ハースF1チーム、アメリカGPで“チーム史上最大”のアップグレードを導入
ハースF1チームは、来月のアメリカGPで“チーム史上最大”のアップグレードを導入する予定だ。このアップグレードは、チームが現在のコンセプトで開発の袋小路に到達し、さらなる成果を上げるためにアプローチの変更を余儀なくされたことに対応するものだ。

今季のハースは、シングルラップのペースは好調だったが、それをレースペースにつなげるのに苦労している。

マシンはタイヤの激しいデグラデーションに悩まされ、エンジニアたちはこれまで苦戦を強いられている。

そのため、ハースF1チームはマシンに「ダウンウォッシュ」コンセプトを採用し、現在のシャシーで可能な限り、クラストップのレッドブルと同等のパフォーマンスを発揮することを目指す。

チーム代表のギュンター・シュタイナーは「その方向で進んでいる」と認めた。

「ダウンウォッシュのオプションに行くためにできることはすべてやったと思う。これ以上推し進めるのはは無理だと思う」

ダウンウォッシュ・ソリューションを完全に統合するには、マシンの大幅なオーバーホールが必要で、今シーズンの残り時間では不可能だ。

その代わりに、フェラーリとほぼ同じ方法でこの問題を攻略し、現在のパッケージの制限内で哲学を利用するハイブリッドを選択することになる。

ハースF1チームはフェラーリと緊密に協力し、可能な限り多くのコンポーネントを購入しているが、シュタイナーはチームがそれらのエレメントを中心に独自の解決策を生み出す自由はまだかなり残っていると主張する。

「もちろん、フェラーリに近づく必要があるのは確かだが、サイドインパクト構造は、やろうと思えば別の場所に配置することもできた。 しかし、我々が今走っているコンセプトでは、サイドインパクト構造を現在の位置に置くことを求めていたため、非常に近い位置に置いた」とシュタイナーは説明した。

この変更は、来シーズンに向けてヨーロッパの冬の間に行われることになっており、現在、そのプロジェクトに反映させることを目的に作業が進められている。

そのため、2023年型マシンはある程度犠牲になっており、チームはアップグレードには投資せず、その代わりに来るべきアップグレードの設計にリソースを費やすことを選択した。

「今あるコンセプトでもっとアップグレードする計画だった」とシュタイナーは語った。

「でも、パフォーマンスが出なかったから、やらなかったんだ...今年はアップグレードを導入しなかったので、アップグレードを導入しなかった。そこにパフォーマンスはなかった」

「クルマが速くならなければ、クルマのパーツを作っても意味がない」

「そのお金を使わなかったからこそ、この大きなアップグレードに使うことができる」

それがチーム史上最大の変化に相当するかとの率直な質問にシュタイナーは単純に「そうだ」と答えた。

「今年やるべきかどうか、迷っていたんだ」とシュタイナーは説明した。

「来年は完全にそのルートに入るから、『少なくともそのコンセプトについて可能な限り学ぶために、今年何かをやろう。来年のクルマに統合できる何かを学ぶことができるかもしれない』と言わざるを得なかった」

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カテゴリー: F1 / ハースF1チーム