マクラーレン ホンダF1 メキシコグランプリ フェルナンド・アロンソ
ホンダ R&Dチーフエンジニアを務める中村聡と、マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエが、マクラーレン・ホンダのF1メキシコグランプリ初日のフリー走行を振り返った。

F1メキシコグランプリの初日、マクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソは、FP1で8番手タイム、FP2で7番手タイムを記録。大きなトラブルに見舞われることもなく、合計で46周を走り込んだ。

一方、ストフェル・バンドーンは、FP1の開始時にパワーユニットにトラブルが発覚。予防策としてパワーユニットを交換するためにセッションの大部分を失い、わずか3周の走行でタイムを記録することができなかった。しかし、FP2では32周を走行してプログラムを補い、15番手タイムでセッションを終えた。

ホンダのR&Dチーフエンジニアを務める中村聡は「今回のメキシコGPには、フェルナンドについては先週のUSグランプリでのMGUHのトラブルの影響により、またストフェルについては残り2戦に向けて万全の信頼性を担保する目的で、それぞれ新しいパワーユニットを搭載して臨んでいます」と今週末にむけたパワーユニット交換について説明。

「今日のセッションについては、フェルナンドは朝から予定通りにプログラムを消化し、順調な一日となりました。2300mという標高のために、パワーユニットの出力コントロールと言う点で苦労すると想定していましたが、そのなかでもまずまずのスピードを見せられたと感じています」

「一方のストフェルについては、FP1の序盤でパワーユニットのデータに異常が見つかったため、大事を取ってパワーユニットの交換を決断しました。FP1のセッション時間を大きく失ったことは非常に残念でしたが、分析の結果、問題は大きなものではなくパワーユニットへの影響も見られませんでした。午後のFP2では多くの周回をこなせたので、ある程度の挽回は出来たと思います」

「そのペナルティーのために日曜日の決勝は両マシンともに最後尾からのスタートとなってしまうことは非常に残念です。ただ、レースではあらゆることが起こり得ますし、チャンスを確実に掴めるよう、明日も決勝を見据えたロングラン用のセットアップに重点を置いて、準備を進めます」

マクラーレンのレーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエは「今朝はストフェルにとってフラストレーションのたまるセッションとなったものの、FP2では両マシンで有益なデータを収集することができ、最終的には実りの多い一日となった」とコメント。

「FP1ではストフェルのマシンに問題が発生し、マシンの外で問題を診断するためにパワーユニットを交換することにした。幸い、そのパワーユニットは予備なので、土日に使う分がなくなるわけではない。ただ、パワーユニット交換をしたことで、プログラムを前倒しして実施する必要があった」

「ストフェルと彼のエンジニアは、午前中に走行できなかった分を取り戻すために、FP2をとても効率よく実施した。十分な走行ができないという状況は、特に初めてレースをするコースでは、走行プログラムを妨げる結果となる。それでもストフェルは午後にはすばらしい仕事をし、走行プランをすべて完了するとともに、彼のチームが今夜確認するための有効な情報を収集してくれた」

「一方、フェルナンドのセッションは2回ともスムーズに進んだ。チームは土日に向けて有益なデータを収集し、彼のエンジニアに対してこのサーキットでのマシンのハンドリングに関する貴重なフィードバックを行うことができた」

「ここが我々にとって難しいコースであることは分かっているし、今回は両マシンがペナルティーを受ける。それでも、今日はパワーユニットの不具合があったものの、自分たちの仕事には満足しているし、明日はさらに走行を重ね、いいかたちで一日を過ごせるようにしたいと思う」

F1メキシコグランプリの決勝では、パワーユニット交換により、フェルナンド・アロンソが20グリッド降格、ストフェル・バンドーンが35グリッド降格ペナルティを受けることが確定している。

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カテゴリー: F1 / ホンダF1 / F1メキシコGP