ル・マン24時間:トヨタが4年ぶり総合優勝 小林可夢偉組7号車が悲願達成
TOYOTA RACINGが2026年のル・マン24時間レースで悲願の総合優勝を果たした。7号車GR010 HYBRIDを駆った小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ニック・デ・フリース組は、序盤のトラブルを乗り越えながら24時間を戦い抜き、2022年以来4年ぶりとなるル・マン制覇を達成した。さらに8号車も3位表彰台を獲得し、TOYOTA RACINGはダブル表彰台という最高の結果で世界耐久選手権(WEC)第3戦を締めくくった。

4年ぶりのル・マン制覇を達成
第94回ル・マン24時間レースは35万105人の観衆が見守る中、近年でも屈指の接戦となった。ハイパーポールで苦戦し後方グリッドからのスタートとなったTOYOTA RACINGだったが、レース序盤から積極的なピット戦略を採用。トラフィックを避けながら着実にポジションを回復し、早い段階で優勝争いに加わった。

7号車は序盤にスローパンクチャーに見舞われながらも、朝方にかけて安定したペースで追い上げを見せる。残り6時間で表彰台圏内へ浮上すると、終盤のセーフティカー導入によってレースは再び混戦となった。

残り3時間にはニック・デ・フリースが果敢なオーバーテイクを成功させ、TOYOTA RACINGはワン・ツー体制を構築。最終局面では燃料戦略とタイヤ戦略の違いによって順位が変動したものの、小林可夢偉が冷静な走りでトップを守り切り、381周を走破してチェッカーフラッグを受けた。

2位のBMW 20号車との差は10.913秒。8号車も20.417秒差の3位で続き、TOYOTA RACINGはダブル表彰台を達成した。

ル・マン24時間レース トヨタ

小林可夢偉「長く待ち続けた特別な勝利」
小林可夢偉は悲願の優勝について次のように語った。

「とても厳しいレースでしたが、最後まで決して諦めませんでした。7号車はこれまでル・マンで2位が続いていましたが、ようやく2度目の優勝を手にすることができました。この勝利を長く待ち続けてきただけに、本当に特別な気持ちです。レースウィーク全体を通して決して楽ではなく、決勝でも苦しい展開が続きました。序盤のスローパンクチャーもあり厳しい状況でしたが、マイク、ニック、そしてエンジニアやピットクルーが素晴らしい仕事をしてくれました。忘れられない一日になりましたし、この特別な舞台を支えてくださったすべてのファンの皆さんに感謝しています。」

コンウェイ「勝機を感じたのは終盤だった」
マイク・コンウェイは24時間の激戦を振り返った。

「非常に激しいレースでした。予選順位から巻き返せる手応えはありましたが、どこまで順位を上げられるか、そしてどれほど接戦になるかは予想できませんでした。順位が目まぐるしく入れ替わる展開で、勝機を感じられたのは終盤に入ってからでした。チーム全員が素晴らしい仕事を成し遂げてくれたと思います。可夢偉とニックは本当に速く、勝負どころでトップ争いに押し上げてくれましたし、ピットクルーもミスのない完璧な対応でした。ケルン、東富士、そしてトヨタ全体で支えてくれたすべての方々に感謝しています。この勝利は私にとって本当に特別なものです。」

デ・フリース「初優勝は特別」
ニック・デ・フリースは自身初のル・マン総合優勝の喜びを語った。

「ル・マン24時間レースで優勝できたことを、心からうれしく思っていますし、大きな安堵とともに感謝の気持ちでいっぱいです。ル・マンでの優勝は初めてなので、なおさら特別です。レースウィーク、そして決勝を通して長く厳しい戦いが続きました。さまざまな課題やトラブルがあり、正直なところ勝利争いから遠ざかったと感じる場面もありました。それでも最後まで諦めなかったことが結果につながりました。チームがこの大きな成果を成し遂げるために積み重ねてきた努力に、心から感謝しています。」

8号車クルーもチームの勝利を祝福
3位表彰台を獲得した8号車のセバスチャン・ブエミはチームの成果を称えた。

「信じられないようなレースでしたし、チームのために本当にうれしく思います。昨年からTR010 HYBRIDを仕上げるために全員が懸命に取り組んできました。その中で7号車が優勝したことは、チーム全体にとって素晴らしい結果ですし、自分たちも表彰台に並べたことを誇りに思います。特別な瞬間である一方で、もう少し上を目指せたのではないかという悔しさもあります。それでも、このクルマで今季2勝目を挙げられたことはチームとして大きな成果です。厳しい戦いの中で勝ち切ることができたこの一日は、長く記憶に残ると思います。」

ブレンドン・ハートレーは次のように語った。

「ル・マンらしい、浮き沈みの激しいレースでした。一時は大きなリードを築き、長い時間トップを走る場面もありましたが、セーフティカーなどの影響もあって流れが大きく変わりました。運もあれば不運もあり、最終的には自分たちの思い通りの結果とはなりませんでしたが、最後まで全力で戦い抜きました。チームメイトも素晴らしい走りを見せてくれましたし、チーム全体の勝利を心からうれしく思っています。7号車クルーとドライバーのみんなにおめでとうと言いたいです。感情が込み上げる瞬間でした。」

平川亮も複雑な思いを明かした。

「24時間を通して接戦が続いたレースでした。私たちはベストを尽くしましたし、戦略も良かったと思います。完璧なレースではありませんでしたが、それでも最後まで優勝争いを続けることができました。7号車が優勝したことは本当にうれしい一方で、自分たちは長い時間トップを走りながら勝ち切れなかった悔しさもあり、複雑な心境です。ただ、7号車は素晴らしいレースをしましたし、チーム全員がこの勝利のために努力を続けてきました。まずはこの勝利をしっかり受け止め、喜びたいと思います。」

ランキング首位に浮上
今回の結果によりTOYOTA RACINGはマニュファクチャラーズランキングでリードを36ポイントへ拡大。さらに7号車のコンウェイ、小林、デ・フリース組はドライバーズランキング首位へ浮上した。

悲願の総合優勝と4年ぶりのル・マン制覇を成し遂げたTOYOTA RACINGは、ダブル表彰台という最高の結果とともにシーズン後半戦へ向けて大きな勢いを手にした。次戦は7月12日に開催されるサンパウロ6時間レースとなる。

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カテゴリー: F1 / ル・マン24時間レース / トヨタ