ホンダF1 アストンマーティンの惨状で蘇る“マクラーレンの悪夢”
アストンマーティンの2026年F1プレシーズン準備は、期待とは裏腹に深刻な混乱の中で幕を閉じた。バーレーンでの最終日、マシンはほとんど走行できず、関係者の表情がその状況を物語っていた。

ホンダにとっても、この展開は決して他人事ではない。かつての悪夢を想起させる内容であり、開幕戦を前に不安が広がっている。

バーレーンの建物テラスでは、エイドリアン・ニューウェイ、エンリコ・カルディレ、ランス・ストロール、そしてオーナーのローレンス・ストロールの姿が捉えられた。

ストロールがマシンの挙動を説明する中、ニューウェイは大きくため息をついたと伝えられている。プレシーズンテストは劇的な形で終わりを迎えた。

スタート自体は決して悪くなかった。バルセロナでは到着が遅れたものの、マシンは極めてアグレッシブなコンセプトを示していた。

ニューウェイは極端な空力ソリューションを採用し、ホンダ製パワーユニットとの組み合わせは競争力を持つと多くが予想していた。両者が有する設備環境を踏まえれば、その期待は自然なものだった。

しかし、その構図は急速に崩れた。

フェルナンド・アロンソとランス・ストロールは何度もコースオフを喫し、マシンは深刻な信頼性問題に見舞われた。

特に懸念されたのは、テスト終盤に発生したバッテリー関連の問題だった。内燃エンジンが突然最大回転数まで吹け上がる現象が起き、金曜日の大半を失う結果となった。

ホンダ側も状況を把握しきれていないと伝えられている。複雑な構造を持つ新型エンジンは十分なパワーを発揮できておらず、信頼性も不安定だという。

金曜日時点で使用可能なバッテリーは1基のみだったとされ、3回のテスト合計周回数は400周未満にとどまった。対照的にメルセデスは1,204周を記録している。

ホンダF1 アストンマーティン・コグニザント・フォーミュラワンチーム

2015年マクラーレンとの悪夢を想起
この状況は、ホンダとフェルナンド・アロンソにとって痛みを伴う記憶を呼び起こす。

11年前、マクラーレンとのパートナーシップ初年度も、プレシーズンテストは問題続きだった。

当時のアロンソとジェンソン・バトンは、あらゆる局面でトラブルに直面し、極端に遅いマシンに苦しんだ。

開幕戦オーストラリアGPでは、バトンがトップから2周遅れで完走。アロンソはテスト中の不可解なクラッシュにより、開幕戦出場すら叶わなかった。

その協力関係は最終的に成功することなく、ホンダはトップとの差を埋められないまま2017年限りで袂を分かった。

その後、ホンダはトロロッソ、そしてレッドブルと提携し、マックス・フェルスタッペンとともに大きな成功を収めることになる。

今回のアストンマーティンとのプロジェクトが同じ道を辿るかは、まだ誰にも分からない。

しかし明らかなのは、現時点の問題が一夜にして解決する類いのものではないという事実だ。ホンダにとって、シーズン開幕は大きな試練となる可能性が高い。

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / アストンマーティンF1チーム