F1 ホンダF1 オーストラリアグランプリ
ホンダF1にとって2チーム・4台体制でのシーズン最初の予選は、かなりの混戦となり、ホンダのF1パワーユニットで戦うドライバーにとっても明暗が分かれましたが、レッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンがQ3へ進出し、4番グリッドを獲得した。

Q1では、トロロッソ・ホンダのダニール・クビアトとアレクサンダー・アルボンが躍進。クビアトは1分22秒511をマークし、4番手でQ1突破を決める。また、アルボンはデビュー戦ながら1分22秒757をマークし、8番手でQ2進出を果たした。

レッドブル・レーシングは、マックス・フェルスタッペンが9番手でQ1を突破するも、そこからわずか0.144秒差のタイムとなったピエール・ガスリーは、17番手でノックアウトを喫する。Q2進出ラインとの差は、0.054秒という接戦だった。

Q2では、アレクサンダー・アルボンがトラフィックの影響を受けてタイムを伸ばせず、13番グリッドが確定。クビアトもアタックラップ中に前方でセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)がコースオフしたことが響き、15番手でQ2を終えた。

Q3に進出したフェルスタッペンは、2度目のアタックで渾身の走りをみせてフェラーリ勢2台の間に割って入り、2列目4番グリッドを獲得。ホンダとしては、2015年のF1復帰以来、自己最高の予選順位となった。

田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「まずは今年の第一戦の最初の予選で、PUとしては大きな問題なく終わったことはよかったと思います。一方で、結果に関しては悲喜こもごも、ポジティブとネガティブが入り混じったものだったと考えています。フェルスタッペン選手については力強い走りで2列目4番手を獲得し、Aston Martin Red Bull Racingと迎える初戦としては、いいスタートが切れたと思います。ガスリー選手については難しいQ1になってしまったこともあり、17番手という残念な結果に終わりました。Red Bull Toro Rosso Hondaについては、週末を通してマシンのポテンシャルはあると感じていましたので、トラフィックの影響などで、2台ともにQ2敗退という結果は残念に思っています。明日は長いレースになります。Red Bullとは初めてのレースですが、2年目となるToro Rossoとともにいい戦いができるように最善を尽くします」

マックス・フェルスタッペン (レッドブル・ホンダ)
「今日は満足のいく予選でした。昨晩のモノコック交換なども含め、今週末はいくつかの困難もあり少し心配しもありました。ただ、現場とファクトリーのスタッフが連携していいセットアップを見つけ出してくれたので、2列目グリッドを獲得でき、とてもうれしいです。Q1は本当に接戦で、このようなストリートサーキットでは最初のアタックからうまくやらなければなりません。ほかのドライバーと異なり、Q1では同じセットのタイヤを使い続けていたので、2度目の走行でタイムアップできたのはラッキーでした。予選モードではパフォーマンスの向上を実感したので、満足しています。いいマシンバランスを見つけるのに苦労しており、上位との差は望んでいたものではないのですが、現実的に考えると今のポジションには満足すべきだと思います。4番手というのは、予選前の想定よりもいい結果です。明日どういう順位で終わるかを判断するのは難しいですし、金曜日にロングランをそこまで多くできなかったのですが、タイヤの持ちはかなりよさそうなので、クリーンなスタートをしてどこまで順位を上げられるか見てみたいと思います」

ピエール・ガスリー (レッドブル・ホンダ)
「ターン1で少しトラフィックに引っかかってタイムを失いましたが、Q1での走りには満足していました。ほかのマシンが複数回アタックをした中で僕らは1度にとどまったことが響きました。路面の改善幅がこんなに大きいとは予測していませんでしたし、かなりの接戦になったことも想定外でした。望んでいたポジションではありませんが、今週末はセッションごとに進歩を実感しています。昨年のレースでもオーバーテイクは少なかったので、このスタートポジションでは厳しい面も多いと思いますが、果敢に挑んでポイントをつかみたいです。難しい一日になりましたがポジティブでいなければなりません。僕にとって、明日はたくさんの経験を詰み、ポジションを上げていく一日になります」

アレクサンダー・アルボン (トロロッソ・ホンダ)
「最初の予選としては上々の結果だったと思います。Q1で最初のアタックをしたとき、ラップタイムを聞いて周りがどれだけ速いかを知りました。2度目のアタックのときにはリズムに乗れた感じがあり、自信がわいてくると同時に、路面の改善具合も大きくグリップが増しました。ただ、わずかな差でQ3には届きませんでした。プレシーズンテストでQ3進出に近い実力があると感じていましたが、中団の戦いはとても激しく、少しのミスも許されない接戦でした。最後のアタック自体には満足していますが、あと0.05~0.1秒早ければQ3に手が届いたと思います。このコースはオーバーテイクがしにくいのですが、レギュレーション変更により(抜きやすいとされるマシンに変わっているので)順位を上げていくチャンスが増えるかもしれません。ロングランのペースはかなりいいので、明日はポイント獲得が目標です。少し緊張しているので、今夜はよく眠れるか分かりません(笑) F1での初レースが本当に楽しみです。クリーンなレースをして、いい結果を持ち帰りたいです」

ダニール・クビアト (トロロッソ・ホンダ)
「予選までの流れには満足していました。Q2までは完ぺきだったので、少し残念です。Q2最後のアタックでは、セバスチャン(ベッテル)がコースアウトし、トラフィックの影響を受けました。彼を責めるつもりはありませんが、これでタイムを失ってしまいました。タイムには表れないようなものも含めて、ここからマシンの力をすべて引き出していけるので、明日に向けては希望を持っています。Q1での走りができれば、Q3進出も可能でしたが、一度できたことであれば、もう一度できるはずですので、一体なにがよくなかったのかを分析しようと思います。こうしてグランプリの舞台に戻ってきて、限界でマシンをプッシュできるのはうれしいですし、ここまで全ラップを心から楽しんでいます。ロングランは悪くないので、明日はタイヤマネジメントと戦略をきちんとして、ポジションを上げていこうと思います」

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / F1オーストラリアGP