キャデラックF1チーム トミー ヒルフィガーと公式パートナー契約を締結
キャデラックF1チームは、2026年のF1参戦を前に、アメリカンブランドとしてのアイデンティティを明確に打ち出すべく、初の公式パートナーシップを発表した。提携先は、ニューヨーク発のファッションブランド、トミー ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)。長年F1との関わりを持つこのブランドが、複数年契約でチームのアパレルパートナーおよびライフスタイルスポンサーを務めることになった。

「2つのアイコンが、ひとつのビジョンで結ばれる。アメリカンモータースポーツの新たな時代がここに始まる」と、トミー ヒルフィガーは火曜日の声明で述べた。

「私たちは、TWGモータースポーツとキャデラックとともに、F1とのストーリーをさらに続けられることを誇りに思う。F1の伝統を称えながら、その先へと進めていくという共通のビジョンを共有している。私たちのルーツを讃えつつ、未来を再構築していく。

世界的にF1の注目が高まる今こそ、大きな夢を描き、アメリカのチームがグリッドにもたらすものを世界に示す最高のタイミングだ」

キャデラックF1チーム代表のグレアム・ロードンもこの提携に歓迎の意を示し、「キャデラックはアメリカを代表するブランドのひとつであり、我々もアメリカを代表するチームだ」と語った。

「トミー ヒルフィガーもまたアメリカンアイコンだ。彼らのF1におけるレガシーは並ぶものがない。私たちがF1パドックにもたらそうとしている大胆なビジョンを、このパートナーシップはまさに体現している。

この提携を通じて、我々は単にレースをするだけでなく、エンターテインメントとエンジニアリングの未来を形作る革新を生み出していく」

このパートナーシップには、ドライバーやピットクルー、パドックスタッフ、マネジメント陣が着用する公式チームウェアが含まれるほか、2026年シーズン開幕に合わせてグローバル展開されるファン向けコレクションも用意されている。さらに、トミー ヒルフィガーのロゴはマシンやレーシングスーツ、ヘルメットにも掲出される予定だ。

キャデラック F1 トミー ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)

ニューヨーク州ワトキンス・グレン近郊で育ち、幼少期からモータースポーツに親しんできたトミー・ヒルフィガーは、1990年代初頭からF1チームのスポンサーを務めてきた。直近ではメルセデスF1と7年間にわたる提携関係を築いていたが、2025年よりその役割はアディダスに引き継がれた。

この期間中、ルイス・ハミルトンをグローバルアンバサダーに迎えたことでも知られ、ハミルトンは複数のコレクションをプロデュースし、ファッションウィークの最前列にもたびたび登場していた。

トミー ヒルフィガーはF1アカデミーのマシンにもスポンサーとして関わっており、今夏公開予定の『F1』映画に関連したスペシャルコレクションのリリースも予定している。今回のキャデラックとの提携は、そのブランド哲学をF1本戦へと拡張するものとなる。

「私たちのブランドは、創業当初からエンターテインメントとスポーツを核にしてきた」と、トミー ヒルフィガーのグローバルブランドプレジデント、レア・リッツ・ゴールドマンは語る。

「モータースポーツとの関係を深めることで、ポップカルチャーのスピード感に呼応した新しいファッション表現を発信していきたい。このアイコニックな提携は、限界を打ち破ってきた我々のレガシーを継承しつつ、F1グリッドにスタイルをもたらし、その未来を形作っていく一歩になる」

キャデラックF1は、欧州中心のF1界における“オールアメリカン”チームとしての文化的ポジショニングをマーケティング戦略の軸に据えており、今回のヒルフィガーとの提携は、その独自性を打ち出す象徴的な第一歩だ。

「このコラボレーションは、2つの大胆で革新的なブランドの融合だ。パフォーマンスとアイコニックなスタイルが交差する瞬間」と、キャデラックF1 CEOのダン・トウリスはコメントしている。

「グローバルF1の舞台において、アメリカン・アンビションを体現するチームを築く中で、このパートナーシップはこれからの展望を示す象徴となる」

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カテゴリー: F1 / キャデラックF1チーム / F1スポンサー