ホンダF1:2020年 第15戦 F1バーレーンGP 金曜フリー走行レポート
ホンダF1エンジン勢は、2020年のF1世界選手権 第15戦 F1バーレーンGP初日にフリー走行を全車トップ10以内で終えた。
今季最後の3連戦の初戦となる第15戦F1バーレーンGPが開幕した。初日はアレクサンダー・アルボンのクラッシュがあったものの、ホンダF1パワーユニット勢は好ラップタイムをマークし、好調なスタートとなった。
FP1では時折雨が見られたものの、コース上に影響が出るほどではなく、来季用ピレリタイヤのプロトタイプのテストも交えながら順調に走行を重ねていった。
この3連戦では、予選・決勝が日没後の実施となるが、FP1は日中の開催となるため、通常はコンディションが多少異なりる。しかしながら今日は午前の雨やその後の曇天により、日中でも気温は上がらず、両セッションともに比較的決勝・予選に近い状況で行われた。そのなかでホンダF1 PU勢はミディアムタイヤでベストタイムをマークしたアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーを筆頭に、4台中3台がトップ7に入る好スタートを切った。
レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、最終コーナーでスピンを喫し、その後FP1では走行しなかったが、トータル18周で6番手につけ、そこから0.008秒差の7番手にアルボンが続いた。37周を走行したダニール・クビアトは、ターン4でのトラックリミット違反 によってラップタイムが取り消され、17番手で最初のセッションを終えた。
FP2ではセッション中盤にアルボンが最終コーナーで大きなクラッシュを喫し、アウト側のウォールにヒットしてしまう。幸いにもドライバーにケガはなかったが、PUについてはダメージの詳細を確認し、チームと対応を決めていくとしている。
アルボンは、フェルスタッペンと僅差のパフォーマンスを見せていたが、そのフェルスタッペンはミディアムタイヤで2番手タイムをマーク。ソフトタイヤで臨む予選ではさらなる向上が見込まれる。ガスリーとクビアトもこれに続き、6番手と9番手に。さらにアルボンも10番手となり、ホンダF1 PU勢は全車がトップ10以内で初日を終えた。
田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今日のバーレーンGP初日のセッションは、FP2でのアルボン選手のクラッシュというトラブルはあったものの、それを除くとPUとしては順調な一日になりました。午前に雨が降り、それ以降も雲で覆われた天候だったため、FP1、FP2共に例年とは少々異なる、低い外気温と路面温度というコンディションの中で行われました。予選も決勝も日没後の開始となるため、外気温と路面温度の推移などに注意し、今日のデータを参考にしながらPU・車体それぞれのセッティングを進めていきます。なお、アルボン選手のPUについてはここからダメージの詳細確認を進めます」
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
「FP1ではいくつかのアイテムをテストしており、望んでいたほど多くの周回数をこなせませんでしたが、FP2はよかったと思います。完璧なバランスというのはあり得ないことですし、まだ理解を深めなければならない部分はあるものの、全体的にはポジティブな初日になったと思います。メルセデス勢は相変わらず速いですが、僕らは自分たちのマシンのベストを引き出すとともに、ここではレースでタイヤの消耗が激しいので、その対策に集中していきます。今日は両セッションで2021年用のタイヤを試しましたが、僕らがどのコンパウンドで走っていたのかは分かりません。グリップ、バランスの両面ともにまだまだと感じましたが、そこはピレリが対応していくべきことですし、こうしたテストをやる意義でもあります」
ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
「2週間前と比べて、通常のコンディションに近い状況になったことはよかったです。今日はいい初日となり、おそらく今季で一番力強いセッションの一つになったと思いますし、FP1からずっとマシンの感触はよかったです。ペースの面でも競争力があるように思いますが、マシンバランスについては、僕らのパッケージから引き出せる部分がもっとあります。今回は期待できると思いますので、明日の予選に向けてさらにタイムアップできるように取り組んでいきます」
アレクサンダー・アルボン(レッドブル・レーシング)
「FP1からマシンの感触は上々だったので、FP2では新たなことをいくつか試しましたが、それがうまくいきませんでした。セッション後半では路面のグリップの少なさにやや驚きましたし、アクシデントでは少しおかしな角度からヒットしてしまいました。僕自身は問題ないですし、こうしたことは起こり得るものではありますが、ガレージのみんなには申し訳ないと思っています。今年はリアタイヤの扱いに苦戦してきたのですが、不思議なことに今日はフロントにそれが見られたので、確認してより長く持たせるためにどうすればいいかを見ていきます。また、今日はいくつかの種類のプロトタイプタイヤを試しましたが、どれもあまりグリップが得られなかったので、ここからピレリが開発していくでしょうし、改善してくれればと思っています」
ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
「今日は面白い一日でした。FP1ではマシンバランスにそれほど満足いきませんでしたが、FP2ではかなり改善しました。僕らが進むべき方向性は理解できたと思うので、いい結果です。明日に向けてたくさんいいデータが取れたので、もう一段、さらなる向上ができればと思います。ソフトタイヤを履いた走行のときに赤旗が出てしまったのは少し残念でしたが、今日のペースはかなりいいと感じました。このコースはタイヤの消耗が激しいので、ライバルよりもうまくやるにはどうすべきか見ていく必要があります」
カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング / F1バーレーンGP / スクーデリア・アルファタウリ
今季最後の3連戦の初戦となる第15戦F1バーレーンGPが開幕した。初日はアレクサンダー・アルボンのクラッシュがあったものの、ホンダF1パワーユニット勢は好ラップタイムをマークし、好調なスタートとなった。
FP1では時折雨が見られたものの、コース上に影響が出るほどではなく、来季用ピレリタイヤのプロトタイプのテストも交えながら順調に走行を重ねていった。
この3連戦では、予選・決勝が日没後の実施となるが、FP1は日中の開催となるため、通常はコンディションが多少異なりる。しかしながら今日は午前の雨やその後の曇天により、日中でも気温は上がらず、両セッションともに比較的決勝・予選に近い状況で行われた。そのなかでホンダF1 PU勢はミディアムタイヤでベストタイムをマークしたアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーを筆頭に、4台中3台がトップ7に入る好スタートを切った。
レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、最終コーナーでスピンを喫し、その後FP1では走行しなかったが、トータル18周で6番手につけ、そこから0.008秒差の7番手にアルボンが続いた。37周を走行したダニール・クビアトは、ターン4でのトラックリミット違反 によってラップタイムが取り消され、17番手で最初のセッションを終えた。
FP2ではセッション中盤にアルボンが最終コーナーで大きなクラッシュを喫し、アウト側のウォールにヒットしてしまう。幸いにもドライバーにケガはなかったが、PUについてはダメージの詳細を確認し、チームと対応を決めていくとしている。
アルボンは、フェルスタッペンと僅差のパフォーマンスを見せていたが、そのフェルスタッペンはミディアムタイヤで2番手タイムをマーク。ソフトタイヤで臨む予選ではさらなる向上が見込まれる。ガスリーとクビアトもこれに続き、6番手と9番手に。さらにアルボンも10番手となり、ホンダF1 PU勢は全車がトップ10以内で初日を終えた。
田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今日のバーレーンGP初日のセッションは、FP2でのアルボン選手のクラッシュというトラブルはあったものの、それを除くとPUとしては順調な一日になりました。午前に雨が降り、それ以降も雲で覆われた天候だったため、FP1、FP2共に例年とは少々異なる、低い外気温と路面温度というコンディションの中で行われました。予選も決勝も日没後の開始となるため、外気温と路面温度の推移などに注意し、今日のデータを参考にしながらPU・車体それぞれのセッティングを進めていきます。なお、アルボン選手のPUについてはここからダメージの詳細確認を進めます」
マックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)
「FP1ではいくつかのアイテムをテストしており、望んでいたほど多くの周回数をこなせませんでしたが、FP2はよかったと思います。完璧なバランスというのはあり得ないことですし、まだ理解を深めなければならない部分はあるものの、全体的にはポジティブな初日になったと思います。メルセデス勢は相変わらず速いですが、僕らは自分たちのマシンのベストを引き出すとともに、ここではレースでタイヤの消耗が激しいので、その対策に集中していきます。今日は両セッションで2021年用のタイヤを試しましたが、僕らがどのコンパウンドで走っていたのかは分かりません。グリップ、バランスの両面ともにまだまだと感じましたが、そこはピレリが対応していくべきことですし、こうしたテストをやる意義でもあります」
ピエール・ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
「2週間前と比べて、通常のコンディションに近い状況になったことはよかったです。今日はいい初日となり、おそらく今季で一番力強いセッションの一つになったと思いますし、FP1からずっとマシンの感触はよかったです。ペースの面でも競争力があるように思いますが、マシンバランスについては、僕らのパッケージから引き出せる部分がもっとあります。今回は期待できると思いますので、明日の予選に向けてさらにタイムアップできるように取り組んでいきます」
アレクサンダー・アルボン(レッドブル・レーシング)
「FP1からマシンの感触は上々だったので、FP2では新たなことをいくつか試しましたが、それがうまくいきませんでした。セッション後半では路面のグリップの少なさにやや驚きましたし、アクシデントでは少しおかしな角度からヒットしてしまいました。僕自身は問題ないですし、こうしたことは起こり得るものではありますが、ガレージのみんなには申し訳ないと思っています。今年はリアタイヤの扱いに苦戦してきたのですが、不思議なことに今日はフロントにそれが見られたので、確認してより長く持たせるためにどうすればいいかを見ていきます。また、今日はいくつかの種類のプロトタイプタイヤを試しましたが、どれもあまりグリップが得られなかったので、ここからピレリが開発していくでしょうし、改善してくれればと思っています」
ダニール・クビアト(アルファタウリ・ホンダ)
「今日は面白い一日でした。FP1ではマシンバランスにそれほど満足いきませんでしたが、FP2ではかなり改善しました。僕らが進むべき方向性は理解できたと思うので、いい結果です。明日に向けてたくさんいいデータが取れたので、もう一段、さらなる向上ができればと思います。ソフトタイヤを履いた走行のときに赤旗が出てしまったのは少し残念でしたが、今日のペースはかなりいいと感じました。このコースはタイヤの消耗が激しいので、ライバルよりもうまくやるにはどうすべきか見ていく必要があります」
カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング / F1バーレーンGP / スクーデリア・アルファタウリ