ホンダF1:2020年 第16戦 F1サヒールGP 予選レポート
2020年のF1世界選手権 第16戦 F1サヒールGPの予選は、レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンがポールポジションと0.056秒差の3番手を筆頭にトップ9に3台のホンダF1パワーユニット勢が入る結果となった。
初日のフリー走行では4台ともに好調な滑り出しを見せたことから、この日さらなる向上を狙ったホンダF1パワーユニット勢は、全車がQ2へ進出。しかし、アレクサンダー・アルボンは、プラクティスで得たいい感触を予選につなげることができず、Q2で12番手となり敗退。トップ10までの差は約0.08秒だった。
アルボンは明日のスタートタイヤを自由に選択可能となり、前方のマシンはほとんどがソフトタイヤとなることから、ミディアムタイヤでアドバンテージを得る作戦を採ることも可能だ。
マックス・フェルスタッペンのほか、ダニール・クビアト、ピエール・ガスリーがQ3へ進出。フェルスタッペンは1回目のアタックを終えた時点で3番手。2回目のアタックでトップのバルテリ・ボッタス(メルセデス)がタイムを伸ばせなかったこともあり、逆転を狙う。最後のアタックでも上位3台は非常に僅差となり、フェルスタッペンは首位から0.056秒差、2番手から0.03秒差で3番グリッドとなった。このサーキットでは奇数グリッドのラインがよりクリーンで、2番グリッドのジョージ・ラッセル(メルセデス)に対してのアドバンテージになるはずだ。
クビアトは最終アタックで大きくタイムを伸ばし、6番手に。ポールポジションに約0.5秒差まで迫った。また、ガスリーはマシンにダメージを負いながらも、9番手で予選を終えた。
決勝は、現地時間20時10分(日本時間翌2時10分)にスタート。F1史上最多周回数となる87周でのレースが行われる。
田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今日のサヒールGP予選は、非常に僅差となった戦いの中でアストンマーティン・レッドブル・レーシングのフェルスタッペン選手がポールに0.05秒差の3番手と、残念ではありますがまずまずの結果になりました。スクーデリア・アルファタウリ・ホンダの2台もクビアト選手が6番手、昨日今日と速さを見せていたガスリー選手もマシンにダメージを負いながら9番手と、レースに向けていいポジションを獲得できました。コース距離が短く、1分を切るラップタイム、非常に接近したタイム争いの中で、アルボン選手は残念ながらQ3進出を逃しましたが、スタートタイヤを選択できる12番手からのスタートですので、明日はできる限りのポイントを獲得してほしいと思っています。明日のレースは87周と多くのラップを重ねるため、いつもとは少し異なるレースになるのではと思っています。レース中に発生する状況変化に対して、迅速に対応していけるよう、さらなる準備を進めていきます」
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
「僅差でしたが、近づいただけでは十分とは言えません。常にもっといい結果をと思ってしまいますが、このコースで3番手というのは、なかなかいい結果だと考えています。差はかなり小さかったので、わずかの差で(ポールポジションを)逃したのは少し残念でもあります。こうした短いサーキットでは常に僅差の戦いとなるものですが、全力を出すことができました。明日は、メルセデスのマシンが2台とも速いはずですし、ジョージ(ラッセル)はいいドライバーなので、2台を相手に勝利に挑みます。彼らとは異なるタイヤでスタートするので、それがどんな影響を与えるのか面白くなりそうです。また、スタートがとても重要になります。以前も言ったように、僕らに失うものはないわけですから、明日は少し楽しみながら全力でレースに臨み、どのような結果になるのか見てみたいと思います。いい戦いができることを楽しみにしています」
ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
「今日は素晴らしいセッションができたので満足しています。僕にとって今季最高の予選でした。予選開始時はトラフィックが激しく、難しい部分がありましたが、Q3ではクリアな周回をすることができましたし、今日のようなドライビングができたことを誇りに思っています。結果として、明日はいいポジションからレースをスタートすることができます。ここまで、昨日のセッションは順調で、今朝は少し感触が悪かったものの、セッティングを戻してからはいい予選を戦うことができました。明日も確実なレースをしたいですし、そのためにはトラフィックとタイヤマネジメントにうまく対応していかなくてはいけません。レースペースはよさそうなので、この勢いを明日にも継続できればと思います」
ピエール・ガスリー(アルファロメオ・ホンダ)
「今日は難しい予選になりました。Q1でフロアにダメージを負ってしまい、そこからはうまくまとまらないセッションになりました。何とかQ3には進出したものの、フロントのコントロールに苦しみ、あらゆるところでアンダーステアになってしまいました。FP3でのパフォーマンスがよかっただけに、予選9番手という結果は残念に思っています。週末を通していいペースを見せていたものの、今日のダメージの状況を考えると、あれ以上できることはなかったと考えています。全体としては競争力のあるパッケージだと思うので、レースでもマシンを傷めやすいこのサーキットで、これ以上ダメージを負わないことを願っています。その点を除けば明日はいいレースができる自信があります」
アレクサンダー・アルボン(レッドブル・レーシング)
「FP3ではマシンに満足していていい結果が出せそうだと感じていただけに、予選のパフォーマンスには驚きましたし、12番手という結果にはフラストレーションが溜まります。何がよくなかったのかを理解しなければなりません。今日のフリー走行では、予選に向けてソフトタイヤを温存し、ミディアムタイヤで走るようにしましたが、マシンの感触が予選ではかなり違っていたので、これがいけなかったのかもしれません。明日はずっとタフな戦いになると思いますが、ここはオーバーテイクのできるコースですし、ほかのマシンよりもややダウンフォースを多くして走っているので、それがタイヤマネジメントにいい影響を及ぼせばと思います。金曜の走行で、僕らのレースペースはなかなかよさそうでしたし、スタートタイヤも選択可能なので、今夜は時間をかけて検討して、何ができるかを見ていきます。スタートでトラブルに巻き込まれないようにして、追い上げを図ります」
カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング / F1バーレーンGP / スクーデリア・アルファタウリ
初日のフリー走行では4台ともに好調な滑り出しを見せたことから、この日さらなる向上を狙ったホンダF1パワーユニット勢は、全車がQ2へ進出。しかし、アレクサンダー・アルボンは、プラクティスで得たいい感触を予選につなげることができず、Q2で12番手となり敗退。トップ10までの差は約0.08秒だった。
アルボンは明日のスタートタイヤを自由に選択可能となり、前方のマシンはほとんどがソフトタイヤとなることから、ミディアムタイヤでアドバンテージを得る作戦を採ることも可能だ。
マックス・フェルスタッペンのほか、ダニール・クビアト、ピエール・ガスリーがQ3へ進出。フェルスタッペンは1回目のアタックを終えた時点で3番手。2回目のアタックでトップのバルテリ・ボッタス(メルセデス)がタイムを伸ばせなかったこともあり、逆転を狙う。最後のアタックでも上位3台は非常に僅差となり、フェルスタッペンは首位から0.056秒差、2番手から0.03秒差で3番グリッドとなった。このサーキットでは奇数グリッドのラインがよりクリーンで、2番グリッドのジョージ・ラッセル(メルセデス)に対してのアドバンテージになるはずだ。
クビアトは最終アタックで大きくタイムを伸ばし、6番手に。ポールポジションに約0.5秒差まで迫った。また、ガスリーはマシンにダメージを負いながらも、9番手で予選を終えた。
決勝は、現地時間20時10分(日本時間翌2時10分)にスタート。F1史上最多周回数となる87周でのレースが行われる。
田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今日のサヒールGP予選は、非常に僅差となった戦いの中でアストンマーティン・レッドブル・レーシングのフェルスタッペン選手がポールに0.05秒差の3番手と、残念ではありますがまずまずの結果になりました。スクーデリア・アルファタウリ・ホンダの2台もクビアト選手が6番手、昨日今日と速さを見せていたガスリー選手もマシンにダメージを負いながら9番手と、レースに向けていいポジションを獲得できました。コース距離が短く、1分を切るラップタイム、非常に接近したタイム争いの中で、アルボン選手は残念ながらQ3進出を逃しましたが、スタートタイヤを選択できる12番手からのスタートですので、明日はできる限りのポイントを獲得してほしいと思っています。明日のレースは87周と多くのラップを重ねるため、いつもとは少し異なるレースになるのではと思っています。レース中に発生する状況変化に対して、迅速に対応していけるよう、さらなる準備を進めていきます」
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
「僅差でしたが、近づいただけでは十分とは言えません。常にもっといい結果をと思ってしまいますが、このコースで3番手というのは、なかなかいい結果だと考えています。差はかなり小さかったので、わずかの差で(ポールポジションを)逃したのは少し残念でもあります。こうした短いサーキットでは常に僅差の戦いとなるものですが、全力を出すことができました。明日は、メルセデスのマシンが2台とも速いはずですし、ジョージ(ラッセル)はいいドライバーなので、2台を相手に勝利に挑みます。彼らとは異なるタイヤでスタートするので、それがどんな影響を与えるのか面白くなりそうです。また、スタートがとても重要になります。以前も言ったように、僕らに失うものはないわけですから、明日は少し楽しみながら全力でレースに臨み、どのような結果になるのか見てみたいと思います。いい戦いができることを楽しみにしています」
ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
「今日は素晴らしいセッションができたので満足しています。僕にとって今季最高の予選でした。予選開始時はトラフィックが激しく、難しい部分がありましたが、Q3ではクリアな周回をすることができましたし、今日のようなドライビングができたことを誇りに思っています。結果として、明日はいいポジションからレースをスタートすることができます。ここまで、昨日のセッションは順調で、今朝は少し感触が悪かったものの、セッティングを戻してからはいい予選を戦うことができました。明日も確実なレースをしたいですし、そのためにはトラフィックとタイヤマネジメントにうまく対応していかなくてはいけません。レースペースはよさそうなので、この勢いを明日にも継続できればと思います」
ピエール・ガスリー(アルファロメオ・ホンダ)
「今日は難しい予選になりました。Q1でフロアにダメージを負ってしまい、そこからはうまくまとまらないセッションになりました。何とかQ3には進出したものの、フロントのコントロールに苦しみ、あらゆるところでアンダーステアになってしまいました。FP3でのパフォーマンスがよかっただけに、予選9番手という結果は残念に思っています。週末を通していいペースを見せていたものの、今日のダメージの状況を考えると、あれ以上できることはなかったと考えています。全体としては競争力のあるパッケージだと思うので、レースでもマシンを傷めやすいこのサーキットで、これ以上ダメージを負わないことを願っています。その点を除けば明日はいいレースができる自信があります」
アレクサンダー・アルボン(レッドブル・レーシング)
「FP3ではマシンに満足していていい結果が出せそうだと感じていただけに、予選のパフォーマンスには驚きましたし、12番手という結果にはフラストレーションが溜まります。何がよくなかったのかを理解しなければなりません。今日のフリー走行では、予選に向けてソフトタイヤを温存し、ミディアムタイヤで走るようにしましたが、マシンの感触が予選ではかなり違っていたので、これがいけなかったのかもしれません。明日はずっとタフな戦いになると思いますが、ここはオーバーテイクのできるコースですし、ほかのマシンよりもややダウンフォースを多くして走っているので、それがタイヤマネジメントにいい影響を及ぼせばと思います。金曜の走行で、僕らのレースペースはなかなかよさそうでしたし、スタートタイヤも選択可能なので、今夜は時間をかけて検討して、何ができるかを見ていきます。スタートでトラブルに巻き込まれないようにして、追い上げを図ります」
カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング / F1バーレーンGP / スクーデリア・アルファタウリ