人種差別発言でレッドブルF1解雇のユーリ・ビップスのF2参戦継続に批判
FIA-F2は、人種差別発言を行ったユーリ・ビップスが、2022年シーズンの残りの期間にレースを続けることを許可したハイテックグランプリの決定に「驚いた」と声明を発表した。

レッドブルF1のリザーブドライバーを務めていたユーリ・ビップスは、先週Twitchでゲームのストリーミング配信に人種差別的な言葉を使用したことが判明したことで職務停止処分となり、その後、レッドブルF1のジュニアドライバープログラムから解雇された。

エストニア出身のユーリ・ピップスは、黒人への差別用語である“ニガー”を使用したことで広く批判されているが、FIA-F2は、シリーズとしては、ハイテックグランプリとは異なる決定を下しただろうと公式に述べた。

「ユーリ・ビップスが関与した最近の事件を受けて、F2は、いかなる環境においても人種差別的または差別的な言葉の使用は許されないことを再確認したいと思う」とFIA-F2は公式声明で述べた。

「今日のハイテックグランプリの決定は驚くべきものであり、我々ならば下さなかった決定だ。我々は彼らと状況を注意深く監視し、そのような行動が適切に対処されていることを確認していく」

ユーリ・ビップスは、人種差別用語を使用した後、すぐさま謝罪を行い、ハイテックグランプリは彼の行動に「ショックを受けて愕然とした」としつつも、F2カレンダーの残りの部分でビップスが彼らのためにレースを続けることができることを確認した。

ハイテックグランプリのボスであるオリバー・オークスは「私はユーリがシーズンの残りの期間、ハイテックでF2シートを維持することを決定した。これは、私たちが真剣に議論した決定だ」と語った。

「彼がハイテックでシーズンを終えることを許可することは、彼の行動を通して、彼が自分の人間性を示す機会だ。私は、使用されている言語がまったく受け入れられないと思うことを明確にしたが、彼に自分自身を挽回する機会を与えることにした」

「ハイテックグランプリは包括的な労働力を採用しており、人種差別的な行動や攻撃的な行動をいかなる形でも容認したことはない。とはいえ、誰もが間違いを犯すことのできない社会に住んでいるなら、心から謝罪し、贖いの機会を得て、そこから学ぶことができる。それが社会というものではないだろうか?」

「なぜ彼がそのようなことを言ったのかは分からない。なぜ彼がその時間にコール・オブ・デューティをストリーミングしてプレイしていたのか分からない。彼のキャリアにとってはるかに有益なことがあったはずだ!」

「私が知っていることは、彼の行動の結果として彼の契約がレッドブルによって終了されたことが彼にとって破滅的な経験であり、当然のことながら厳しい罰であるということだ」

「現実には、その罰が十分であるかどうかについて全会一致の合意はないだろう。そして、それは完全に理解できる」

FIA-F2は、今週末シルバーストンで開催されるイギリスグランプリのサポートレースとして開催される。

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / FIA F2 / レッドブル・レーシング