F1カナダGP FP1:フェルスタッペン最速 ウィリアムズTOP3 角田裕毅11番手
マックス・フェルスタッペンがカナダGP初日のフリー走行1回目で最速タイムを記録した。レッドブルのドライバーがアレックス・アルボンとカルロス・サインツのウィリアムズ勢を抑えてセッションをリードする一方、シャルル・ルクレールは序盤にバリアへ接触して赤旗を招いた。

セッションが穏やかでドライなコンディションのもとで始まった時点で、すでにピットレーンには長い列ができており、エステバン・オコンが先頭でコースに出ていった。この週末、ハースは200戦目の記念としてレトロカラーのリバリーを纏っている。

このセッションはまた、マクラーレンがマシンにアップグレードを施して臨む週末でもあり、フロントウイングのエンドプレートに“マーメイド・テール”と呼ばれる新形状が導入された。オスカー・ピアストリは空力計測用のレイクを装着してピットを出たが、ランド・ノリスは装着しておらず、チームが新パーツと標準パーツの比較を行っていることが示唆された。

アルゼンチン出身のフランコ・コラピントは序盤にターン2でスピンし、一時的に黄旗が出された。彼のアルピーヌは逆向きになっていた。一方、フェルスタッペンは「ステアリングが重い」と報告し、レースエンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼは「問題を監視している」と伝えた。

セッション序盤にはいくつかのロックアップも見られ、キミ・アントネッリがメルセデスでコースオフし、続いてノリスも軽いミスを犯した。しかし最も悪い展開となったのはルクレールで、ターン4の壁に突っ込み、赤旗の原因となった。リプレイ映像では、モナコ出身の彼がロックアップして左側のコーナーに接触し、そこから反対側のバリアへ弾き飛ばされた様子が映し出された。この事故の直前、ルクレールはタイムシートのトップに立っていただけに、非常にタイミングの悪い出来事だった。無線では彼が「ごめん」と謝罪する声が確認された。

また、赤旗直前にはもう一つの危うい場面があった。アルボンが後方から接近していたガブリエル・ボルトレトの進路を譲ろうとしていたところ、ウィリアムズが逆にブラジル人ドライバーの進路を塞ぐ形となった。キック・ザウバーのボルトレトは回避行動を取らざるを得ず、互いの動きを読み違えたことによる誤解が原因のように見えた。

ルクレールのマシンが撤去されセッションが再開された後も、アクションは収まる気配を見せなかった。ラッセルとノリスは芝生の上を走行し、ルイス・ハミルトンはターン10でスピン。セッションが折り返しを迎える頃、フェルスタッペンは1分13秒863のタイムを記録し、ルクレールのベンチマークをわずか0.022秒上回ってトップに立った。

前戦スペインで印象的な5位を記録していたニコ・ヒュルケンベルグは、“ウォール・オブ・チャンピオンズ”にかすめるように接近し、幸いダメージは免れた。一方フェルスタッペンは、スロー走行中のフェラーリを追い抜く際にハミルトンがスペースを空けていなかったと感じ、不満を口にしていた。これもまた誤解によるやり取りに見えた。

カナダグランプリ 2025年のF1世界選手権ルクレールのセッションはターン4の壁への接触により早々に終了した。

FP1が進むにつれて各チームのプログラムが展開されていったが、1時間のセッション中にC5ミディアムタイヤを使用したのは4人のみで、大多数はC6ソフトタイヤを使用していた。ノリスは再びターン10でマシンを振られ、グリップに苦しんでいるようだった。

チェッカーフラッグが振られた時点で最速タイムを記録していたのはフェルスタッペンだった。世界チャンピオンはタイムを1分13秒193まで縮め、2番手のアルボンに0.039秒差をつけた。3番手にはもう一台のウィリアムズを駆るサインツが続き、スペインでの苦戦からの巻き返しを狙うグローブ拠点のチームにとって希望の兆しとなった。

ラッセルが4番手に入り、ハミルトン、レーシングブルズのアイザック・ハジャーが5・6番手。ノリスが7番手、VCARB 02のリアム・ローソン、アルピーヌのピエール・ガスリー、そしてルクレールがトップ10を締めくくった。

レッドブルの角田裕毅(11番手)、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソ(12番手)、アントネッリ(13番手)、ピアストリ(14番手)がこれに続き、手首の処置を経て復帰したアストンマーティンのランス・ストロールが15番手に入った。ボルトレト、ハースのオリバー・ベアマンとオコン、コラピント、ヒュルケンベルグが16番手から20番手を占めた。

1時間の初走行が終了し、各チームとドライバーはデータの解析に入り、現地時間17時から開始される金曜2回目のフリー走行に備えることになる。

2025年F1 カナダGP フリー走行1回目 順位・ラップタイム

1.マックス・フェルスタッペン(レッドブル) - 1分13秒193
2.アレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ) - 1分13秒232
3.カルロス・サインツJr.(ウィリアムズ) - 1分13秒275
4.ジョージ・ラッセル(メルセデス) - 1分13秒535
5.ルイス・ハミルトン(フェラーリ) - 1分13秒620
6.アイザック・ハジャー(レーシングブルズ) - 1分13秒631
7.リアム・ローソン(レーシングブルズ) - 1分13秒651
8.ピエール・ガスリー(アルピーヌ) - 1分13秒737
9.シャルル・ルクレール(フェラーリ) - 1分13秒817
10.角田裕毅(レッドブル) - 1分13秒885
11.フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン) - 1分13秒927
12.ランド・ノリス(マクラーレン) - 1分13秒972
13.アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス) - 1分14秒002
14.オスカー・ピアストリ(マクラーレン) - 1分14秒198
15.ランス・ストロール(アストンマーティン) - 1分14秒203
16.ガブリエル・ボルトレト(ザウバー) - 1分14秒324
17.オリバー・ベアマン(ハース) - 1分14秒520
18.エステバン・オコン(ハース) - 1分14秒605
19.フランコ・コラピント(アルピーヌ) - 1分14秒645
20.ニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー) - 1分14秒821

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カテゴリー: F1 / F1カナダGP / F1レース結果