ホンダ | 2019年 F1オーストリアGP プレビュー
ホンダは、レッドブル・レーシングとスクデーリア・トロ・ロッソとともに2019年のF1世界選手権 第9戦 オーストリアGPに挑む。
オーストリアGPは豊かな自然に囲まれた、風光明媚な「レッドブルリンク」で開催される。オーストリアにはレッドブルの本社があるので、Red Bull Toro Rosso Hondaの両チームにとってはホームグランプリとなり、特別なレース週末になる。
全長の短いサーキットだが、高速コーナーにロングストレートが組み合わされ、パワーユニットへの負荷が高いコース。昨年は、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがホームコースでの優勝を達成。トロロッソは、ピエール・ガスリーが序盤の接触で順位を落とすものの、粘り強く走って一時8番手までポジションアップ。終盤でタイヤの限界を迎えてポイントは逃したが、力強いレースを見せた。
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今シーズン初のバック・トゥ・バックレースとなる第9戦、オーストリアGPは、ホンダ PUを搭載する両チームにとってのホームグランプリです。両チームそして我々にとっても非常に大切なレースになります。レースが開催されるレッドブルリンクは全長約4.3キロと、1周の距離が短いサーキットです。海抜約700mの緑あふれる丘陵地帯に位置しており、アップダウンに富み、またその海抜ゆえに冷却効率やターボの仕事量への影響などに注意が必要です。先週、フランスで投入した新しいスペック3のPUについては大きな問題なく機能しました。今週末からはアルボン選手のマシンにも搭載する予定です。カナダ、フランスに続き、暑い中でのレースになりそうですので、その部分も考慮しながら、フランスGPで得たスペック3のデータを元に準備を進めていきます」
アレクサンダー・アルボン (トロロッソ・ホンダ)
「昨年F2でこのサーキットを走った際には、2レースともに5位とまずまずの結果でした。ここはコーナーの数が少なく、そのうちのほとんどがハイスピードコーナーなので、一つひとつをきちんとクリアすることがとても大切になります。すべてを本当に正しくクリアしていかなければいけないという意味では、ここはテクニカルサーキットだと言えます。アップダウンもたくさんあるので難しい部分もあるのですが、そのおかげでレースはおもしろいものになるでしょう。オーバーテイクできる箇所も多いので、特に下り坂ではブレーキさえうまく決められれば大きなチャンスになります。また、3本のストレートではスリップストリームの影響が非常に大きいことも特徴の一つです。このサーキットでは、「ロングストレートからタイトコーナー、そしてまたロングストレートからタイトコーナー」という感じの“リズム”で走っていくので、前のマシンの乱気流の影響でそのままスタックしてしまうことがないですし、かなり前車に接近して走ることができます。そのおかげでいいバトルが展開され、レースもおもしろいものになります。緑に囲まれて美しいサーキットですし、僕たちにとってはRed Bullファミリーとしてのホームレースになります。いいレースにしたいと思っていますし、4人のRed Bullドライバーには多くのイベントが用意されていると思うので、それも楽しみにしています。今年初のバック・トゥ・バックの2レースめになります。間に10日間ほどが開くいつものレースとは異なり、一つのレースを終えてまたすぐに次のFP1を走れるので、すぐにリズムに乗ることができるように感じます。本当にずっとサーキットを走っているような気分になりますし、ドライバーでこの感覚が嫌いな人はいないのではと思います。
まだまだ全然走り足りない! 次のレースが待ち遠しい!」
ダニール・クビアト (トロロッソ・ホンダ)
「レッドブルリンクでは、今年初のバック・トゥ・バックレースになります。チームメンバーにとってはフランスからすぐに移動しなければならず、非常に忙しくなるのですが、僕たちドライバーにとっても、双方のイベントで集中を保つためにうまく自分のエネルギーを2つの週末に分配する必要があるので、結構タフなイベントになります。でも、自分が大好きなことをいつもより多くできることにもなるので、こんなに楽しいことはありません。たいへんだとはいうものの、前向きな意味でのたいへんさですし、近距離なのでシーズン当初のフライアウェイのような長距離移動もしなくて済みます。かつてF3時代にここでは2位になったことはありますが、F1ではあまりいい思い出がありません。でも、ストレートと高速コーナーが組み合わされ、F1マシンがそのポテンシャルを存分に発揮していることを感じられるレイアウトなので、ここ自体は好きなサーキットです。ハードブレーキングが必要な低速コーナーもありますし、一周の距離が短く、レース自体もおもしろいものになるので、楽しんで走ることができます。山に囲まれた美しい場所に位置し、なによりここはRed Bullファミリーとしてはホームレースのため、たくさんの応援もあると思うので、クールで楽しいレース週末になるのではと楽しみにしています。下り坂ではスピードを落とすのにいつより時間が必要なので、ブレーキをかけるタイミングを見極めなければなりませんが、同時にそれはオーバーテイクのチャンスが多いことも意味しています。それに坂を駆け下りていくハイスピードコーナーもとても楽しいです。アップダウンが多いこのサーキットは僕のお気に入りです」
ピエール・ガスリー (レッドブル・ホンダ)
「今年初の“バック・トゥ・バックレース”を迎えることになりますが、僕はレースをするのが大好きなので、年間で最も楽しみなイベントの一つです。一つめのサーキットから次のサーキットに直接移動する時間もすごく楽しくて、幸せな気分です。Aston Martin Red Bull Racingのドライバーとして、オーストリアでレースをすることはとても特別な気分ですし、たくさんのファンに会えることを楽しみにしています。過去の結果を見るとRed Bullにとっては相性のいいサーキットなので、できる限りの結果を目指してプッシュしていきます」
マックス・フェルスタッペン (レッドブル・ホンダ)
「昨年はここで優勝できたこともあり、オーストリアの地に戻ることを楽しみにしています。Red Bullのマシンをドライブしてレッドブルブルリンクで勝つことは、とても特別なことでしたし、オーストリアやオランダのたくさんのファンの前でその瞬間を迎えられ、本当にすばらしいレースになりました。ここではどの席に座っていてもトラック全体を見渡せるレイアウトのおかげで、ファンにとってはレース内容を追いかけやすく、そのためサーキットがとてもいい雰囲気になります。一周の長さは短いですが、さまざまなタイプのコーナーがあるためにマシンのバランスを決める上で、さまざまな点を考慮に入れる必要があります。なので、最適なセットアップを見つけるのは簡単ではありません。ホームレースということでチームのモチベーションも上がりますし、当然ながらベストを尽くします。26日(水)にはグラーツでショーランのイベントがあり、特にオーストリアのファンに会うのを楽しみにしています。僕にとっては、今週はアドレナリンが出続ける一週間になりそうです」
関連:2019年 F1オーストリアGP テレビ放送時間&タイムスケジュール
カテゴリー: F1 / ホンダF1 / レッドブル・レーシング / トロロッソ / F1オーストリアGP
オーストリアGPは豊かな自然に囲まれた、風光明媚な「レッドブルリンク」で開催される。オーストリアにはレッドブルの本社があるので、Red Bull Toro Rosso Hondaの両チームにとってはホームグランプリとなり、特別なレース週末になる。
全長の短いサーキットだが、高速コーナーにロングストレートが組み合わされ、パワーユニットへの負荷が高いコース。昨年は、レッドブルのマックス・フェルスタッペンがホームコースでの優勝を達成。トロロッソは、ピエール・ガスリーが序盤の接触で順位を落とすものの、粘り強く走って一時8番手までポジションアップ。終盤でタイヤの限界を迎えてポイントは逃したが、力強いレースを見せた。
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今シーズン初のバック・トゥ・バックレースとなる第9戦、オーストリアGPは、ホンダ PUを搭載する両チームにとってのホームグランプリです。両チームそして我々にとっても非常に大切なレースになります。レースが開催されるレッドブルリンクは全長約4.3キロと、1周の距離が短いサーキットです。海抜約700mの緑あふれる丘陵地帯に位置しており、アップダウンに富み、またその海抜ゆえに冷却効率やターボの仕事量への影響などに注意が必要です。先週、フランスで投入した新しいスペック3のPUについては大きな問題なく機能しました。今週末からはアルボン選手のマシンにも搭載する予定です。カナダ、フランスに続き、暑い中でのレースになりそうですので、その部分も考慮しながら、フランスGPで得たスペック3のデータを元に準備を進めていきます」
アレクサンダー・アルボン (トロロッソ・ホンダ)
「昨年F2でこのサーキットを走った際には、2レースともに5位とまずまずの結果でした。ここはコーナーの数が少なく、そのうちのほとんどがハイスピードコーナーなので、一つひとつをきちんとクリアすることがとても大切になります。すべてを本当に正しくクリアしていかなければいけないという意味では、ここはテクニカルサーキットだと言えます。アップダウンもたくさんあるので難しい部分もあるのですが、そのおかげでレースはおもしろいものになるでしょう。オーバーテイクできる箇所も多いので、特に下り坂ではブレーキさえうまく決められれば大きなチャンスになります。また、3本のストレートではスリップストリームの影響が非常に大きいことも特徴の一つです。このサーキットでは、「ロングストレートからタイトコーナー、そしてまたロングストレートからタイトコーナー」という感じの“リズム”で走っていくので、前のマシンの乱気流の影響でそのままスタックしてしまうことがないですし、かなり前車に接近して走ることができます。そのおかげでいいバトルが展開され、レースもおもしろいものになります。緑に囲まれて美しいサーキットですし、僕たちにとってはRed Bullファミリーとしてのホームレースになります。いいレースにしたいと思っていますし、4人のRed Bullドライバーには多くのイベントが用意されていると思うので、それも楽しみにしています。今年初のバック・トゥ・バックの2レースめになります。間に10日間ほどが開くいつものレースとは異なり、一つのレースを終えてまたすぐに次のFP1を走れるので、すぐにリズムに乗ることができるように感じます。本当にずっとサーキットを走っているような気分になりますし、ドライバーでこの感覚が嫌いな人はいないのではと思います。
まだまだ全然走り足りない! 次のレースが待ち遠しい!」
ダニール・クビアト (トロロッソ・ホンダ)
「レッドブルリンクでは、今年初のバック・トゥ・バックレースになります。チームメンバーにとってはフランスからすぐに移動しなければならず、非常に忙しくなるのですが、僕たちドライバーにとっても、双方のイベントで集中を保つためにうまく自分のエネルギーを2つの週末に分配する必要があるので、結構タフなイベントになります。でも、自分が大好きなことをいつもより多くできることにもなるので、こんなに楽しいことはありません。たいへんだとはいうものの、前向きな意味でのたいへんさですし、近距離なのでシーズン当初のフライアウェイのような長距離移動もしなくて済みます。かつてF3時代にここでは2位になったことはありますが、F1ではあまりいい思い出がありません。でも、ストレートと高速コーナーが組み合わされ、F1マシンがそのポテンシャルを存分に発揮していることを感じられるレイアウトなので、ここ自体は好きなサーキットです。ハードブレーキングが必要な低速コーナーもありますし、一周の距離が短く、レース自体もおもしろいものになるので、楽しんで走ることができます。山に囲まれた美しい場所に位置し、なによりここはRed Bullファミリーとしてはホームレースのため、たくさんの応援もあると思うので、クールで楽しいレース週末になるのではと楽しみにしています。下り坂ではスピードを落とすのにいつより時間が必要なので、ブレーキをかけるタイミングを見極めなければなりませんが、同時にそれはオーバーテイクのチャンスが多いことも意味しています。それに坂を駆け下りていくハイスピードコーナーもとても楽しいです。アップダウンが多いこのサーキットは僕のお気に入りです」
ピエール・ガスリー (レッドブル・ホンダ)
「今年初の“バック・トゥ・バックレース”を迎えることになりますが、僕はレースをするのが大好きなので、年間で最も楽しみなイベントの一つです。一つめのサーキットから次のサーキットに直接移動する時間もすごく楽しくて、幸せな気分です。Aston Martin Red Bull Racingのドライバーとして、オーストリアでレースをすることはとても特別な気分ですし、たくさんのファンに会えることを楽しみにしています。過去の結果を見るとRed Bullにとっては相性のいいサーキットなので、できる限りの結果を目指してプッシュしていきます」
マックス・フェルスタッペン (レッドブル・ホンダ)
「昨年はここで優勝できたこともあり、オーストリアの地に戻ることを楽しみにしています。Red Bullのマシンをドライブしてレッドブルブルリンクで勝つことは、とても特別なことでしたし、オーストリアやオランダのたくさんのファンの前でその瞬間を迎えられ、本当にすばらしいレースになりました。ここではどの席に座っていてもトラック全体を見渡せるレイアウトのおかげで、ファンにとってはレース内容を追いかけやすく、そのためサーキットがとてもいい雰囲気になります。一周の長さは短いですが、さまざまなタイプのコーナーがあるためにマシンのバランスを決める上で、さまざまな点を考慮に入れる必要があります。なので、最適なセットアップを見つけるのは簡単ではありません。ホームレースということでチームのモチベーションも上がりますし、当然ながらベストを尽くします。26日(水)にはグラーツでショーランのイベントがあり、特にオーストリアのファンに会うのを楽しみにしています。僕にとっては、今週はアドレナリンが出続ける一週間になりそうです」
関連:2019年 F1オーストリアGP テレビ放送時間&タイムスケジュール
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