F1 アメリカGP 決勝
2018年のF1世界選手権 第18戦 アメリカGPの決勝レースが10月21日(日)にサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われた。

優勝は2番グリッドからスタートしたキミ・ライコネン(フェラーリ)。ホールショットを奪ったライコネンは、1ストップ戦略を成功させてトップでチェッカー。フェラーリに復帰後初、2013年のオーストラリアGP以来、実に2044日、113戦ぶりの優勝となった。通算21勝目。

2位には18番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位にはルイス・ハミルトン(メルセデス)が続いた。セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)が4位でフィニッシュしたことで、2018年のドライバーズ選手権争いは次戦メキシコGP以降に持ち越された。

また、レース後にエステバン・オコンが燃料流量違反、ケビン・マグヌッセンが燃料使用量違反で失格となり、セルジオ・ペレスが8位、ブレンドン・ハートレー(トロロッソ・ホンダ)が9位、マーカス・エリクソン(ザウバー)が10位に昇格した。

優勝:キミ・ライコネン (フェラーリ)
「このレースに勝てて、もちろん最高の気分だ。全ての人たちに僕たちがまだ勝てることを示せて嬉しく思う。それが僕たちがここにいて、レースとチャンピオンシップに勝つために努力している理由だ。僕たちだけでなく、観ている人たちみんなにとってもエキサイティングなレースだった。僕たちはとても堅実な週末を送っていたし、自信を感じていた。最近はチームにとって厳しい週末が続いていたので特に嬉しく思う。戦えうことができたのも嬉しかったし、僕たちにまだハードに戦えるだけスピードがあるのがわかって良かった。今週末は期待通りのマシンだった。スタートが重要だった。レース前半はスピードがあったし、タイヤと燃料をセーブしようとしていた。その後メルセデスがピットに入り、フレッシュなタイヤで戻ってきた。そのときの僕のターゲットは、僕たちがタイヤを交換するまで彼らを後ろに抑えておくことだった。僕たちのピットストップまでにハミルトン(メルセデス)に前に行かれていたら違った展開になっていただろう。僕たちは今でも両方の選手権を戦っているし、それはいいことだ。これから向かうメキシコではベストを尽くして、素晴らし結果を出せることを願っている。僕たちは最後まで戦い続ける」

2位:マックス・フェルスタッペン (レッドブル)
「今日は予想よりもはるかにうまくいったと言って間違いない。1周目にトラブルを避けることができたし、僕のクルマのペースは本当に強かったので順位を上げていくことができた。それで自分のリズムを落ち着かせられて前のクルマを捕えることができたので本当に重要だった。ソフトコンパウンドがベストだとは思っていなかったし、ピットイン後のスーパーソフトの方が快適に感じたし、コントロールすることができた。バルテリをアンダーカットできたのは理想的だったし、おそらく表彰台を達成するための鍵だった。チームの素晴らしい判断だ。実際、僕たちの戦略全体がはまったし、ピットストップをした後はスーパーソフトで最後まで走り切ることができた。残り10周はかなりエキサイティングだった。特に上位を争っているのは柔らかい方のタイヤを履いているクルマだけだったからね。キミに近づこうとしたけど、同時にミラーでルイスから注意の目をそらさないようにしていた。接戦だったけど、なんとか2位で踏ん張ることができた。ルイスは仕掛けてきたけど、僕たちはお互いに多くのスペースを与えていたし、ありがたいことに彼が少し脹らんで、トラックの汚れた部分を走った。終盤はトラクションが尽きてきていたと思うし、キミを攻める準備はできていなかった。メキシコに向かう前にチームはちょっとしたお祝いをするけど、メキシコではさらに良い結果を目指すつもりだ」

3位;ルイス・ハミルトン (メルセデス)
「実際、本当に楽しいレースだった。キミとは接戦だったし、彼とマックスと少しバトルができた。フェラーリ、レッドブル、そして僕たちがポジションを賭けてバトルをするのはかなりクールだったし、観ている人たちもエキサイティングだったに違いない。当然、1番手からスタートして3位でフィニッシュという自分たちのパフォーマンスには少し落胆している。でも、セブの前で終えることができたことには感謝している。金曜日のプラクティスができないときは、セットアップに取り組むことができないし、クルマから最適なものを得ることはできないものだ。全員が同じ立場だったけど、最終的にフェラーリは変更を加えて僕たちにより近づいたと思う。レースでの僕たちはストレートでペースが足りなかったけど、あらゆる手を尽くした。それでもクレイジーなくらいにプレッシュしていた。それがレースというものだ。最後に少しチャンスがあったけど、マックスに多くのスペースを与えなければならなかった。チャンピオンシップを争っていない誰かにやっつけられるよりは3位でフィニッシュした方が良かったし、リスクを冒したくなかった。今日は勝利を目指していたけど、そうはいかなかった。次はメキシコに向かう。本当に美しい場所だけど、必ずしも良い結果を出せてはいない場所なので、当然だけどレースに勝ちと思っている」

4位:セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)
「今日のキミと彼の結果のことは本当に嬉しく思っているけど、自分のレースには満足していないし、チームを失望させてしまったことに落胆している。1周目にリカルドを接触してしまった。僕が彼に近づいたときに彼が僕のことを見ていたどうかは定かではない。次のコーナーにむけて彼にプレッシャーをかけたいと思っていたし、とにかくその時点では抜くことは考えていなかったけど、ホイール同士が接触して、スピンしてしまった。チームとして僕たちにとって重要なレースだったと思うし、まだ多くのことを学び、理解する必要はあるにせよ、レース中に良いペースがあったのは良いことだと思っている。最近は僕にとって楽な時間ではなかったし、悪い結果もゲームの一部だけど、問題を解決できると常に信じている」

5位:バルテリ・ボッタス (メルセデス)
「難しい午後になることは覚悟してレースに臨んだ。昨日、フェラーリはとても速そうだったし、ドライでの走行が限られていたので疑問符がたくさんあったし、セットアップとタイヤを予測するのはとても難しかった。特にソフトタイヤでは期待していたようなペースがなかった。僕たちは1ストップレースを計画していたいし、実際にそれを実行したけど、後から考えれば、第2スティントは少し長すぎたと思う。セバスチャンにオーバーテイクされる3~4周前にタイヤはなくなってきていたし、最後は完全になくなっていた。彼がほんの数周であそこまで大きなギャップを築けたのはそれが理由だ。でも、ルイスも2ストップ戦略が機能しなかったし、全体的に今日の僕たちはとにかくペースが足りなかった。これから今日速さがなかった理由は分析して理解していくし、メキシコではもっと強くなって勝利できることを願っている。シーズンは残り3レースしかないけど、戦いはまだ終わっていないので、出来る限りベストな結果を得られるように全力を尽くしていく」

6位:ニコ・ヒュルケンベルグ (ルノー)
「今日は僕がルノーに加入して以来のベストチームリザルトだし、嬉しく思っている。チームに関わる全員がとても良い仕事をした結果だ。僕たちのクルマのレースペースがとても優れていて、まだ僕たちにはとても競争力があることを示すことができた。それに強力な予選ポジションを獲得して、クリーンな1周目を走ることがいかに重要かも示されたと思う。僕たちにとってまだすべてが可能だし、たくさんのポイントを獲得することができた。今日はとても満足な気分だけど、残り3レースあるので、今後も良い仕事を続けていく必要がある」

7位:カルロス・サインツ (ルノー)
「全体的に週末の終わり方としては満足している。チームにとって非常の良い結果だし、まさに僕たちが必要としていた結果だ。ここで6位と7位でフィニッシュできたことで多くのポイントを得ることができたし、素晴らしいチーム努力をお祝いしたい。僕の側では素晴らしいスタートを切って、それまで前にいた3台よりの前で1コーナーに到着した。フェラーリの後ろで膨らんでしまったけど、安全にコースに復帰して、エステバンを先に行かせた。その後、彼をターン6でクリーンにオーバーテイクしたので、ペナルティを科せられた理由がまだ理解できていない。その後はタイヤマネジメントと燃料をセーブすることが重要だった。7位に満足しているし、今日はチーム全体の素晴らしい努力が成果を挙げたことを嬉しく思う」

8位:セルジオ・ペレス (フォースインディア)
「良いスタートを切って、なんとかトラブルを避けて、周りの混乱から恩恵を受けた。僕たちは第1スティントを延ばそうとしていたけど、ちょっとピットストップが遅すぎたかもしれない。ピットストップはベストではなかったし、多くのトラフィックのなかに戻ってしまい、マグヌッセンにポジションを奪われてしまった。彼がピットを離れたときにターン1で彼をオーバーテイクすることができたけど、バックストレートで彼に抜かれてしまった。残りのレースで彼を追って近づくことができたけど、抜くには周回数が足りなかった。今日の僕たちはルノーに挑戦できたとは思わないけど、マグヌッセンに負けたことには落胆している」

9位:ブレンドン・ハートレー (トロロッソ・ホンダ)
「2ポイントを獲得できた今日の自分のレースとパフォーマンスに、とても満足している! 攻めるべきところで力を発揮できたし、タイヤのマネージメントもうまくできたと思う。チームがピットから必要な情報を教えてくれていたし、メカニックもピットストップでいい仕事をしてくれた。この結果はすばらしいチームワークのおかげだったと思う。最後尾スタートからの9位フィニッシュは僕たちのできることすべてを発揮できた結果で、今日のレース運びにはとても満足している。ポイント獲得に至らなかったレースもあったが、ここ最近のレースはどれも手応えを感じていたものばかりだったので、今シーズンの残りのレースにも期待をしている」

10位:マーカス・エリクソン (ザウバー)
「まずまずのレースだった。最も硬いコンパウンドでスタートするのは大変だったし、ライバルにチャレンジするのが難しくなった。でも、段階的に順位を上げていくことができたし、それは良い努力だったと思う。そえでも、目標はポイントを獲得することだし、元々の結果である12位には完全には満足していない。今週末の僕たちのパフォーマンスは堅実だったし、メキシコシティでの次のチャンスを楽しみにしている」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1アメリカGP