ジョージ・ラッセルの発言にティクタムが反撃「マックスに例えられるのは光栄」

この接触はレース終盤の64周目、ターン5で発生した。フェルスタッペンはジョージ・ラッセルにポジションを譲るよう指示されていたが、その過程でレッドブルのマシンがラッセルのサイドポッドに接触した。レース後、ラッセルはこの動きについて「非常に意図的に感じた」と述べ、フェルスタッペンは後に反省の意を示す声明を発表している。
記者団に「他のドライバーなら同じことをしたか?」と尋ねられたラッセルは、モータースポーツ・ウィークを含むメディアに次のように語った。
「F1の中にはいないね。たぶんフォーミュラEにはいるかも。イギリス人のドライバーで、フォーミュラEに一人ね」
この発言を受けてSNS上では議論が巻き起こり、名前こそ出されなかったものの、多くの人がその対象を25歳のダン・ティクタムだと推測した。
ティクタムは過去、MSAフォーミュラ(現イギリスF4選手権)で起きた事件によって悪評を得ており、そのレース中に数台を追い抜いた後、過去に衝突した相手に意図的に接触したことで、2年間の出場停止(1年は執行猶予付き)処分を受け、後に謝罪している。
一方で現在のティクタムは、そうした過去を乗り越え、フォーミュラEでは東京ラウンドで初の表彰台を獲得するなど、安定したパフォーマンスを見せている。
過去と決別したティクタム、皮肉交じりに反応
近年のティクタムは、フィールド上での行動については「クリーンそのもの」と評されている。率直でフィルターのない発言スタイルはメディア対応が無難になりがちな昨今のドライバー界において異色であり、フォーミュラEの中では多くのファンを獲得している。
また、ティクタムの現時点でのペナルティポイントは2点。一方で、フェルスタッペンは現在11点を抱えており、次の違反でレース出場停止処分に達する危機にある。
ティクタムは上海でも惜しくも表彰台を逃したが、SNSを通じてラッセルの発言を知ると、Instagramストーリーに皮肉を込めた反応を投稿した。
「“ツイッタースフィア”を通じて、あるF1ドライバーが、あるフォーミュラEドライバーについて非常に興味深い発言をしたと知った」とティクタム。
「名前は出されてないけど、そのF1ドライバーはジョージ・ラッセルという名前らしい。どうやら自分のことを指してるのは明らかだね。その発言にちょっと応えておこうと思う」
「まず一つ、無料の宣伝ありがとう。これはいつでも大歓迎だよ。そして二つ目に、今日のマックスの行動はちょっと怪しかったかもしれないけど、どんな形であれ彼に例えられるのは自分にとってはポジティブだと思ってる」
「じゃあね」
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