F1カナダGPが2035年まで開催継続決定 モントリオールの歴史に新たな10年

先週開催された劇的なレースは、1967年の初開催から通算で54回目のカナダGPだった。現在のF1ドライバーでは、ジョージ・ラッセル、マックス・フェルスタッペン、ルイス・ハミルトン、フェルナンド・アロンソの4人がこの4.36kmのコースで優勝経験を持ち、ハミルトンはミハエル・シューマッハと並び最多の7勝を挙げている。
ジル・ヴィルヌーヴ・サーキットは1978年からカナダGPの恒久開催地となっており、伝説的なカナダ人F1ドライバーの名を冠するこのコースは、ヘビーなブレーキングが求められるシケイン、有名なヘアピン、そして「ウォール・オブ・チャンピオンズ」で知られ、ドライバーとファンの双方に愛されている。
近年、プロモーターのオクタン・レーシング・グループは、F1のグローバルな拡大に対応するため、インフラの近代化に多大な投資を行ってきた。この投資は今後も継続され、今後数年間でイベントをさらに強化していくうえで重要な役割を果たす。
また、カナダ政府、ケベック地域経済開発局、ケベック州政府、ケベック州観光省、モントリオール市、トゥーリズム・モントリオール、ジャン・ドラポー公園協会の各関係者と協力し、プロモーターはF1カレンダーの合理化に貢献すべく、2026年からイベント開催時期を前倒しすることに合意した。
今回の契約更新には、ベル・メディアとの長期メディア放映権契約の延長も含まれている。
F1のCEOステファノ・ドメニカリは次のように述べた。
「F1が75周年を迎える今年、ジル・ヴィルヌーヴというレジェンドの名を冠したこの歴史あるカナダGPとの契約を延長できたことは非常に意義深い。モントリオールはエネルギーに満ち、情熱的なファンに支えられた素晴らしい街だ。2035年までここでレースを続けられること、そしてベル・メディアとの長期契約も締結できたことを大変うれしく思う」
「この象徴的な会場の近代化を進めてくれたオクタン・レーシング・グループ、そして今日の成功を支えてくれたすべての地方・州・国の関係者に心から感謝したい。また、素晴らしいカナダのファンの皆さんにも感謝している。今後10年、この地でさらに多くの忘れられない瞬間をともに作り上げていくのが楽しみだ」

ヴァレリー・プラント(モントリオール市長)、キャロライン・プルー(観光大臣兼ラノディエール地域担当)、カルロス・レイタオ(産業大臣政務次官、メラニー・ジョリー産業大臣代理)、イヴ・ラルミエール(トゥーリズム・モントリオールCEO)、ヴェロニク・ドゥセ(ジャン・ドラポー公園協会ゼネラルマネージャー)による共同声明は以下の通り。
「我々はF1世界選手権とのこの重要なマルチステークホルダー・パートナーシップの継続を誇りに思う。カナダGPはわが国最大のイベントであると同時に、世界でも高く評価されているレースだ。モントリオールの街を活気づけ、国際的な注目を集める一方で、カナダの企業や市民に大きな経済的恩恵をもたらしている。この発表は、F1カナダGPのさらなる発展と持続的成功に向けた、我々全員の強いコミットメントを具体的に示すものだ」
ベル・ビジネスマーケットおよびホールセールサービス部門のシニア・バイスプレジデントであり、F1カナダGPプレジデントも務めるジャン=フィリップ・パラディ氏も次のように語った。
「F1カナダGPが2035年まで、今後10年間モントリオールで毎年開催されることを正式に発表できることを非常に誇りに思う。F1がダウンタウンを完全に支配するこの街ならではの雰囲気、豊かな伝統、そして世界的な地位を背景に、このレースは他に類を見ない象徴的存在だ」
「今後10年間、スポーツ、エンターテインメント、テクノロジーの各分野にまたがって大会を進化させ、カナダ、ケベック州、モントリオールを世界に発信する最高の舞台として構築していく。我々のパートナー――カナダ政府、ケベック州政府、モントリオール市、トゥーリズム・モントリオール、ジャン・ドラポー公園――そしてF1の継続的な信頼に心より感謝したい。そして、毎年このイベントに情熱を注ぐ我々の素晴らしいチームにも、特別な感謝を捧げたい」
カテゴリー: F1 / F1カナダGP