F1 モナコGP 予選
2017年 フォーミュラ1 第6戦 モナコGPの予選が27日(金)、モンテカルロ市街地コースで行われ、キミ・ライコネン(フェラーリ)がポールポジションを獲得。セバスチャン・ベッテルも2番手に続き、フェラーリがフロントーを独占した。

キミ・ライコネンのポールポジションは2008年のF1フランスGP以来、実に9年・129戦ぶりとなる。フェラーリがF1モナコGPでフロントローに並ぶのも2008年以来となる。二人のタイム差は0.043秒差。3番手のバルテリ・ボッタス(メルセデス)もトップから0.045秒差と僅差だった。

マクラーレン・ホンダは、今シーズン初の2台揃ってQ3進出。しかし、ストフェル・バンドーンとジェンソン・バトンはともにグリッド降格ペナルティーを受けるため(バンドーンは前戦のスペインGPでウィリアムズのフェリペ・マッサとクラッシュしたことから3グリッド降格。バトンは新しいMGU-Hとターボチャージャーを搭載したために15グリッド降格)、決勝では2人ともトップ10圏外からのスタートとなる。

1番手:キミ・ライコネン (フェラーリ)

「ポールポジションはとても嬉しい。おそらくここは先頭にいることが最も重要なレースのひとつだ。仕事の半分は完了したけど、明日僕たちの前にはまだ大きなチャレンジがある。ここまではかなりいいし、クルマにも満足している。ここはとてもスペシャルな場所だし、全ての望み通りに働かせるのがちょっと難しいけど、予選で状況がぴったりはまった。ここでは非常に小さなことが大きな差を生む。僕たちはうまくやることができたし、チームは毎回僕を良いポジションに置いてくれた。かなりスムーズに事が運んだし、明日は2台揃って素晴らしい結果を出せることを期待している。良いスタートを切って、トラブルを避けなければならない。1コーナーまでの距離はかなり短いし、クルマはワイドになっているので、追い抜きはトリッキーだ。ベストを尽くすつもりだけど、自分ではどうしようもないことがたくさん起こるので、簡単にはいかないだろう。僕にとって最も重要なことは、明日が終わるときに同じポジションにいることだ」

2番手:セバスチャン・ベッテル (フェラーリ)

「ポールポジションは手が届くところにあったので、自分自身には満足していないけど、チームのためにはとても良いことだ。ポールポジションを諦めて、誰かに譲らなければならないとしたらキミを選ぶだろう。彼のために嬉しく思う。彼は予選でとてもいい仕事をした。言ったように、チームにとって素晴らしいことだけど、今日の自分のパフォーマンスにはあまり満足していない。最後の走行はちょっと欲張りすぎてしまった。今、明日の予測をするのは不可能だ。僕たちが考えなければならないのは、スタート、ペース、戦略だけだし、全てをまとめなければならない。いつものようにレースに備えるつもりだ」

3番手:バルテリ・ボッタス (メルセデス)

「今週末は僕たちにとってちょっとトリッキーだった。FP1は良いスタートが切れたけど、FP2ではセトアップでちょっと道に迷ってしまった。予選でもラップをまとめるのが難しかたった。温度を確立して、適切なバランスを見い出し、クルマを感じられるまでに2~3周かかった。今日はかなり僅差だったけど、ここではフェラーリが優勢のようだ。彼らはとても強かった。もちろん、フロントローからスタートできた方が嬉しいけど、3番グリッドからでも何だってできる。ここはオーバーテイクが難しいけど、レースでチャンスはある。明日は何が起こるかわからないのがモナコだ」

4番手:マックス・フェルスタッペン (レッドブル)

「Q3の最速ラップは最善を尽くせたと思う。フロントのグリッドにちょっと苦しんでいたし、望んだようにタイヤを働かせることができなかったけど、最終的に僕たちはそこまで離されなかった。いつだってもっと近い方が嬉しいけど、ラップはかなり限界だったと思う。フェラーリは週末ずっと良さそうだったし、ボッタスが僕たちの間に入り込んできたのはちょっと残念だ。クリーンなスタートを切って、良い戦略を実行できれば、僕たちは戦えると思う。モナコは独特だし、レースがどのような展開になるか予測するのは難しい。いつセーフティカーや中断があるかわからないので、様子を見てみなければならない。タイヤの挙動とピットのタイミングには気を配っていく。それがレース中に感じ取らなければならないことだ。トップ3に近いということは表彰台は手が届く範囲にあるということだけど、明日は自分のレースに集中して、完走を目指すつもりだ。ここでの“呪い”を断ち切りたい」

5番手:ダニエル・リカルド (レッドブル)

「今日はフラストレーションの溜まる一日だったし、もっとうまくやれたと思う。Q3は1ラップだったし、タイヤを準備して熱を入れるためにアウトラップで懸命にプッシュする必要があった。ここではウルトラソフトはそんなに柔らかくないし、懸命に働かせる必要がある。出て行ったときは前にクルマがいたし、後ろとのギャップがあったように思えた。アウトラップでプッシュできるようにそのラップをなぜ待たなかったのかわからない。タイヤが望ましくない状態でラップをスタートすることになってしまった。ここで予選をうまくやるには明らかにそれが重要だ。でも、明日どうなるか見てみるつもりだ」

6番手:カルロス・サインツ (トロ・ロッソ)

「ワオ! とにかくワオって感じだ! かなりいい気分だし、物凄いラップだったよ! 間違いなくシーズン全体で最も楽しい予選ラップだ。ほぼ限界だたし、最大限のアドレナリンが湧き出て、心拍数も最大だった・・・このようなトラックで予選6番手につけられたことはとにかく驚くべき結果だ! とても完璧な週末で、午後の予選までにそれを確立することができたので、僕たちに本当に相応しい結果だと思う。Q1でのミッドフィールドのペースはちょっとしたサプライズだったと言わなければならない。彼ら全員が突然僕たちに追いついてきたので、まさにスタートから速いラップを刻んでいかなければならなかった。モナコではやりたくないことだ。少しずつビルドアップしていきたいからね。Q3でこの週末で一番のラップをまとめることができた。僕はとても幸せな男だ! まだアドレナリンを感じることができるよ! 明日に関しては僕たちは良いレースができると確信している。僕たちはロングランでもショートランでも速いし、とにかくスタートで全てをうまくやって、ミッドフィールドをリードして、可能なときにアタックする必要があるね! 今夜はおいしいディナーを楽しむつもりだ!」

7番手:セルジオ・ペレス (フォース・インディア)

「今日の結果にはとても満足している。セッションから引き出せる最大限だったと思う。ここでは予選のすべてのラップが重要だし、良い結果を得るためには1周目からペースを発揮する必要がある。僕たちはトラフィックを避けるために正しい判断ができたし、すぐにリズムを見つけることができた。Q1で1回の走行だけで済ませられたのはそれが理由だ。チームとして僕たちが成し遂げたことを誇りに思っているけど、エステバンが一緒にQ3に進出できなかったのは残念だ。モナコでいろんなことが起こるし、明日についてはいかなる予測もするつもりはない。レースは長いし、集中力を乱すことはできない。ここではどんなミスでもパンクやクラッシュリタイアに繋がる可能性があるので、仕事に集中する必要があるし、また良い結果をもたらしたい」

8番手:ロマン・グロージャン (ハース)

「かなりいい予選セッションだった。クルマはかなり予測しづらかったけど、それはタイヤのせいだ。機能したり、しなかったり、フロントだったり、リアだったり。ラップ毎にクルマが変化していた。理解できる好みのマシンバランスを得るのに苦労していた。でも、Q1では最終的になんとかそれなりのラップをして切り抜けることができた。Q2では本当にいいラップができたし、タイヤも機能していた。Q3はリアタイヤがあまりうまく機能しなかった。いずれにしろ、僕たちはここでトップ10に入っているし、それは僕たちが望んでいた結果だ。レースをスタートするには素晴らしい位置だと思う」

9番手:ジェンソン・バトン (マクラーレン・ホンダ)

「今日の予選は大いに楽しむことができた。フリー走行はよかったものの、予選ではマシンのパフォーマンスをさらに調整する必要があり、まだ改善を続けているところだ。今年のタイヤは、動き・摩耗・寿命という点で、昨年のタイヤとは全く異なる。(ベストな状態に持っていくまでの)最後の数パーセントを理解するのは容易ではない。それでも、僕は満足している。今年唯一のレースとなる週末に、予選で9番手に入り、決勝を20番手からスタートすることになった! こんな機会に恵まれるとは思っていなかったので、僕にとっては素晴らしい思い出になる。この大きな、すばらしいマシンに乗って、モナコを駆け巡れることをとても幸運に思う。今週末の終わりには、予選9番手という結果を手にサーキットを去る。今日の結果には大いに満足すべきだと思っている」

10番手:ストフェル・バンドーン (マクラーレン・ホンダ)

「今日はポジティブな一日だった。僕にとっては初のQ3進出だったが、その最後のセッションで走行できなかったことが残念だ。ここでは、競争力がさらに増すことを期待して現地入ったが、今週末に一歩前進できたことは確実だ。これまでの各セッションにおいて、僕たちはトップ10圏内のポジションにつけており、マシンの中では非常に落ち着いていて、自信が持てると感じた。自分の予選が小さなクラッシュによって終了してしまったことは残念だ。ただ、ここで限界まで懸命にプッシュしていると、こういうことはときに起こるものだ。チームと協力しながら、ようやくすべてが一つにまとまり始めていると感じている。明日の決勝では、コース上で楽しみたいという一心だ」

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カテゴリー: F1 / F1ドライバー / F1モナコGP