2012年 F1レギュレーション
FIAの技術代表チャーリー・ホワイティングが、2012年のF1レギュレーションの変更点について説明した。

グランプリ全体に4時間の制限時間が設けられた理由は?
昨シーズンのモントリオールのレースは4時間4分で行われた。レースはそれ以上長く行われるべきではない。今後のレースで4時間を経過した場合、ドライバーはチェッカーフラッグまであと1周であることを伝えるシグナルを受けることになる。

今後レーススチュワードは、まずレースディレクターに報告しなくても事故について調査することができるようになります。システムを変更したのはなぜですか?
過去、スチュワードはレースディレクターが嫌疑や警告を促すのを確認していたかもしれない。彼は事故を見ていただろうし、スチュワードに調査を要請していた。そのプロセスでは多くの時間が消費されていた。彼らが調査する価値があるものを特定したのであれば、それらは調査してレースディレクターに意見を与えるものとして間違っていないはずだ。プロセスの厄介な部分を軽減してくれるはずだ。

今後ドライバーは正当な理由なしに故意にコースを離れないように命じられます。なぜですか?
インラップやアウトラップでタイムや燃料をセーブするためにショートカットするドライバーを見てきた。我々はショートカットを利用するのを止めさせるためにバリアーを設置することができたが、それらは通常馬鹿げて見えることだ! 規約はドライバーはコースを使わなければならないと述べている。彼らがそうしない場合、彼らはそれらのアクションを正当化する必要がある。他のドライバーは、マシンが正当な理由でコースを離れることをわかることになるので安全性も改善されるだろう。

ポジションを守るための“1回の動き”の規約が復活しました。ここ数シーズンで危険なブロッキングによる問題があったのですか?
実際これは新しいオーバーテイク規約ではなく、むしろ記されていなかった規約をレギュレーションに記したに過ぎない。ドライバーはポジションを守るために1回の動きしかできない。だが、そのドライバーがそのあとコーナーに入るためにレースラインに戻る動きは、許されていない2回目の動きだと解釈される可能性がある。これは当初のラインに戻ることがどの程度許容されるかという決めの問題だ。センチメートル単位の愚かな議論はしたくないので、ディフェンス側のドライバーが少なくともレースラインに1台の車幅分を空けておかなければならないと決めた。それ以外の場合は2回目の動きをしたと判断され、それに応じて罰せられる。ドライバーはトラック上でお互いにスペースを与える必要がある。さもなければ危険な衝突のリクスを冒すことにある。

以前、マシンはレース前にクラッシュテストに合格すれば良かったです。今はテスト前に合格しなければなりません。なぜですか?
安全性は妥協できない。ドライバーが安全基準を見たいしていないマシンで冬にテストすることは擁護できない。チームはかなりこれに抵抗していたし、初テストまでにクラッシュテストを完了することは不可能だと私に話していた。ほぼ全員がそれを成し遂げたことは大きなサプライズではなかった。だが、2つのチームが十分な時間でクラッシュテストの全てに合格することができず、ヘレスとバルセロナでのプレシーズンテストに参加できなかった。(両チームは現在すべての必須テストに合格した)

なぜドライバーは金曜日のFP1とFP2で3セット以上のタイヤを許可されたのですか?
各ドライバーはまだ週末で11セット与えられているし、金曜日の午後に3セットを返し、土曜日のFP3後にはもう2セット返さなければならない。それは変らないが、チームはプラクティス初日にもっと多くの走行を行う機会を望んでいたので、金曜日に11セットのうち3セット以上を使うことを許可した。例えば、チームは土曜日がウェットになると予想して、前もってドライトラックでもっと多くの走行することを望むかもしれない。金曜日のセッションで彼らが望んでいるだけの走行が許可されれば全員の利益になる。

セーフティカーが導入された場合に周回遅れのマシンは前に出て隊列の後ろに加われるようになりました。F1がそのシステムに戻ったのはなぜですか?
管理するのが難しかったし、潜在的に危険だったので、我々は規約を外していた。我々は新しい安全装置によってそれを復活させた。ドライバー全員が2度ピットエントリーを通過した場合のみオーバーテイクできる。全てのドライバーが望めばピットに入れるようになる。また隊列がマシンをオーバーテイクできるようになった場合、リードドライバーはレーシングラインに留まるように命じている。ドライバーはタイヤに熱を入れることが安全だと伝えられたときに再びウェービングを許可される。

テクニカルレギュレーション

2012年マシンが“カモノハシ”ノーズになったのはなぜですか?
ドライバー前方のサバイバルセルの高さは625mmだ。我々はそれを550mmに下げたかった。“Tボーン”クラッシュが起きた場合にドライバーの頭部を保護するためにノーズをコックピットサイドよりも低くしたいというのが我々の意向だった。一部のチームは、コックピット前方のマシン全体を低くすることは大幅な再設計を強いられると不満を言ってきた。我々はコックピットテンプレート後端の前方1950mmからのみ550mmの高さを適用するという妥協で同意した。それは平等に、チーム側にサスペンションのパッケージングを基本的にオーバーホールすることを要求することなく目標を達成した。だが、それらは全てカモのように見える...

耐性測定が厳しくなりました。なぜですか?
我々は平面、ステップ、リファレンスプレートの耐性を±5mmで測っていた。強度は不一致を考慮していたが、チーム側は規約の精神に反して許容誤差の限界で設計していた。それで我々は差し引き±3mmに下げた。

義務的な重要配分の規約は1シーズンだけの運用と思われていました。規約が2シーズン継続となったのはなぜですか?
昨年、我々はチーム側がピレリタイヤの特性を把握する前にマシンの設計を始められるようにこの規約を設定した。チーム側は2012年マシンに高価な変更を施すよりも2年間きちんと規約を維持したいとの意向を示した。我々はそれには問題を抱えていない。

エキゾースト出口のサイズと位置が指定されています。このエリアのデザインを明記した理由は?
チームがブロウンディフューザーを機能させるのを防ぐことが目的だ。それは特定の状況で第3.15条(可変空力デバイス)に違反する。技術指示のナンバー36に記載され、SECUコードに取り入れられるエンジンマッピングのさらなる制約と組み合わせることで、空力効果のために排気ガスを利用するデザイナーの能力を制限することになる。だが、チーム側は彼らが得た知識を忘れることはないだろうし、規約のその部分を2013年に再び再考する必要になることはかなりありそうだがね。

サウペンションのアップライトに新しい寸法制限があるのはなぜですか?
アップライトがホイールからあまりに突き出して、ウィングのような効果で使用されるのを防ぐためだ。

ホイールガンにヘリウムガスの使用を禁止したのは?
圧縮空気の代わりに圧縮ヘリウムでホイールガンを動かすことはピットストップでコンマ数秒をセーブできる。全員がそれに気付いた今、アドバンテージを得ることのない非常に高価な方法になったからだ。

タイヤ交換でアクティブなトルク計測システムが禁止になったのはなぜですか?
我々はホイールガンのオペレーターにアクションの責任者になってほしい。トルクが適用されれば、彼らは接続を解く決定をしなければならない。最新のトルクガンは正しいトルクが適用された際にライトで示される。我々はいかなるオートメーションも望んでいない。

貫通防止パネルのサイズが大きくなったのはなぜですか?
パネルは基準面より上の100mm〜500mmに設置されていたが、今それらは基準面の100mm〜550mmになった。前方は400mmだったが、今は450mmだ。この変更はTボーンクラッシュが起こった際のドライバーの安全性を改善することになる。

フロントウイングのたわみに対するテストはどのように変更になったのですか?
規約は(ボディワークの全てのパーツと同様に)ウイングを強固にしなければならないと述べている。我々は許容強度を半分にした。以前、ウィングは1kNの負荷でテストされ、20mmの反りが許されていた。その結果、チームは1kNの負荷で19.9mm反る設計を見つけてウィングをテストしていた。我々の許容度は、ガイドラインなだけであって、我々はチーム側が規約の精神に反して作動させ、明らかにウィングに柔軟性をもたせて設計しているように感じた。我々の見解では、第3.15条は、たわみ制限が定量化されている第3.17条に優先されている。第3.17条8項はガイダンスが適切な方法に沿っていないと感じた場合は新しいテストを導入することを許されている。新しいテストは、たわみを10mm削減し、圧力をかけるポイントを10mm後方、5mm内側へ動かしている。また我々は非対称テストでフロントウイングの一方にだけ負荷を適用する可能性があることをチームに伝えている。

車高システムに関する技術指令がありました。それらはなぜ禁止されたのですか?
問題のシステムは車高変更に影響を及ぼすためにブレーキトルクを使っていた。それらの変化が主に空力的な利益のために用いられた場合、それらは第3.15条に違反することになる。

関連:
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・FIA、2012年のノーズ規約を説明 - 2012年2月6日
・FIA、2012年F1規約におけるブロッキング行為を明確化 - 2012年1月5日
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カテゴリー: FIA