2021年 F1レギュレーション解説 (3)開発の制限と標準パーツ化
2021年のF1レギュレーションでは、チームの規模によるパフォーマンス差を埋めるためにマシン開発の制限と標準パーツが導入される。

まず、2021年には風洞での作業時間がさらに短縮され、CFDにより焦点が置かれることになる。また、インシーズンテストは1日のテストが3回に限定され、さらに大きな変化として、パルクフェルメ条件が予選ではなく、FP3の開始から存在することになり、チームはFP1より前に検査された仕様に戻す必要がある。

これにより、特にFP1とFP2が特に重要となり、コース上での時間を確保しながら、週末にむけてのセットアップを進めていく必要が出てくる。

また、レース週末にマシンのアップグレードを制限するルールと、シーズン中の空力アップグレードの数を制限するルールが導入され、コストの高い開発競争が抑えられる。

加えて、燃料ポンプのような標準化されたパーツ、ホイールカバーのような規定の設計が必要なパーツの導入、またブレーキパッドのようなコンポーネントは交換できる回数が制限され、超過するとペナルティが科せられる。また、ギアボックスの設計もより制限され、研究と開発のコストを節約するために構成が凍結される。

パワーユニットは現在と同じままだが、エキゾーストシステムはシーズン毎に数が制限されているPUコンポーネントのリストに追加され、各ドライバーは6回の交換以降はペナルティが科せられる。

F1マシンは、新しいタイヤ、シャシーとPUマテリアルの変更、コスト削減、さらなる安全対策、標準化されたパーツの導入により、25kg重くなる。

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カテゴリー: F1 / FIA(国際自動車連盟)