F1 メキシコGP 決勝
2018年のF1世界選手権 第19戦 メキシコGPの決勝レースが10月28日(日)にメキシコシティのアウトドローモ・エルマノス・ロドリゲスで行われた。

優勝は2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。スタートでトップに立ったフェルスタッペンはリードを拡大。チームメイトのダニエル・リカルドがエンジントラブルでリタイアする不安があったものの、事実上トップを譲ることのない危なげないレースで今シーズン2勝目を挙げた。メキシコでの優勝は2年連続。

2位にはセバスチャン・ベッテル、3位にはキミ・ライコネンが続き、フェラーリがダブル表彰台を獲得。ルイス・ハミルトン(メルセデス)は4位でフィニッシュ。2レースを残してランキング2位のセバスチャン・ベッテルとのポイント差は64ポイントとなり、自身5度目のF1ワールドチャンピオンを獲得した。最後尾からスタートしたピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)が10位入賞を果たした。

優勝:マックス・フェルスタッペン (レッドブル)
「昨日はとてもフラストレーションが溜まっていたし、失望していたけど、今日は本当にハッピーだ。それに日曜日はハッピーな気分になるには最高の日だ。昨日はずっと寝れなかったし、今日のレースが長いレースになることはわかっていたけど、ライトが消えた瞬間、僕の気持ちはすぐに変わっていた。前に出て落ち着くことができた後は自分のレースに集中していた。特にルイスはグリップに苦しんでいるように見えた。リードを維持するために彼のラップタイムに対抗できると確信いていた。今回の戦略がうまくはまった。もう1セットのスーパーソフトがあったし、レース終盤にフレッシュなセットで走れることがわかっていたので、摩耗を管理することができた。だから、セブがピットインしたときに同じことをして、ギャップを維持することができた。ダニエルがクルマを止めたのが見えたとき、僕はすでにかなりのアドバンテージがあったので、チームにエンジンの出力を下げるべきか尋ねたし、なんとしてもチェッカーフラッグを受けたかった。僕たちは1-2ではなかったとしても、少なくともダブル表彰台を獲得していたのは間違いなかったので本当に残念だ。去年と同じように表彰台は素晴らしかった。DJがいて、スタンドから観客を見下ろすのは本当にクールだった。2年連続なのでさらに嬉しい。メキシコはいつも本当に多くの情熱的なファンが来てくれるし、毎年ここに戻ってくるのが大好きになっている。ルイスの5度目のタイトルも祝福したい。彼はシーズンで最も一貫して強いドライバーだったし、チャンピオンにふさわしい。非常に特別な気分だと確信している。すぐに彼に挑戦できることを願っている」

2位:セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)
「今日、キミと僕が表彰台に上がれたことを嬉しく思う。それにここの雰囲気はいつも素晴らしい。でも、当然ながら、ドライバーズ選手権の結果には失望している。レース序盤はタイヤを少し労わっていた。ルイスを抜いた後は、マックスにプレッシャーをかけて、終盤に彼らがタイヤに苦しむことになれば違うことをやろうと考えていたけど、彼らは対抗するにはあまりに速すぎた。今回のレースで優勝した彼、そして、チャンピオンシップを獲得したルイスを祝福したい。今日は僕にとってはあまりハッピーな一日ではないけど、落ち込むことと、そこから立ち直れないのは別物だ。2週間後に自分が立ち直っているのは分かっているし、シーズンをいい形で終わらせるため、そしてコンストラクターズ選手権のためにベストを尽くしてくつもりだ」

3位:キミ・ライコネン (フェラーリ)
「今日はクルマにとても満足していた。もちろん、結果は理想的ではないけど、僕たちがスタートした位置を考えれば最大限の結果だ。2台揃って表彰台を獲得してチームのために多くのポイントを獲得した。1セット目のタイヤは少しトリッキーだったし、2セット目の方が良かったのは確かだけど、それは予想していたことだ。第1スティントでメルセデス勢を抜こうと頑張ったけど、実現できなかったし、その試みによってタイヤに苦労することになった。その後、僕たちは2ストップから1ストップ戦略に変更して、長いレースになることがわかった。実際、その段階ではタイヤは本当にいい感じだった。最後は左フロントが少しなくなってしまっていたけど、それでもかなりうまく機能していた。最後の2レースでコンストラクターズチャンピオンシップに近づけることを願っている。ルイスにおめでとうと言いたい。彼は今年誰よりも良い仕事をしたし、彼はタイトルを獲得にふさわい」

4位:ルイス・ハミルトン (メルセデス)
「正直、現時点ではあまり実感が湧いていない。夢見ていたことだけど、今日、自分が5度のワールドチャンピオンとしてここに立つなんて何百万年かかっても実現するなんて思っていなかった。何が起こってるかわからなかったし、とにかく僕がここにいるのを手助けしてくれたすべての人に心から感謝している。メキシコGPを特別なものにしてくれた、ここに来ているファンのみんなに心から感謝したい。それにチームにも大きな感謝を述べたい。無線でボノは言っていた。チャンピオンはここで勝ったのではない。『多くのレースを通して行ってきたたくさんのハードワークによって勝ったんだ』とね。だから、ペトロナス、僕たちのすべてのパートナー、そして、もちろんメルセデスのすべてのハードワークに心から感謝している。僕は13歳からメルセデスと一緒にいるし、ファンジオも何年も前にメルセデスと同じことを達成した。信じられない気分だし、現時点ではとても現実のこととは思えない。今日のレース自体は散々なものだった。素晴らしいスタートを切れたと思うし、本当に頑張っていたけど、僕たちはタイヤに本当に苦しんでいた。バルテリと僕の二人ともね。とにかくクルマを完走させることだけを考えていた。正直、とにかく本当に感謝している。家族のみんな、愛している。すぺてのサポートに感謝している。僕の父と家族のサポートがなければ僕はここにいなかった。とても謙虚にさせてくれる経験だ!」

5位:バルテリ・ボッタス (メルセデス)
「ルイス、本当におめでとう! 彼はまた力強いシーズンを戦った。シーズン後半は特にね。彼は本当にこのタイトルにふさわしいと思う。自分が今年のこのタイトルの機会を失ったとき、少しでも彼がワールドチャンピオンを獲得する手助けができればと思っていたけど、僕はすでに来年また戦うのを楽しみにしている。ルイスのために本当に嬉しく思っているけど、僕たちは今日のレースに満足することはできない。とても難しいレースだった。実際、レースのスタートはかなり良かった。でも、その後タイヤに苦しみ始めた。このトラックのタイヤ寿命はかなり低かった。最終的に僕たちは3ストップで終えた。それは僕たちが予想していたよりも2回多いピットストップだった。タイヤを管理しようと頑張ったし、スライドしないよう注意していたけど、それでも駄目だった。僕たちが3つすべてのコンパウンドにここまで苦しんだ理由はまだあまりわかっていないし、調査して、このような問題に見舞われた理由を解明していかなければならない。大部分のチームが少し苦しんでいたとは思うけど、僕たちほどではなかったかもしれないし、調査しなければならない。改めて、ルイス、おめでとう。これから僕たちはコンストラクターズ選手権も獲得できるようにプッシュし続けていく必要があるね!」

6位:ニコ・ヒュルケンベルグ (ルノー)
「僕たちは2週連続で良い週末を過ごして多くのポイントを獲得した。1ストップ戦略を達成するために少し孤独なレースではあったけど、とても落ち着いた堅実なレースだった。レースを通してクルマとタイヤを管理しなければならなかったし、チーム全体が週末ずっと良い仕事をしていた。カルロスが完走できなかったのは残念だ。それがなければ、僕たちはまた6位と7位でフィニッシュして、チームのために大量のポイントを獲得できていたはずだ。それでも僕たちはドライバーズとコンストラクターズの両方の選手権でレースを広げることができたし、それはとてもポジティブだ」

7位:シャルル・ルクレール (ザウバー)
「良いレースだったし、7位という結果に満足している。これまでのF1での2番手のベストリザルトだ。タイヤを管理するのはチャレンジングだったし、その点でかなり厳しいレースだった。優れたチーム努力だったし、僕たちはコンストラクターズ選手権で前進するために十分なポイントを獲得することができた。総合的にポジティブな結果だし、次のブラジルでのレースでも同じような結果を出せることを期待している」

8位:ストフェル・バンドーン (マクラーレン)
「今日はとても満足している。今週末、僕たちはどの戦略を選択するかという点で多くの作業と準備を進めてきたし、ここでポイントを獲得することが可能なことはわかっていた。8位でフィニッシュしてポイントを獲得できて本当に嬉しい。コンストラクターズ選手権のために重要なポイントだし、今後の残り2レースを楽しむことができる。プラクティスでは特に競争力がありそうではなかったし、予選もベストな結果ではなかったけど、僕たちはいつもより近づいていたし、いつもレースで改善があることは分っている。今日はそれを確認できて嬉しい。素晴らしいレースだった。1周目の後は最下位だったし、やらなければならない仕事がたくさんあった。力強いリカバリーだ。コース上でいくつか良いオーバーテイクができたし、それがとても重要だった。最終的に8位でフィニッスするためにタイヤを持たせることができたことも僕自身にとっては素晴らしい結果だ。序盤は簡単ではなかったけど、常に正しいタイミングでアタックして、同時にタイヤも労わることができた。重要なポントは1ストップで行くか、2ストップで行くかを決断しなければならないときだった。タイヤはとてもトリッキーだったkど、僕たちはうまくリカバリーすることができたし、そこがターニングポイントだった」

9位:マーカス・エリクソン (ザウバー)
「今日はチームにとって素晴らしい結果だ。2台揃ってのポイント獲得はコンストラクターズ選手権でポジションを前進させる大きな成果だ。自分のレースをとても誇りに思っているし、F1でのベストパフォーマンスのひとつだったと思う。タイヤを管理するために懸命に戦わなければならなかった。ピットストップ後は多くのポジションを取り戻さなければならなかったし、ミスもなかったので、結果に満足している」

10位:ピエール・ガスリー (トロロッソ・ホンダ)
「ルイス(・ハミルトン)、チャンピオンシップ獲得おめでとう! 彼にとってまた一つ新しい栄光をつかんだ年になったと思う。そして、マックス(・フェスルタッペン)もすばらしいレースを見せてくれた! 僕にとっての今週末のレースは、ポイント獲得をし、いい結果で締めくくれた一戦になった。ペナルティーによりグリッド最後尾の20番手からスタートしたので上位10位内でレースを終えることは難しいと思っていたけど、チーム一丸となって成し 遂げることができました。ここ数戦タフなレースが続いていたので、1ポイントを獲得できたことはチームにとってとても大きなことだと思う。マシンのフィーリングもよく、正しい戦略を元にいいバトルをしながらで戦うことができたので、できることをすべて出し切れた一戦だった。タイヤマネージメントがキーだったけど、正しいタイミングでプッシュしつつ、タイヤをレース最後まで持たせることにもフォーカスもせねばならず、必ずしも“簡単な一戦”だったとは言えないレースだったと思う。ブラジルとアブダビではペナルティーを受けないはずだし、予選結果どおりの位置からレースをスタートした上で、ザウバーチームからコンストラクターズチャンピオンシップでのポジションを奪い戻すことができるようがんばるよ!」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1メキシコGP