アストンマーティンF1 中国GPでホンダ製バッテリー逼迫「状況は非常に脆弱」

アストンマーティンは開幕戦オーストラリアGPで深刻な振動問題に苦しみ、決勝を最後まで走り切れなかった。
さらに技術的な問題によってメルボルンでは使用可能なバッテリーが2基しかなく、スペアもない状態だったとされており、その状況は第2戦の中国GPでも大きく改善していないようだ。
チームは2026年F1新レギュレーション時代のスタートで悪夢のような船出を強いられている。ホンダのパワーユニットに起因する激しい振動によって、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールが「恒久的な神経損傷」を負う可能性すら懸念されている状況だ。
メルボルンではアロンソが21周でリタイア。ストロールも58周のうち43周しか走れず、長時間のガレージ作業を経て15周遅れで完走扱いとなった。
ストロール「まずは走行できる状態にしなければならない」
ランス・ストロールは、バッテリー事情について率直に現状を説明した。
「今のバッテリーの状況は非常に脆弱だ」とストロールは語った。
「現時点では多くの問題と戦っている。1周走ることさえ難しい状況だ。だから、週末に乗り込んできて、競争するとか、ポイントを争うとか、このクルマに何ができるかを考えるような通常のアプローチではない」
「僕たちはただクルマをコースに出し、参加できるだけの信頼性あるパッケージを用意するために戦っている」
アロンソ「未知の問題が多すぎる」
フェルナンド・アロンソも、チームがなお問題を把握し切れていないと強調した。
「僕たちはまだ問題が多すぎるし、未知の問題も多すぎる」とアロンソはFIA記者会見で語った。
「そうした問題は日ごとに、どこからともなく出てきている。だから、僕たちはまだ問題を完全には把握できていないように見えるし、そのせいで予測するのが難しい」
「2、3戦のうちに普通の週末を送れるようになればいいと思っている」

ホンダは修復作業を継続
一方で、ホンダのトラックサイド・ゼネラルマネージャーを務める折原慎太郎は、バッテリーの修復に進展があると説明した。ただし、具体的な保有数については明かさなかった。
「我々はバッテリーの修復を進めています。修復の面では良い進展が見えてきています」と折原慎太郎は述べた。
「詳しい点は言えませんが、我々はバッテリーを修復するために懸命に作業を続けています」
「おそらく修復は可能だと思います。なぜなら、このバッテリーの問題は振動に関係するものではなく、バッテリー内部の小さな問題だからです」
週末に使えるバッテリーが何基あるのかを問われると、折原慎太郎は明言を避けた。
「正確な数は言えませんが、スペアを増やすためにバッテリー修復を続けています。ですが、申し訳ありませんが数は言えません」
クラックは“台数議論”の打ち切りを要請
ストロールが比較的オープンに語ったのに対し、アストンマーティン側はバッテリーの具体的な台数に関する議論をこれ以上広げたくない姿勢を見せた。
マイク・クラックは、相次ぐバッテリー関連の質問に対してこう応じた。
「バッテリーの数について語り続けることに、どんな意味があるのかと思う」とマイク・クラックは語った。
「メルボルンで明らかになった状況はあるが、このバッテリーの数の議論を、許してもらえるなら、これ以上続けるべきではないと思う」
振動対策にも前進 ただし信頼性は依然課題
折原慎太郎は、深刻な振動問題についても一定の前進があったと説明した。ただし、信頼性の確保はなお最大の課題だとしている。
「我々は振動の状況について一定の進展を見つけました。そして今も振動を減らすために懸命に作業を続けています」と折原慎太郎は述べた。
「それでも、信頼性は我々が改善しなければならない大きな課題です。ですのでアストンマーティンと対話しながら懸命に作業を進めていますし、何かを見つけ、別の対策も見つけましたので、おそらく何かを試せると思います」
「また、レースで走行距離を重ねたことで、ドライバビリティやエネルギーマネジメントについても学ぶことができました。そうした学びをシミュレーションシステムに反映しています」
アストンマーティンにとって中国GPは、ポイント争いを見据える段階ではなく、まずはマシンを安定して走らせること自体が最優先課題となる。ホンダとの共同作業で修復と対策は進んでいるものの、現時点では依然として綱渡りの週末になる可能性が高い。
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