ホンダF1 「ライバルメーカーに追いつくには多くのエリアで改善が必要」
ホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治は、ライバルのエンジンメーカーのパフォーマンスに追いつくためには改善しなければならないエリアがたくさんあると認める。
ホンダは今年、トロロッソと新たなパートナーシップを開始。第2戦バーレーンGPではピエール・ガスリーが4位入賞。ホンダにとって2015年にF1復帰して以降のベストリザルトとなった。
だが、それ以降のレースでは低迷。その後、エネルギーマネジメントの運用を見直したことで、先週末のスペインGPでピエール・ガスリーがQ2進出。改善の兆しをみせた。
マクラーレンとの3年間のパートナーシップで多数の信頼性トラブルに見舞われたホンダは、昨年の同じコンセプトを維持して、進化させることを決断。より細かなディテールに集中し、相関ツールのクオリティを進歩させることに焦点を当てた。
プレシーズンテストではほぼノートラブルの信頼性を発揮したホンダのF1パワーユニットだが、開幕戦ではピエール・ガスリーのユニットのMGU-Hにトラブルが発生。ダメージはエンジンにまで及んでいた。
しかし、その後に対策を施したMGU-Hにはトラブルは発生しておらず、4戦連続でレースを続けている。たった4戦ではあるが、昨年までの故障が多発していた状況を考えれば、大きな改善だと言える。
「ハードウェアの問題でした」とホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治はF1公式サイトにコメント。
「もう問題は解決していると思っています。ですが、まだ我々は十分なレースを走行していません」
田辺豊治は、ライバルのメルセデス、フェラーリ、そしてルノーに追いつくという挑戦に幻想を抱いてはいない。
「他のエンジンメーカーに追いつくためには取り組まなければならないエリアがたくさんあります。我々は懸命に仕事をしています。そして、懸命に仕事を続けていきます」と田辺豊治は語る。
「我々は新しいチームです。前回のレースからも技術的なこと、トラックでの準備、チームとして効率的に働く方法など、まだ多くのことを学んでいます。我々はまだ学習しているところです」
ホンダはF1復帰以来、多数の信頼性トラブルに見舞われてきた。だが、F1を戦うには信頼性を確保しながら、パフォーマンスを追求しなければならない。
「パフォーマンスと信頼性に関しては常に妥協する必要があります」と田辺豊治は語る。
「パフォーマンスをあまり重視しすぎると、信頼性に問題が発生してしまうこともあります。我々はどれくらいパフォーマンスを引き上げられるかを評価し、信頼性での結果を確認します。そして、妥協点を見つけようとしています」
2018年はF1カレンダーが21戦に拡大されたにも関わらず、ドライバーが年間に使用できるF1エンジン、ターボチャージャー、MGU-Hは3基までとなり、MGU-K、コントロールエレクトロニクス、エネルギーストアは年間2基に削減されている。
トロロッソ・ホンダはピエール・ガスリーが内燃エンジン、ターボチャージャー、MGU-Hを2基目を使用。スペインGPのフリー走行3回目にクラッシュを喫したピエール・ガスリーは、ターボチャージャとMGU-Hが3基目、それ以外はすべて2基目が投入されており、残り166戦の段階でペナルティに王手がかかっている。
だが、エンジン故障という点ではホンダは大幅な改善を果たしている。昨年のこの時点ホンダはフェルナンド・アロンソとストフェル・バンドーンに40のコンポーネントを投入。バンドーンは、ターボチャージャ、MGU-H、エネルギーストア、コントロールエレクトロニクスが5基目に達していた。だが、今年は約半分の22のコンポーネントに収まっている。
現在、ホンダはパフォーマンスに焦点を移行しており、近い将来、20馬力アップを達成するアップデート投入されると報じられている。
「大きな改善を果たすのは簡単なことではありません」と田辺豊治はコメント。
「もちろん、我々はシーズン中にアップデート版アイテムを適用していく予定です。現時点ではそれらがいつ投入されるかはお話できません」
今年は21戦でエンジンの使用は3基に限られているため、必然的に第7戦カナダGPと第14戦シンガポールGPがアップデートを投入する最適なタイミングとなる。
ホンダは開幕戦でのMGU-Hの故障とスペインGPでのブレンドン・ハートレーの事故により、その計画に狂いが生じている。しかし、それでもペナルティを最小限に収めるために計画を練っている。
昨年、ホンダはマクラーレンのパフォーマンスを改善させるためにペナルティを無視して積極的にアップグレードを投入。エンジン関係の降格ペナルティは合計に320グリッドに及んだ。
しかし、今年はパフォーマンス改善を確信できたときのみアップグレードを投入するとしており、HRD Sakuraでダイナモ上でテストエンジンでの相関関係の改善が引き続き行われている。
「相関関係を改善する多くのエリアがあります。十分に完璧ではありません。いくつかのエリアでは優れた相関関係が出ています。ですが、改善する必要がある部分があります」
カテゴリー: F1 / ホンダF1
ホンダは今年、トロロッソと新たなパートナーシップを開始。第2戦バーレーンGPではピエール・ガスリーが4位入賞。ホンダにとって2015年にF1復帰して以降のベストリザルトとなった。
だが、それ以降のレースでは低迷。その後、エネルギーマネジメントの運用を見直したことで、先週末のスペインGPでピエール・ガスリーがQ2進出。改善の兆しをみせた。
マクラーレンとの3年間のパートナーシップで多数の信頼性トラブルに見舞われたホンダは、昨年の同じコンセプトを維持して、進化させることを決断。より細かなディテールに集中し、相関ツールのクオリティを進歩させることに焦点を当てた。
プレシーズンテストではほぼノートラブルの信頼性を発揮したホンダのF1パワーユニットだが、開幕戦ではピエール・ガスリーのユニットのMGU-Hにトラブルが発生。ダメージはエンジンにまで及んでいた。
しかし、その後に対策を施したMGU-Hにはトラブルは発生しておらず、4戦連続でレースを続けている。たった4戦ではあるが、昨年までの故障が多発していた状況を考えれば、大きな改善だと言える。
「ハードウェアの問題でした」とホンダF1のテクニカルディレクターを務める田辺豊治はF1公式サイトにコメント。
「もう問題は解決していると思っています。ですが、まだ我々は十分なレースを走行していません」
田辺豊治は、ライバルのメルセデス、フェラーリ、そしてルノーに追いつくという挑戦に幻想を抱いてはいない。
「他のエンジンメーカーに追いつくためには取り組まなければならないエリアがたくさんあります。我々は懸命に仕事をしています。そして、懸命に仕事を続けていきます」と田辺豊治は語る。
「我々は新しいチームです。前回のレースからも技術的なこと、トラックでの準備、チームとして効率的に働く方法など、まだ多くのことを学んでいます。我々はまだ学習しているところです」
ホンダはF1復帰以来、多数の信頼性トラブルに見舞われてきた。だが、F1を戦うには信頼性を確保しながら、パフォーマンスを追求しなければならない。
「パフォーマンスと信頼性に関しては常に妥協する必要があります」と田辺豊治は語る。
「パフォーマンスをあまり重視しすぎると、信頼性に問題が発生してしまうこともあります。我々はどれくらいパフォーマンスを引き上げられるかを評価し、信頼性での結果を確認します。そして、妥協点を見つけようとしています」
2018年はF1カレンダーが21戦に拡大されたにも関わらず、ドライバーが年間に使用できるF1エンジン、ターボチャージャー、MGU-Hは3基までとなり、MGU-K、コントロールエレクトロニクス、エネルギーストアは年間2基に削減されている。
トロロッソ・ホンダはピエール・ガスリーが内燃エンジン、ターボチャージャー、MGU-Hを2基目を使用。スペインGPのフリー走行3回目にクラッシュを喫したピエール・ガスリーは、ターボチャージャとMGU-Hが3基目、それ以外はすべて2基目が投入されており、残り166戦の段階でペナルティに王手がかかっている。
だが、エンジン故障という点ではホンダは大幅な改善を果たしている。昨年のこの時点ホンダはフェルナンド・アロンソとストフェル・バンドーンに40のコンポーネントを投入。バンドーンは、ターボチャージャ、MGU-H、エネルギーストア、コントロールエレクトロニクスが5基目に達していた。だが、今年は約半分の22のコンポーネントに収まっている。
現在、ホンダはパフォーマンスに焦点を移行しており、近い将来、20馬力アップを達成するアップデート投入されると報じられている。
「大きな改善を果たすのは簡単なことではありません」と田辺豊治はコメント。
「もちろん、我々はシーズン中にアップデート版アイテムを適用していく予定です。現時点ではそれらがいつ投入されるかはお話できません」
今年は21戦でエンジンの使用は3基に限られているため、必然的に第7戦カナダGPと第14戦シンガポールGPがアップデートを投入する最適なタイミングとなる。
ホンダは開幕戦でのMGU-Hの故障とスペインGPでのブレンドン・ハートレーの事故により、その計画に狂いが生じている。しかし、それでもペナルティを最小限に収めるために計画を練っている。
昨年、ホンダはマクラーレンのパフォーマンスを改善させるためにペナルティを無視して積極的にアップグレードを投入。エンジン関係の降格ペナルティは合計に320グリッドに及んだ。
しかし、今年はパフォーマンス改善を確信できたときのみアップグレードを投入するとしており、HRD Sakuraでダイナモ上でテストエンジンでの相関関係の改善が引き続き行われている。
「相関関係を改善する多くのエリアがあります。十分に完璧ではありません。いくつかのエリアでは優れた相関関係が出ています。ですが、改善する必要がある部分があります」
カテゴリー: F1 / ホンダF1