ニック・フライ

スーパーアグリのF1撤退に際し、様々な発言を繰り返したニック・フライ。鈴木亜久里もスーパーアグリの撤退を発表した記者会見の場で、ニック・フライに対して批判的な発言をしている。

ニック・フライとは、どのような人物なのだろうか。

ニック・フライは現在、ホンダ・レーシングF1チームのCEOとして運営面やマーケティングを統括している。



ニック・フライ 経歴

ニック・フライは、1978年にフォードに入社。プロダクトプランニング部に異動してからはエスコートコスワース、RS2000をはじめ、様々な戦略的製品の開発を担当した。1992年にフォードがアストンマーチン・ラゴンダ社の株式の50%以上を取得すると、マネージングディレクターに就任。DB7開発を指揮し、同社歴代1位の販売台数を記録した。

その後、ドイツ・ケルンにあるフォード・ヨーロッパの製品計画・事業担当取締役としてフォードで最後の2年を過ごしたのち、デビッド・リチャーズに誘われ、プロドライブ・オートモーティブ・テクノロジーのマネージング・ディレクターとしてプロドライブに移籍。翌2002年にはB・A・Rマネージングディレクターに就任し、F1との関わりを持った。

2005年にチームを去ったデビッド・リチャーズの後継としてニック・フライはB・A・R Hondaの代表となる。2005年末にホンダがB・A・Rの株式を100%取得し、ホンダフルワークスとしての参戦に伴い、ホンダ・レーシングF1チームのCEOに就任し現在に至る。



ニック・フライとスーパーアグリ

ニック・フライは、スーパーアグリに対して以前から「ホンダワークスの開発が進まないのはスーパーアグリへのリソース提供の負担も影響している」との意見を持っていたとされ、2007年のベルギーGPでは、栃木が開発したSA06用リアウィングの使用を認めなかったと言われている。

鈴木亜久里も撤退を発表した記者会見の場で、「ニック・フライが、どうしていちいち私たちのことに口をはさむのか理解できません。本田技研として意見をするなら全部受け入れますが、彼自身はHRF1のCEOではあるけれど、ホンダのCEOでもないしホンダのボードメンバー(取締役)でもない。ホンダの決定や指示なら、もちろん最大のパートナーだと思っているので、従っていきます。ニック・フライに関しては、なにをしてなにを言っているのか興味もありません。」とニック・フライとの関係を象徴する発言をしている。

スーパーアグリのF1撤退の直接的な原因となったマグマ・グループを紹介したのもニック・フライである。マグマ・グループのCEOであるマーティン・リーチとはフォード時代の同僚であった。鈴木亜久里は会見で「まっ、マグマを紹介してくれたニック・フライに感謝しますよ。」と皮肉交じりにコメントしている。

また、ニック・フライは、スーパーアグリとヴァイグル・グループとの提携に関して「ヴァイグルのような規模の会社が、競争力のあるF1チームを支援することは不可能に思える」との発言をし、ヴァイグルからは名指しで交渉を妨害した批判されている。



ホンダ本社とHonda Racng F1 Team

日本のホンダ本社(本田技研)とイギリスのHRF1との連携は以前から話題にのぼっている。ホンダも2008年の体制発表の際には、“マシン開発においても、日本とイギリスの連携を密にすることで、チーム基盤の強化を図りました”と自らイギリスとの連携について触れているほどだ。

今後も、ホンダ本社とHRF1=ニック・フライとの“政権争い”に注目していきたい。



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カテゴリー: ホンダF1 | スーパーアグリ