F1 ホンダF1
ホンダのF1エンジンを搭載するレッドブル・レーシングとトロロッソは、今週末、2019年のF1世界選手権 第3戦 中国GPに挑む。

今年、F1グランプリ1000回目という記念すべき大会の舞台となるのが、上海インターナショナルサーキットだ。ピットストレートには2万9000の観客席があり、熱狂的なファンがターン1~2にかけた白熱のバトルを見守る。

ターン12~13にかけての1.2kmのストレートでは、およそ18秒間のスロットル全開となり、パワーユニットの性能が試される場でもある。

昨年のトロロッソ・ホンダは、直前のバーレーンで見せた走りを再現できずに苦戦したが、今季は同じ過ちを繰り返すわけにはいかない。

田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今週末はシーズン第3戦となる中国でのレースになります。初戦、第2戦ともに2チーム4台が完走、初戦では表彰台獲得、2戦目では3台入賞とまずまずのシーズンスタートを切ることができました。しかし、トップチームと戦うには我々のPUとチームの車体を合わせたパッケージのパフォーマンスをまだまだ向上しなかればいけないと感じています。今回の舞台となる上海インターナショナル・サーキットは2本の長いストレートと極低速のヘアピンコーナー、またさまざまな回転半径で構成される複合コーナーが組み合わされたPU、車体双方にとってとてもチャレンジングなコースレイアウトが特徴です。今回は長いF1の歴史の中で、1000レース目となる記念大会になります。ホンダとしては1964年のドイツGPでF1に参戦して以来、実に425戦目のレースとなりますが、この記念すべきレースでいい結果を残せるよう、万全の準備とともに臨みます」

ピエール・ガスリー (レッドブル・ホンダ)
「シーズン3戦目を迎えることにワクワクしています。中国GPを走ったのは昨年が初めてなので、サーキットのことはまだあまりよく分かりませんが、もう一度走れることを楽しみにしています。上海のサーキットは長いバックストレートがあるほか、序盤にはテクニカルなパートがあり、とても特徴的です。1戦ごとに前進し続ける必要がありますし、いいパフォーマンスをみせて、より上位でフィニッシュしたいと思っています。中国GPはレッドブル・レーシング初優勝したグランプリで、今年の中国GPは1000戦目のF1グランプリでもあるので、特別なレースウイークになるでしょう。バーレーンではトラックコンディションの変化に苦労しましたが、ポイントを獲得できてよかったと感じています。来るべきレースに向けて、さらなる改善を図ることにフォーカスして準備を進めていきます」

マックス・フェルスタッペン (レッドブル・ホンダ)
「中国GPは比較的オーバーテイクがしやすいサーキットですし、エキサイティングなレースを見せられると思います。第1セクターの長い右コーナーはさまざまなライン取りができるので、トラフィックから抜け出すチャンスです。また左フロントタイヤに厳しいサーキットなので、コーナーでタイヤの負担を減らすマネジメントが必要です。ターン1からきちんと準備をすれば、ターン6でオーバーテイクを決められるチャンスがあったりと、全体で上海は多くのファイトとオーバーテイクが仕掛けられるサーキットです。バーレーンではポイントを獲得できましたし、できる限りで最高の結果を得られましたが、もっとマシンの習熟を進める必要があります。ファクトリーで懸命に作業を進めていますし、上位との差を縮められていればと思っています。今年の上海はレッドブル・レーシング初優勝してから10年になりますし、熱心なファンの前でいい走りをしたいです」

アレクサンダー・アルボン (トロロッソ・ホンダ)
「バーレーンで念願のF1初ポイントを獲得できたのでよかったです。特に懸念はありませんでしたし、チームスタッフの努力に報いることができました。ライバルのトラブルによる運もあったと思いますが、その恩恵を受けるためには、きちんとした信頼性を確保しておく必要がありますし、その意味では実力で勝ち取ったと思っています。ほかの多くのサーキットと同じく、上海も初めて走りますし、シミュレーターで練習した限り簡単にはいかないと思いますが、それがレースです。シミュレーターで試したので全くの未知ではないですし、オンボード映像も見ているので、少しずつコツをつかんでいきたいです。F1での経験が浅い自分にとって、バーレーンでの2日間のテストはとても有意義でしたし、テストで学んだことをレースに活かしていきたいです。シミュレーターで第1セクターなど、特徴的な場所があるのは分かっています。ロングコーナーで、予選で実際にターン1に突入したときには、凄まじいGがかかるでしょう。走りがいのあるレースになると思いますし、中国に行くのは初めてなので楽しみです。そして、中国GPは記念すべき1000戦目のF1グランプリですが、それを記念したカスタムヘルメットを用意しました。僕よりも前に、タイ人として初めてF1ドライバーとなったプリンス・ビラの功績を称えるものです。プリンス・ビラは1950年にシルバーストンで行われたF1の第1戦から参戦しているレジェンドです」

ダニール・クビアト (トロロッソ・ホンダ)
「バーレーンでは思うようにいかないことが多い週末でした。十分に走りこむことができず、トラックの改善しろを理解ができないままになってしまいました。予選でベストな走行ができませんでしたし、決勝もいまいちでした。しかし、レースペースがよかったことはポジティブにとらえており、中国GPに臨む上での自信につながります。僕がタイヤテストを行い、アレックスがチームのテストを行ったバーレーンでの2日間はチームにとって有意義なものになりました。中国ではいいセットアップで走れるように努力しなければなりませんし、それができればいいレースウイークになると思います。2016年の中国GP決勝では、6番グリッドからスタートして3位表彰台を獲得しましたし、中国にはいい思い出があります。低速コーナー、中速コーナー、ロングストレートがミックスした特徴的なサーキットです。うまくコツをつかめれば、走りを楽しめると思います。実質的に2つのコーナーのように思える非常に長い複合コーナーを終えて、ストレートのあとにハードブレーキをしながら進入するヘアピンなど、トリッキーな箇所がいくつかあります。1000戦目のF1グランプリで走り、F1の歴史の一部になるのはすばらしいです。今回は都心部には泊まりませんが、中心部を一度は訪れることができると思っています。上海はエキサイティングな街なので楽しみにしています」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / F1中国GP