F1
2017年 F1世界選手権 第11戦 ハンガリーGPの決勝が30日(日)にブダペストのハンガロリンクで行われ、セバスチャン・ベッテルが優勝。キミ・ライコネンも2位に続き、フェラーリが1-2フィニッシュを成し遂げた。

現地時間14時。気温30℃、路面温度55℃という暑いコンディションのなか70周のレースはスタートが切られた。

オープニングラップでは、レッドブルのマックス・フェルスタッペンとダニエル・リカルドが接触。リカルドはリタイアし、フェルスタッペンには10秒ペナルティが科せられ、セーフティカーが導入された。

優勝はポールポジションからスタートしたセバスチャン・ベッテル。ハンドリングの問題を抱えていたが、首位を守り切ってポール・トゥ・ウィンで今季4勝目。2位にはキミ・ライコネンが続き、フェラーリが今季2度目の1-2フィニッシュを達成した。

3位はルイス・ハミルトン、4位はバルテリ・ボッタスとメルセデス勢。5位にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続いた。

マクラーレン・ホンダは、フェルナンド・アロンソが今季ベストリザルトとなる同一周回での6位入賞。アロンソはレースのファステストラップを記録。ストフェル・バンドーンも10位入賞を果たしてダブル入賞を達成。コンストラクターズ選手権でザウバーを抜いて9位に浮上した。

優勝:セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)

「チーム内の全員がとても満足できる結果だと思うし、今日僕たちが成し遂げたことを誇りに思っているよ! 後からキミに申し訳ないと伝えた。レース中は、僕は遅かったし、苦しんでいたからね。サンドイッチの真ん中にいるのはキミにとって良いことではなかった。最後に良い状態をキープするのが厳しいレースだった。ステアリングホイールの問題が進んでいった。まだ理由はわからない。もちろん、再び起こらないようする必要があるけど、レース中は選択肢がなかった。クルマを止めて、全てが問題ないかをチェックして、問題を修復するようなことはしたくなかった。変な感じだったし、かなり腹立たしかった。でも、いくつかの時点ではそのことを忘れていし、とにかく慣れようとしていた。変化し続けていたし、どんどん悪化していたので大変だった。でも、最終的にペースはまだあった。僕は、良いレースのあとは全てが素晴らしくて、悪いレースのあとは災害だというような一部の人のような短期的な見解は好きではない。みんなが多くの時間を費やして頑張っているし、一体となってクルマに取り組んでいるので、それはフェアではない。僕の意見では、僕たちには最高のクルマ、ダウンフォースがあると思うし、それは何年もなかったことだ。僕たちは違いを生むことができるし、それがここまで僕たちがやってきたことだ。来週はテストデーがあるし、やらなければならない仕事はたくさんある。その後はベルギーGPだ。僕たちのクルマはあそこが得意だし、いくつか改善をもたらすと思うので、うまくやれるはずだ」

2位:キミ・ライコネン (フェラーリ)

「今日のクルマは素晴らしかったし、ハンドリングも完璧だった。ずっと快適に感じていた。セバスチャンにかなり接近していたときでさえ、挙動は素晴らしかった。メルセデスに捕えられるという心配はなかった。かなり良いスタートが切れたし、1コーンーで良い走りができた。そのあとはかなり気楽に考えていた。このような場所はオーバーテイクが難しいし、チームメイトにあまり状況を押したくはなかった。2台のクルマに挟まれているときはあまり楽な状況ではない。ピットストップに呼ばれたときは、もう少しトラックにとどまっていたかった。スピードがあると感じていたからね。でも、チームは全体像を見ているし、僕は彼らを信頼している。レース全体でセブの後ろを走っていたし、フルスピードを使うことができなかった。今日はもっと良いポジションでフィニッシュするための全てのツールが揃っているとわかっていたけど、予選をもっとうまくやらなければならない。チームとして僕たちが達成した結果には満足しているし、それが重要だ。僕はここでレースに勝っているけど、全体像で見れば、素晴らしい週末だったし、僕たちは週末を最大限に生かした」

3位:バルテリ・ボッタス (メルセデス)

「今日は本当にトリッキーだった。ペースはそれほど問題なかった。でも、前のクルマの1.5秒以内に入ると、ギャップを縮めるのがかなり難しくなった。それに今日はフェラーリにとってトラックポジションが大きな利益だった。セバスチャンは苦しんでいたけど、誰も彼を抜くことはできなかった。僕たちはチームとしてポジションの入れ替えを試みたけど、ルイスも彼らを抜くことができなかった。ポイントを増やすことはできなかったけど、トライしたことには満足している。うまくいかなかったら、ルイスが僕にポジションを戻してくれると約束されていた。僕はバックマーカーに苦しんでいて、ルイスとのギャプが望んでいたよりも大きくなってしまった。チャンピオンシップを争っている全てのチームメイトがそうしてくれるとは思わないし、それは彼の本当に素晴らしいところだと思う。彼が本物のチームプレイヤーであることを示している。ポイントやチャンピオンシップの順位に関して、僕たちの状況はまだそんなに悪くはない。ルイスと僕はまだ戦いのなかにいる」

4位:ルイス・ハミルトン (メルセデス)

「ベストを尽くした。これほどハードにプッシュして、ここまで懸命に仕事をして、スタートと同じ位置で終わるのは厳しい。無線が機能していなかったときは、チームがタイヤが最後まで持たなのではないかと心配していると考えていた。彼らは後半にスピードを上げられるようにゆっくり行くつもりだったのかもしれない。僕はプッシュしていたし、ずっとペースがあった。バルテリの後ろで身動きが取れなくなっていたけど、無線のせいでチームに伝えることができなかった。でも、最後の方のラップでは約束を守った。もしキミを抜けなかったら、バルテリに順位を返すと言っていたんだ。僕は今年を通して、正しいやり方でタイトルを獲得したいと言ってきた。たぶん、シーズンの最後に小さなマージンで負けるなら、異なるやり方に目を向けるかもしれないけどね。でも、正しいことをやっていると信じているし、いいことをしていれば、それが帰ってくるものだ。以前は20ポイント差をつけられていたけど、1ポイントまで縮めて、今は14ポイント差だ。シーズン前半はかなりポイントを失ってしまったけど、僕たちが勝てることはわかっているし、サマーブレーク後はさらに良くなって戻ってくるよ」

5位:マックス・フェルスタッペン (レッドブル)

「ターン1から状況は始まっていたと思う。実際、僕のスタートはかなり良かったけど、そのあと少し人工芝の方に押し出されて、かなりスピードを失った。その後、ターン2でダニエルと僕が二人ともポジションを争っていたし、僕たちはコーナーのかなり深いところでブレーキをかけた。僕の前にはクルマがいて、かなりダウンフォースを失って、フロントタイヤがロックした。そこからはパッセンジャーだった。もちろん、ダニエルを避けようとしたけど、残念ながら、それは可能ではなかった。決して誰にもぶつかりたくはないし、チームメイトならなおさらだ。ダニエルとはずっといい関係だし、いつも笑い合ってきた。これは素晴らしいことではないし、ダニエル、そして、チームにも謝罪するつもりだ。僕たちはここでもっと多くのポイントを獲れたはずだからね。人的にダニエルと話をして、解決したいと思っている。ペースに関してはかなりポジティブな日曜日だった。レース序盤に起きたことは素晴らしいことではなかったし、もちろん僕も満足はしていないけど、少なくともクルマは前進している」

6位:フェルナンド・アロンソ (マクラーレン・ホンダ)

「今日は7位か8位を目標にしていた。リカルドがリタイアしたことで6位に入賞できたが、この結果は週末を通して懸命に努力した結果だと思っている。いいかたちでフリー走行を実施し、力強い予選を経て、完ぺきなレースができた。シーズン中に、僕たちが競争力のあるパフォーマンスを披露できる可能性のあるレースは3回から4回ある。なので、それらのチャンスを最大限に利用し、自分たちのポテンシャルを十分に活かす必要があるが、今週末はまさにそれができたと思う。(今後グランプリが開催される)スパやモンツァは、僕たちにとっては難しいレースになる。ただ、まずは今日の結果をともに喜び、難しいレースについてはそのときがきたら考えたいと思う。サインツとのバトルは接戦だった。サインツと僕は、スタートとセーフティカー導入後の再スタートの際に、近いポジションにいた。同じタイミングでピットインし、一緒にコースに復帰したが、新品タイヤで本当にプッシュできるのは2周だけだということは分かっていた。最初の2周以降にプッシュするのは不可能だと思っていたので、神風のような動きでサインツにプレッシャーをかけ、最終的にはオーバーテイクに成功した。また、レース終盤で最速ラップタイムを出せたことには驚いた。プレゼントをもらったような気分だが、遠慮なくいただくよ! 今日は間違いなくいいレースだったし、笑顔で夏休みを迎えよう」

7位:カルロス・サインツ (トロ・ロッソ)

「素晴らしいレースだったよ! とても良いスタートを切ることができたし、ターン1で2台のマクラーレンのアウトサイドからかわして、ターン2でポジションを守ることができた。その時点ではメルセデスを捕える力もあったかもしれないけど、仕事を完了できていたので、ちょっとバックオフして、安全を期することに決めた。それ以降はフェルナンドから防御するのはとても難しいタスクだった。今日は僕たちより彼の方がずっと速かったからね。最終的に抜かれてしまったけど、7位で持ちこたえることができたので満足しているよ・・・ 現時点の僕たちにはとって金メダルのような結果だ! 全体的にとてもポジティブな週末だった。昨日はパーフェクトな予選ができたし、今日は素晴らしいスタートとレースができたからね・・・ ハッピーな気分で休みに入れるし、シーズン前半にはとても満足している。ここまで完走した全てのレースでポイントフィニッシュしているし、それを継続できているのはいい統計だ。このミッドフィールドのバトルを楽しんでいる。シーズン後半を楽しみにしているよ!」

8位:セルジオ・ペレス (フォース・インディア)

「今日は8位で終えることができてとても満足している。クルマのフィーリングという点では簡単な週末ではなかったし、レースで状況を変えて、ポイントを獲得できたのは良いリカバリーだ。とても良いスタートが切って、うまくクルマを位置取りができたことが最終リザルトにはとても重要だった。チームメイトとちょっとした接触があって、フロントウィングにダメージを負ったけど、幸いにもクルマのバランスは変わらなかった。午後の大部分をサインツとアロンソの後ろで過ごしたし、僕にとってはそれほど忙しいレースではなかったけど、遅いピットストップによって、ピットストップ中に順位を上げることができなかった。全体的にとても力強いシーズン前半だったと思うし、自分たちが成し遂げた仕事に満足して休みに入ることができる」

9位:エステバン・オコン (フォース・インディア)

「スタートがあまり良くなかったし、それによって僕のレースは妥協を強いられてしまった。ターン1でセルジオと接触して、フロアにダメージを負ってしまった。ちょっとパフォーマンスを失いはしたけど、続行することができた。最終的にチームとしてまたダブルポイントフィニッシュができたし、レースに向けて週末がいかに難しかったかを考えれば素晴らしい結果だ。残りのレースはとてもクリーンだったし、ストフェル(バンドーン)からの多くのプレッシャーに抵抗することができたので、最終リザルトには満足している。今日はメインのライバルを抑えることができたし、ハッピーな気持ちで休暇に入ることができる。これからバッテリーを充電することができるし、シーズン後半にさらに多くのポイントを獲得する準備をして戻ってきたい」

10位:ストフェル・バンドーン (マクラーレン・ホンダ)

「僕にとっては、かなりポジティブな週末だった。ここでは競争力があると予想して現地入りし、実際に週末を通してトップ10圏内で走行することができた。このようなチャンスが訪れたときには、それをガッチリとつかまなければならない。そして、今日はそれができた。ピットストップの前には、後方のマシンとのタイム差を見ながら、オーバーカットを試みた。ただ、ピットストップの際に小さなミスをし、タイヤをロックアップさせてしまったので、予定よりも長いピットストップになり、結果的にはうまくいかなかった。それでも、今日のレースでのペースは今後への自信になった。ここではフォース・インディアよりも僕たちの方が確実に速かったものの、オーバーテイクをするのは非常に困難だった。でも最終的にはポイントを獲得できたので、チームにとってはいい週末だった」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1ハンガリーGP