MotoGP 第14戦 アラゴンGP
第14戦アラゴンGPのフリー走行は、ところどころ青空が顔をのぞかせるも、雲の多い一日となった。この季節のアラゴンとしては、気温も路面温度も低い一日となったが、Honda勢が好調なスタートを切り、上位を独占した。

前戦サンマリノGPで今季初優勝を達成したダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、トップタイムで初日を終えた。ペドロサの首位発進は今季初。1回目のセッションで11番手だったペドロサは、2回目のセッションで一気にタイムを短縮、トップに浮上した。

この日は終日、タイヤテストに集中した。最高気温は26℃でしたが、雲が多いために、路面温度は38度までしか上がらなかった。今季はこうしたコンディションで苦戦していたペドロサだが、昇り調子をアピールする一日となった。

ペドロサは、アラゴンでは2012年に優勝している。2013年と2014年は表彰台を逃したが、昨年は2位でフィニッシュ。今年は2年連続表彰台と4年ぶりの大会制覇、そして今季2勝目に向けて好スタートを切った。

総合首位のマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、ペドロサとわずか0.065秒差の2番手で初日を終えた。1回目のセッションで首位発進となったマルケスは、2回目のセッションでも引き続きタイヤテストに集中。セッション後半にはハードタイヤで連続周回を行い、好タイムを刻んだ。マルケスもアラゴンのサーキットを得意としており、ペドロサとともに好調なスタートを切ったことで、チームメート同士の優勝争い、そして、Repsol Honda Teamの1-2フィニッシュが期待される。

カル・クラッチロー(LCR Honda)は、3番手につけた。1回目のセッションでは10番手だったが、2回目のセッションではタイムを短縮、3番手に浮上した。クラッチローもシーズン中盤戦に入って調子を上げている。前戦サンマリノGPは、これまで苦手とするサーキットの1つで8位に終わったが、今大会は、2戦ぶり今季4度目の表彰台と、今季2勝目に向けて絶好のスタートを切った。

ティト・ラバト(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は18番手。1回目のセッションで転倒を喫し、2回目のセッションでも思うようにタイムを短縮できなかったが、フィーリングがいいだけに2日目のフリー走行、予選でのばん回が期待される。右手首のケガのために欠場したジャック・ミラーの代役として出場したニッキー・ヘイデン(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、今季初めて経験するRC213Vの慣熟走行に徹して21番手だった。

ダニ・ペドロサ(MotoGP 1番手)
「ちょっと不思議な気分ですが、トップタイムで終えられて、とてもハッピーです。今日は終日、曇っていました。期待したほど気温も路面温度も上がりませんでした。こういうときは、あまりいいフィーリングを得られなかったのですが、今日は順調でした。今日はがんばりました。午後になって、マシンの状態はさらによくなりました。今日はすべてのタイヤをテストするのが目標でした。リアは、ハードもミディアムもよかったです。しかし、明日は路面コンディションが変化するかもしれません。引き続き、この調子をキープしていかなければなりません。明日の目標は、いい予選にすることです」

マルク・マルケス(MotoGP 2番手)
「思っていたよりも順調でした。アラゴンは自分のライディングに合っているし、好きなサーキットです。今日は、レースに向けて、仕事に集中しました。雨も降らなかったしラッキーでした。今日はすべて順調でした。セッション最後のスティントでは、ハードタイヤを履いて走ったのですが、アベレージもよく、その中でベストタイムをマークしました。まだまだやらなくてはいけないことがあります。リアのソフト側となるミディアムを試さなくてはいけません。フロントもハードを試していません。まだまだやらなくてはいけないことがたくさんありますが、全体的には、とても満足しています。最後に数日前に僕のメカニックの宇治野(孝一)さんがパパになりました。おめでとうと言いたいです」

カル・クラッチロー(MotoGP 3番手)
「すごく残念でもなく、かといって、とてもいい一日でもありませんでした。マシンの状態はよかったし、チームもすばらしい仕事をしてくれました。しかし、今日はコーナーの進入に課題を抱え、そこでタイムをロスしました。減速に問題を抱えているのはリスクが大きいので、明日に向けてこの部分を改善しなければいけません。しかし、全体的にはとてもハッピーです。明日は自信があります」

ティト・ラバト(MotoGP 18番手)
「今週末に向けていいスタートを切ることができました。ペースを上げていく自信もあったので、何人かの速いライダーについていくことにしました。もちろん、単独でも走ったし、全体的にいいリズムで走れました。マシンの状態はとてもよかったのですが、その速さを十分には生かせませんでした。明日はもう一度トライします。明日はフロントのフィーリングを改善したいです」

ニッキー・ヘイデン(MotoGP 21番手)
「簡単な一日ではありませんでしたが、それは、このレースに出場すると決めたときからわかっていました。まず、ライディングポジションになれるまでに時間を必要としました。その後、だんだん慣れてきたのですが、壁に突き当たりました。フロントの限界がまだわかりません。フロントヘビーの状態が影響しているのかもしれません。明日に向けて、リアにもう少し加重を掛けるようにして、バランスを探っていきたいです。今日はユーズドタイヤで周回を重ねましたが、ペースはそれほど悪くはありません。午後は思ったほど前進できなかったので、明日も引き続き、マシンに慣れることと、セットアップに集中したいです」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / MotoGP