F1スプリントシュートアウト、茶番劇を避けるべくタイヤルールを微調整
FIA(国際自動車連盟)は、バクーでのF1スプリントシュートアウトのバクーでで見られた「意図しない結果」を回避するためにタイヤレギュレーションを微調整した。

当初のルールでは、ドライバーは土曜日のSQ1とSQ2でミディアム、SQ3でソフトの新品タイヤを使用することになっていた。

しかし、FP1や金曜の予選など、早い段階でニュータイヤを投入したほうが有利だと判断したチームは、SQ3用にニューソフトを温存しておく必要がなかった。

バクーでは角田裕毅とランド・ノリスがスプリントシュートアウトの前にソフトタイヤを使い切った。角田はSQ3進出を果たせなかったが、ノリスはSQ3進出を果たした。
マクラーレンは、同じ状況の2人のドライバーがSQ3に進出した場合、ルールで認められるインターミディエイトで走るという選択肢を残していた。しかし、ノリスは走る必要がなかったためガレージに残り、予選10番手となった。

ドライセッションでインターミディエイトを使用する可能性は、パドックの多くから茶番と見られていたが、現在は対処されている。

SQ3ではドライバーがどのセットのソフトタイヤでも使用できるようにルールが変更された。つまり、ドライバーは、たとえ使用済みのソフトでも少なくともSQ3で走れることがわかっていれば、スプリントシュートアウトの前に新品のソフトを使い切るというギャンブルに出ることができるようになった。

F1スプリントシュートアウトF1スプリントシュートアウト:SQ3では中古のソフトも使用可に変更。

2023年レギュレーション第1.4条で、FIAはアゼルバイジャン、オーストリア、ベルギーでの最初の事例が終わった後の8月1日までに新スプリントルールを容易に調整する権利を留保していたため、このような変更の扉は開かれていた。

関連する状況として、いかなる変更も「2023年4月にWMSCによって承認されたこのスポーツ規則の変更の結果生じた意図しない問題に対処しなければならない」「スポーツの公平性を確保するため、または組織的な問題を回避するためにのみ意図されたものでなければならない」ということが含まれていた。

さらに、8チームの同意が必要であり、今回は1チームを除くすべてのチームがこの変更を支持した。

今週末のレッドブルリンクイベントに先立ち、F1レースディレクターのニールス・ヴィティヒが発表したメモには次のように記されている。

「スプリントイベントにおける特定の状況において、ドライトラックでインターミディエイトタイヤを履くことが魅力的になるという意図せざる結果を避けるため、F1競技規則第30条5.h項を以下のように修正する」

「商業権所有者、スチュワード、チームとの協議が行われた。第1.4条に従い、FIA、商業権所有者、9名の競技者の同意が得られた。

「従って、私の決定は、第30.5条h) iv)を以下のように修正することである。 第 30.5 条 h) iv の文言は『スプリントシュートアウトのSQ3期間では、ドライタイヤは1セットまで使用可能であり、これはソフト仕様の1セットに限る』と修正する」

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カテゴリー: F1 / FIA(国際自動車連盟)