ホンダF1
F1ロシアGPの予選はレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが4番手タイムを記録したが、その他のホンダ勢のうち1台は予選未出走、残りの2台はそれぞれQ1敗退とQ2敗退という厳しい結果になった。

トロロッソ・ホンダのダニール・クビアトは予選前に行われたFP3中にPUにトラブルが発生。コース上でマシンを止めて、新しいスペック4のPUへ変更することを余儀なくされた。

グリッド後方からのスタートが決定していたダニール・クビアトはPU交換作業を急ぐことはせず、予選への出走を諦めることとなった。

レッドブル・レーシングのアレクサンダー・アルボンはQ1中に13コーナーでスピンしコース外のバリアへクラッシュ。Q1にて予選を終えた。クラッシュによりマシンのリア部分にダメージを負い、明日の決勝は19番グリッドからのスタートが決定した。

マックス・フェルスタッペンとトロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは無事にQ2へと進出。ガスリーは最初のアタックラップにて素晴らしいパフォーマンスを見せ6番手タイムをマークした。しかし中団の僅差の争いの中で最終的には11番手となり、僅か0.05秒の差でQ3への進出を逃した。

フェルスタッペンはQ3で健闘を見せ、最初のアタックラップで5番手をマーク。2回目のアタックでは4番手までタイムアップすることに成功した。ただし、グリッド降格のペナルティーにより、決勝は9番グリッドからの出走となる。

田辺豊治(ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今日の予選ではフェルスタッペン選手が堅実な走りを見せ、4番手となりました。ただ、明日はペナルティーにより9番グリッドからのスタートになります。その他のマシンもPU交換にともなうグリッド降格のペナルティーにより後方からのスタートになりますが、レースではポジションを上げてフィニッシュできるよう、我々としても最善を尽くしたいと思います。なお、クビアト選手についてはFP3のセッション中にPUに問題が発生し、交換が必要になりました。ペナルティーによる最後尾スタートが確定していたので、確実な交換作業を実施することを優先し、予選に出走しないことを選択しました。今回発生した問題ついてはこれから分析を行います」

マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
「今回のようなパワーサーキットでの予選は簡単にはいかないと分かっていました。上手くラップはまとめられましたが、それ以上のことはなかったと思います。得意としている最終セクターで風の影響を受けてしまい、マシンのポテンシャルを最大限まで活かすことができませんでした。昨日の結果はポジティブに思えたのですが、今日の予選を見て分かるようにフェラーリはいつも予選までPUを最大出力で使わない傾向があります。このコースでのコーナーはほぼ90度の直角に近いうえに距離も短いため、ラップタイムを稼ぐのは難しいのですが、4番手でメルセデスの2台の間に割って入ることができたのはポジティブな結果ではないでしょうか。グリッド降格のペナルティーで9番手からスタートとなるため、クリーンなスタートを決めるのが重要です。周りのマシンも同じく慎重になってくれることを願います。現実的に考えれば5位が妥当な目標となりそうですが、もちろんそれ以上の結果を目指して最大限に努力して戦います。明日の決勝は2台の間で戦略を分けるメルセデスがどうなるかも含め、面白いレースが期待できそうです」

アレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)
「マックスがFP3でプッシュしすぎたように、僕も予選でプッシュしすぎた結果、リアにダメージを負ってしまいました。これ以上は言葉がありません。スピンをしてしまったコーナーで追い風が吹き、その影響を受けてしまいました。現代のF1マシンは、一度コントロールを失うと挙動を取り戻すことがとても難しいのですが、つまらないミスをしてしまったとしか言いようがありません。このレースウイークではあまり自信を持つことができておらず、FP1から苦しんでいました。ただ、段々と調子も上がり、予選に近づくにつれ自分のリズムをつかみかけてはいました。あるコーナーに自信をもてないと、どのコーナーでも同じように感じてしまうことがありますが、このソチはそんなサーキットの一つであると予選を走りながら感じていました。明日はグリッド後方からのスタートなってしまいますが、ロングランでのマシンの感触はいい上に、ここはオーバーテイクができるサーキットなので、決勝は期待を持って臨めそうです。後方からスタートし追い上げを見せたレースを今までもしてこれたので、明日もそんなレースにできるよう全力を尽くして戦いたいと思います」

ピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)
「今日はあと少し!という予選でした。トップ10に入るのは難しいと分かってはいましたが、全力を尽くした結果だったので、予選の自分の走行には満足しています。Q2の最初のアタックラップはトロロッソ・ホンダで見せたベストラップの内の一つになるのではないでしょうか。2回目はリスクをとってタイムを更新しなければならないと思っていましたが、残念ながらうまくまとめることができず、タイム更新とはなりませんでした。毎レースごとに進歩できていると感じているので、今日の予選もポジティブに捉えています。エンジン交換のペナルティーのため16番手からスタートとなりますが、スタートタイヤを自由に選択できるという利点があるので、どんな戦略で戦うかがキーとなりそうです。最大限の力でチーム一丸となり戦い、よりよい結果で明日の決勝を終えられるよう頑張ります」

ダニール・クビアト(トロロッソ・ホンダ)
「なかなかスムーズに進まないレースウイークとなっていますが、重要なのは明日の決勝です。グリッド後方からのスタートが決まってはいましたが、せっかくの故郷でのレースで予選を逃すことになってしまいとても残念です。こういったことは起こってしまうことなので、状況を受け入れ、明日の決勝でいい結果を出せるように全力を尽くさなければなりません。チャンスはあるので、まだこのレースウイークを諦めたわけではありません。FP3中のトラブルにより走行マイレージが稼げていませんが、このコースのことは分かっているので、明日の決勝ではいいリズムを掴んで最後まで戦いたいと思います」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / F1ロシアGP