私がトラフィックなどに邪魔をされない限り、逆転するのは難しかったと思います。昨日に続いてデトロイトで連勝。私たちにとって素晴らしい週末となりました。チームのクルー、エンジニアたちが素晴らしいマシンを作ってくれています。彼らなしにはこのような活躍は不可能です」

佐藤琢磨(4位)

「手堅く結果を掴むことができました。チームがとてもいい仕事をしてくれています。ミスを犯さないよう全力で戦っていました。しかし、我々は少しスピードが足りていませんでした。予選でポールポジションを獲得したことは誇りに思います。残るシーズンもハードワークを重ね、さらにチームの力を向上させていきたいと考えています。今日の4位フィニッシュによって私たちはチャンピオン争いに加わり続けています。レースでのスピード不足の原因はなんなのか、その答えを見つける必要があります。まずはデータをよく見ることが必要です」

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カテゴリー: F1 / インディカー / ホンダF1