F1 ホンダ オーストラリアグランプリ
ホンダF1にとって2チーム・4台体制での初レースとなる2019年開幕戦オーストラリアGPの決勝レースが行われ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが3位でフィニッシュ。ホンダとしては、2015年のF1復帰以来、初めての表彰台獲得を果たした。

4番グリッドのフェルスタッペンは、スタートからポジションをキープ。バルテリ・ボッタス、ルイス・ハミルトン(ともにメルセデス)、セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)の後ろでレースを進める。

ハミルトンとベッテルは、それぞれ15・14周目にピットインする中、チームはフェルスタッペンを25周目までコース上にとどめる戦略を選択。これにより、よりフレッシュなタイヤで前方のマシンを追い上げることができた。 30周目、ターン1でベッテルの背後につけたフェルスタッペンは、ターン3にかけてのDRSゾーンで並びかけると、そのままオーバーテイク。3番手に浮上する。その後も安定して速いペースを刻み、ハミルトンへプレッシャーをかけ続けるも、パスするには至らず、そのままフィニッシュ。3位に入り、ホンダにとって2008年イギリスGP以来の表彰台をもたらした。

トロロッソ・ホンダは、15番手スタートのダニール・クビアトが10位でフィニッシュし、開幕戦をポイント獲得で終えた。ミディアムタイヤでスタートしたクビアトは、フェルスタッペン同様に他車よりもタイヤ交換を遅らせる戦略で臨み、前方のマシンがピットインしていく中でポジションを上げていく。26周目にソフトタイヤに交換すると、10番手でコースに復帰。17番手スタートで、さらにピットを遅らせる戦略のピエール・ガスリー(レッドブル・ホンダ)が37周目でタイヤ交換を終えると、クビアトの背後に迫り、両者はチェッカーフラッグまで接近戦を繰り広げた。2人の戦いは、最後までオーバーテイクを許さなかったクビアトに軍配が上がり、クビアトが10位、ガスリーが11位となった。 この3人と反対に、ソフトタイヤでスタートして早めのピットイン戦略を採ったアレクサンダー・アルボン(トロロッソ・ホンダ)は、14周目にタイヤ交換を実施。しかし、ペースの遅いアントニオ・ジョヴィナッツィ(アルファロメオ)に引っかかる形となってしまい、F1デビュー戦を14位で終えた。

ホンダパワーユニットを搭載するマシンは、4台すべてが完走を果たし、さまざまな経験を積むことができた開幕戦となった。

田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「2019年の初戦、アストンマーティン・レッドブル・レーシングとの初戦で表彰台に上ることができ、非常にいいスタートを切ることができました。ホンダとしては2008年以来、2015年のF1の復帰以降では初の表彰台になりますが、素晴らしい走りを見せたフェルスタッペン選手と、それを見事な戦略で支えたチームに感謝をしています。一方で、表彰台に上ったことは一歩を踏み出したと感じていますが、もっとパフォーマンスを上げないとまだトップには届かないことも実感しました。レッドブル・トロロッソ・ホンダについても、クビアト選手が復帰戦で力強い走りを見せ、10位入賞、ポイント獲得と、こちらもいい開幕戦になりました。マシンにポテンシャルがあることも確認できました。両チームともに、ここからさらに開発を続けパフォーマンスを向上していかなくてはなりません。まだシーズンのスタートを切ったばかりですし、ここが我々の目指す場所ではありませんが、ひとまず今日のようないいレースができたことはポジティブに捉えています。ここまで努力を続けてきたSakuraやMilton Keynesのメンバー、それに社内外で支えていただいているすべての関係者やサプライヤー様にも感謝の言葉を送ります。また、応援をいただいているファンの皆様とは、ようやく喜んでいただくことができたのではと思っています。今後もさらに多くの喜びを共有できればと思っていますので、引き続きご声援をよろしくお願いいたします」

クリスチャン・ホーナー (アストンマーティン・レッドブル・レーシング代表)
「新たなPUパートナーのホンダと最初のレースで表彰台を獲得できたことは、素晴らしい結果です。ホンダにとっては、2008年以来のポディウムとなりました。今日のマックスは、卓越したパフォーマンスを見せました。落ち着いたスタートを切ると、最速のピット作業を経て、C3(ミディアム)タイヤで速さを見せてセバスチャン(ベッテル選手)を見事にオーバーテイク。さらに、その後は、オーバーテイクには至らなかったものの、最後までルイスへプレッシャーをかけ続けました。ピエールは、このオーバーテイクが難しいサーキットで、17番手スタートからポイント一歩手前のところでフィニッシュしました。全開でプッシュしてくれましたが、ポイント獲得に届かなかったのは残念です。ただ、懸命に戦ってくれましたし、彼が輝く日もきっと来るはずです。希望の見える開幕戦を終えましたが、バーレーンに向けて切り替えていきます」

フランツ・トスト (レッドブル・トロロッソ・ホンダ代表)
「毎年、メルボルンに来るのを楽しみにしています。開幕戦だからというだけでなく、最高のファンによる素晴らしい雰囲気があふれる、特別なレースだからです。まず初めに、ホンダ、そしてアストンマーティン・レッドブル・レーシングが表彰台を獲得したことに祝意を表します。この結果は、両者にとって大きな成功だと思います。我々のレースは、13番手と15番手からスタートだったので、アレックスはソフト側のタイヤ、ダニールはミディアムタイヤでスタートと、両ドライバーの戦略を分けました。これによって戦略に柔軟性を持たせることができたので、正しい判断でした。ダニールは素晴らしいレース運びで、ポイントをもたらしてくれました。彼にとっては2年ぶりのレースだったことを考えると、復帰戦をトップ10で飾れたことは、今後のシーズンにおいても大きいと思います。アレックスも、F1デビュー戦で、かつ簡単なサーキットでないのに、いい仕事をしてくれました。レースでは一つもミスをせず、ウイークを通じて多くの経験を重ねました。開幕週を終えて、力強いパッケージがあると感じているので、次戦に向けても希望を持っています」

マックス・フェルスタッペン (レッドブル・ホンダ)
「表彰台に上れてとてもうれしいですし、チームとホンダにとってもよかったと思います。僕らがホンダと一緒に働き始めてから、すべてが素晴らしく、本当にこの関係を楽しめていますので、3位という結果でそれが報われました。終盤でルイス(ハミルトン選手)にチャレンジできたことも、セブ(ベッテル選手)をオーバーテイクしたのも、メルボルンでは難しいと思っていたので、とてもポジティブな成果です。僕らはタイヤの持ちで少しアドバンテージがありましたが、オーバーテイクに至らずともルイスにプレッシャーをかけ続けられたことには満足しています。マシンは本当によかったですし、ストレートでのスピードもあったので、これが残りのシーズンに向けていい兆候になればと思います。今日の表彰台は、ホンダにとって2008年以来だと聞きました。ホンダのみんなのために、こうした成果が出せて、本当にうれしいです」

ピエール・ガスリー (レッドブル・ホンダ)
「かなり難しいレースになりました。僕のグリッドからは、今年大きくなったリアウイングの影響もあってスタートシグナルが見えず、周りのマシンを見て動かざるを得なくてポジションを失いました。そこでトラフィックに引っかかり、DRSを使ってもオーバーテイクは難しかったです。また、フロントウイングにデブリが引っかかってしまったことも影響しました。レース中は前のマシンに0.5秒差まで迫れたのですが、そこでタイヤがスライドして追い抜くことは難しく、全力でプッシュしたのですが、ポイントには届きませんでした。全体的には、レースウイークを通してのペースは本当によかったです。予選でQ1敗退を喫してしまいましたが、アタックには満足していましたし、突破できなかったのは運がなかっただけです。バーレーンは大好きなグランプリで、マシンに競争力があるのも分かりましたので、このまま進んでいきたいです。2週間後まで集中を切らさず、プッシュしていきます」

ダニール・クビアト (トロロッソ・ホンダ)
「今日は素晴らしいレースができました。自分のドライビングに満足していますし、本当に楽しむことができました。ポジティブな部分が多いレースだったと思いますが、それだけに昨日の予選で実力を出しきれなかったことが残念です。レースを通して上手くタイヤをマネジメントできましたし、なによりマシンにはもっと上のペースを狙うためのスピードがあったと感じています。ただ、ここはオーバーテイクが難しいサーキットでしたので、その点は残念でした。前を走るストロール選手に追いつきたかったのですが、ギリギリまで行きながら抜くことができませんでした。ガスリー選手とはいいバトルをしましたが、これは十分勝負になると思って走っていましたし、レースの最後まで自分より速いマシンを抑えきれたことに満足しています。シャシーもエンジンも感触はよく、パッケージとしていいものであると感じていますので、このまま開発を続けていかなくてはいけません。ここからの数戦についてはとても前向きに捉えていますし、いい結果を残せるのではと考えています」

アレクサンダー・アルボン (トロロッソ・ホンダ)
「今日は少し複雑な気分です。初めてのレースウイークでしたが、一体どのようなものになるのか事前に想像できませんでした。レースは上手くスタートでき、クラッチを繋いだ瞬間、これは最高だ!と思いました。そしてそこから混戦の中でいくつか順位を上げ、ポイント圏内まではあと1台というところまで行くことができました。ただ、よかったのはそこまでかもしれません。ジョビナッツィ選手ともバトルをしており、彼らはタイヤで苦しんでいるように見えましたし、同じタイヤ戦略を取ったチームはみんな上手くいっていなかったようです。硬いタイヤを選択し、長く引っ張ったチームは僕を抜いて順位を上げてきました。その部分で少し失ったものはありましたが、週末全体の流れについては満足しています。もしかしたらポイントを取れたかもしれないと思うと少し悔しい気持ちですが、いい経験になりましたし、全体としてはスムーズなレースウイークを過ごすことができました」

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カテゴリー: ホンダF1 | F1オーストラリアGP