2025年F1ハンガリーGP 決勝:トップ10 ドライバーコメント

マクラーレンが再び圧巻の1-2フィニッシュを飾り、チームの記念すべき通算200勝を達成した。ランド・ノリスは見事な1ストップ戦略を成功させ、チームメイトのオスカー・ピアストリを抑えて優勝。今季6勝目を挙げ、選手権争いでも勢いを見せた。
ピアストリは2ストップ戦略を選択しながらも僅差の2位に食い込み、2人のパフォーマンスは他を圧倒した。メルセデスのジョージ・ラッセルが終盤のオーバーテイクで3位表彰台を獲得し、着実な進化を示す結果に。4位のシャルル・ルクレールは序盤レースを支配するも、シャシーの不調に見舞われ後退。アストンマーティンは5位アロンソ、7位ストロールとダブル入賞を果たし、最も好調な週末を締めくくった。ザウバーのルーキー、ガブリエル・ボルトレトはキャリア最高位となる6位入賞を達成し、フェルスタッペンを抑える走りで存在感を放った。
1位:ランド・ノリス(マクラーレン)
「今日は完璧な結果だ。再び1-2を達成できてうれしいし、マクラーレンにとって200回目のグランプリで優勝できたことは自分にとっても大きな意味がある。タフなレースだったからこそ、より価値のある勝利だと思っている。もともと1ストップ戦略は想定していなかったけど、1周目を終えた時点で、それが周囲と戦うための唯一の選択肢になった。ジョージの後ろでもペースが良かったから、クリアエアに出られればプッシュできると分かっていた。リスクはあったけど、ミスなく、良いラップを重ね、戦略もピットストップも完璧だった。今日はそのすべてが揃った結果だ。オスカーも素晴らしい走りを見せていたし、夏休み明けにまたこういうレースができるのが楽しみだ。」
2位:オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
「これだけ僅差で勝利を逃すのはいつだって悔しい。でも、全体としてはチームにとって素晴らしい結果だった。後からなら“1ストップの方が速かったかも”と言えるけど、タイム差は1秒程度だったし、そこはチームとして今後のために検証していくことになる。楽しくて刺激的なレースだったし、ピットストップを含めてチームの遂行力も素晴らしかった。今はしっかり休んで、前半戦のすべての努力に感謝したい。」
3位:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
「久しぶりに表彰台に戻れてうれしい。今週末はクルマが前進していたし、ブレックリーとブリックスワースで働くすべての人たちの努力の成果だ。4位で終わるかなと思っていたけど、終盤にルクレールとの差を縮めていった。オーバーテイクのときはちょっと危なかった。僕はターン1に飛び込むと決めていたけど、彼はブレーキング中に動いた。だからペナルティになったんだと思う。幸い接触はなかったし、3位で終えられてよかった。この結果はチームにとって励みになるし、シーズン後半もこの調子で戦っていきたい。マクラーレンの後ろの勢力図は非常に接戦で、表彰台争いを続けるためには常に全力を尽くさなければならない。」
4位:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
「望んでいた結果にはならなかったけど、今回の件は自分たちでどうにかできるものではなかった。レース中にクルマの挙動が変わったことを感じていたけど、マシンを降りてから理由がわかった。シャシーに問題があって、それが挙動の変化の原因だった。すごく悔しい。今日のレース、勝てる可能性もあったと思うから。でも、夏休み明けにまた戻ってきて、強くなって戦うつもりだ。」

5位:フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
「今日は計画通りのレースができたし、週末を通してクルマのパフォーマンスを最大限に引き出せた。チームの皆がいい仕事をしてくれたし、16ポイントを獲得できてうれしい。レース中はプレッシャーもあったけど、後ろをしっかり抑えることができた。ハンガリーでのパフォーマンスは自分たちにとってうれしいサプライズだった。でも、スパとブダペストの両方のデータを分析して、なぜここで速かったのかを理解する必要がある。まずは短い休みを楽しんで、ザントフォールトでの次のレースに備えたい。」
6位:ガブリエル・ボルトレト(ザウバー)
「この結果には本当に満足している。僕たちにとって今季最高の成績だし、チーム全体の素晴らしい仕事の成果だと思う。正しい方向に進み続けているし、これは僕たちが一緒に達成できることの始まりにすぎない。レースはとにかく集中が必要で精神的にも大変だった。70周、一切ミスが許されなかったけど、全力を尽くして、1度もミスをしなかった。自分のドライビング、チームの戦略、そして遂行力、すべての面で最大限を引き出せたと思う。前には2度のワールドチャンピオン(アロンソ)、後ろには4度のワールドチャンピオン(フェルスタッペン)がいて、その間でレースができたのは本当に特別な経験だった。どれだけ自分たちが成長してきたかを実感できた瞬間だ。トラック上の仲間、そしてヒンヴィルの工場の全員に感謝したい。今は家族とこの成果を祝って、前半戦の努力をしっかり振り返りたい。」
7位:ランス・ストロール(アストンマーティン)
「チームにとって素晴らしい1日だったし、週末を通してずっと好調だったと思う。16ポイントを獲得して夏休みに入れるのは本当に大きい。ただ、なぜ今回はこれだけ競争力があったのか、まだ完全には理解できていない。もっと多くのサーキットで今回のようにマシンの性能を引き出せるようにならなければいけない。それができれば、こういった競争力をもっと一貫して維持できるようになるはずだ。次戦のザントフォールトは全く違う特性のサーキットだから、また違ったチャレンジになるだろうけど、そこでどうなるか見てみよう。」
8位:リアム・ローソン(レーシングブルズ)
「今日の結果にはとても満足している。難しいレースだったし、ピットのタイミングを見極めるのも大変だったけど、クルマのスピードも良かったし、タイヤのデグラデーションも管理できた。チームの遂行も素晴らしかった。マックスのようなドライバーを後ろに抑えるのは簡単じゃないけど、戦略がうまくいったおかげで最後までポジションを守れた。最近のレースでは安定した結果が出ているのがいい傾向だし、夏休み明けにもこの流れを続けていきたい。」
9位:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
「今週末は僕たちにとって全体的にうまくいかなかった。その理由をしっかり理解する必要がある。今日はレース中もずっと他のクルマに挟まれていて、グリップも足りなかった。高速セクションはまあまあだったけど、中低速はまったく良くなかった。今週末を通してクルマの感触は難しくて、改善できずに終わってしまった。もちろん、すべてを分析して、次のザントフォールトではパフォーマンスを引き出せるようにしていく。今回は僕たちにとっては望んでいた結果ではなかったけど、今は夏休みに入るし、家族や友人とリフレッシュしてレースから少し離れたい。まだ多くのレースが残っているし、もっと一貫性を持って戦えるようにしていきたい。今日は残念な結果だったけど、前を向いていくよ。」
10位:アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)
「最後のスティントは本当に長く感じた。まるで終わらないかのようだった。ハードタイヤで50周近く走ったけど、最後の数周はターン1で毎周守るのが精一杯だった。後ろのクルマのグリップの方が良かったけど、なんとか抑えることができた。最後の1ポイントを取れたのは本当にうれしい。クリーンエアでのペースは良かったから、夏休み明けにもっと前からスタートできれば、毎戦でポイント争いができる自信がある。今週末でクルマへの信頼も戻ってきた。リアサスペンションを以前の仕様に戻したのが自分にとっては正解だったと思う。予選の結果は残念だったけど、全体的にはポジティブな気持ちでブダペストを後にできる。」
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