フェラーリ、F1中断期間にSF1000とエンジンの改善に取り組む
新型コロナウイルスの世界的な大流行によってF1は予期せぬ中断期間を過ごすことになったが、フェラーリはその期間を利用して2020年マシンであるSF1000とエンジンを改善させることを目指している。

昨年のプレシーズンテストでは“冬のチャンピオン”として圧倒的な速さをみせていたフェラーリだったが、今年はそうではなかった。ライバルは“実力を隠している”と疑ったが、チーム代表のマッティア・ビノットは目にしたものがすべてだと主張している。

フェラーリの新車SF1000は、昨年よりもダウンフォースをつけるよう空力コンセプトを変更。それによりコーナリングスピードは改善されたものの、昨年まで優位性を誇っていたストレートスピードが失われている。また、不正行為疑惑で論争の的となっているF1エンジンも昨年ほど強力ではないとマッティア・ビノットは認めている。

したがって、新型コロナウイルスによる中断期間はフェラーリに大きな利点をもたらすことになるかもしれない。FIA(国際自動車連盟)は、シーズンが停止している間にF1チームがマシンで作業することはまだ禁止していない。従業員が2週間の自主隔離期間を終えて仕事に復帰できるようになるとファクトリーでの戦いが始まる。

報道によると、メルボルンでスタートする予定だったフェラーリSF1000は今後のグランプリで使用されることはないようだ。特にフェラーリはF1エンジンを改善すると報じられている。例えば、より温度の高い予燃焼技術の使用が挙げられている。これにより、予燃焼が改善される。

だが、ライバルも決してじっとしているわけではない。メルセデスはF1バルセロナテストで革新的なDASシステムを導入したが、ライバルは取り組む時間がなくシステムのコピーを断念していた。それがこの期間で変わってくるかもしれない。また、その一方でチームは2020年のマシンに取り組むこともできる。

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カテゴリー: F1 / スクーデリア・フェラーリ