ニコ・ヒュルケンベルグ レッドブルF1移籍幻に ニューウェイが見送った理由

そのうちレッドブルF1行きが実現しなかった背景について、デイモン・ヒルがポッドキャスト「Undercat」で興味深い内幕を明かした。
ヒルによれば、エイドリアン・ニューウェイはヒュルケンベルグの実力を認めつつも、ドライバーの体格がシャシー設計に与える影響を重視し、起用を見送ったという。
フェラーリF1移籍も目前だったヒュルケンベルグ
38歳のニコ・ヒュルケンベルグは、2010年にウィリアムズでF1デビューを果たした。その後はフォース・インディア、ザウバー、ルノー、レーシングポイント、アストンマーティン、ハースを経て、2025年はザウバー、2026年はその後継となるアウディF1で戦っている。
これまで257戦のグランプリに出走してきたヒュルケンベルグだが、キャリアの転機となり得た場面は何度かあった。そのひとつが、2013年に進んでいたフェラーリF1との交渉だった。
「2013年の間に初期段階の話し合いをしていたし、契約は2014年から始まるはずだった。我々としては合意にかなり近づいていると感じていたけど、最終的には単純にサインには至らなかった」とヒュルケンベルグは明かしている。
レッドブルF1行きを阻んだニューウェイの判断
だが、ヒュルケンベルグのキャリアが大きく変わる可能性があったのは、それだけではなかった。デイモン・ヒルはポッドキャスト「Undercat」で、レッドブルF1加入の可能性もあったことを明かしている。
ヒルは、ニューウェイとのやり取りを次のように振り返った。
「アドリアンがニコのことを一度話していたのを覚えている。彼は僕に『ヒュルケンベルグをどう思う?』と聞いたんだ。僕は『まあ、かなりいいドライバーだ』と答えた。するとアドリアンは『そうだけど、問題は上半身が高すぎることなんだ』と言った」
ヒルによれば、ニューウェイはドライバーの体格がマシン設計、とりわけシャシーに及ぼす影響を考慮していたという。
「つまり、ニューウェイはドライバーの身長がシャシーに与える影響を考えていたということだ。だからヒュルケンベルグの選択肢を見送った。だからニコには気の毒だけど、君にできることは本当になかったんだ」
実力だけでは決まらないF1移籍の現実
ヒュルケンベルグは長年にわたって実力を評価されながらも、トップチーム移籍にはあと一歩届かない場面が続いてきた。今回明かされたエピソードは、F1では速さや実績だけでなく、ドライバーの体格さえも重要な判断材料となり得ることを示している。
フェラーリF1にもレッドブルF1にも近づきながら実現しなかったヒュルケンベルグのキャリアは、それでもなおF1の長い歴史のなかで異彩を放つものだ。アウディF1で戦う現在に至るまで、その歩みは決して平坦ではなかった。
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