ジョージ・ラッセル F1苦境脱出のヒントはナダルとロナウジーニョ

メルセデスのラッセルは開幕戦で勝利を挙げたものの、その後は不運にも見舞われ、ドライバーズランキングではチームメイトのアンドレア・キミ・アントネッリに68ポイント差をつけられている。
しかし、自身の置かれた状況を冷静に受け止め、偉大なアスリートたちの歩みから前向きな考え方を学んでいるという。
偉大な選手も順風満帆ではなかった
ラッセルは現在も週ごとにパフォーマンス心理学の専門家と対話を続けているが、それに加えて最近はスポーツ界のレジェンドたちのドキュメンタリーを視聴していた。
「毎週、パフォーマンス心理学者と話している。もう6年間続けていることだから特別なことではない」
「自分が何を感じているのか、その感情をどう乗り越えるのか、そしてその感情が本当にパフォーマンスを反映しているのかを話し合うのはとても大切だ」
その中でラッセルは、ラファエル・ナダルとロナウジーニョの人生に強い印象を受けたという。
「最近、ラファのドキュメンタリーとロナウジーニョのドキュメンタリーを見た。本当に対照的な2人だけど、どちらも偉大な存在だ」
「ロナウジーニョは僕のヒーローだった。でも彼にも苦しんだシーズンや試合、苦戦した時期がたくさんあったことを知らなかった」
苦しい時期は誰にでもある
ラッセルは、トップアスリートの成功だけが語られがちだと指摘する。
「僕たちは偉大な選手たちのハイライトだけを覚えている」
「でも誰もがこういう時期を経験する。パフォーマンスの問題かもしれないし、自分ではどうにもならないことやケガかもしれない」
「今の僕は、まさにそういう状況なんだ」
ランキングでは大きく後れを取っているものの、ラッセルは現在の状況を悲観していない。
「もし純粋にパフォーマンスだけで60ポイント差をつけられていたら、今よりはるかに厳しい精神状態だったと思う」
「でも、そのうち少なくとも45ポイントは自分ではどうすることもできなかったものだ」
タイトル争いより目の前のレースへ
カナダGPでは首位走行中のマシントラブルでリタイアし、続くモナコGPではノーポイントに終わったラッセル。それでも、自身のパフォーマンスには手応えを感じている。
「今シーズン全体を振り返ると、不運も幸運もない普通のシーズンだったなら、表彰台があと3回は増えていたと思う」
「その場合でもランキングではキミの後ろだったと思う。でも今とは全く違う状況だったはずだ」
現在はタイトル争いへの意識を薄め、自分でコントロールできることだけに集中する考えだ。
「エンジンが壊れることはどうにもできないし、不運なセーフティカーのタイミングも自分ではコントロールできない」
「そういうことは自分の力では変えられない」
「今はレースを楽しみ、速く走り、自分ができることをやるだけだ」
アントネッリの快進撃によってタイトル争いでは苦しい立場に追い込まれているラッセルだが、ナダルやロナウジーニョが経験したような逆境も、トップアスリートのキャリアには欠かせない一部だと受け止めている。バルセロナ・カタルーニャGPから始まる反撃への第一歩は、まず現実を受け入れることから始まっている。
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