キャデラック 初のF1シャシーを受領…2026年デビューに向け前進
キャデラックが、2026年のF1デビューに向けて初のF1シャシーを受領したことが明らかになった。チーム代表のグレアム・ローデンがこれを認めており、ロールフープ付きの機械加工済みシャシーが納入されたという。

今回納入されたモノコックは、実戦用マシンとしてではなく、構造試験に使用される予定だ。すでにノーズボックスなど一部構成部品については、個別のテストが行われており、それに続く取り組みとなる。

「我々はかなり前からクラッシュテストを始めている」とローデンは今年3月に語っている。「衝突試験、押し込み試験、そして“スクイーズ試験(圧縮試験)”もやっている。いったい何個のパーツを作っては壊したか…とにかく非常に高価なパーツばかりだったよ」。

「ノーズに関してはすでに全ての要件をクリアしており、満足している。シャシーに関してもスクイーズ試験をかなり重ねてきた」。

当初の計画では、昨年末までに最初のシャシーを完成させる予定だったというが、実際には開発中に得られた学びを反映させるため、シャシーの一部を試作・評価しながらプロセスを進めてきたと説明した。

「最初のシャシーの“ご褒美”は、徹底的に潰されることだね!」とローデンはユーモアを交えて述べた。

この初号機の納入は、F1参戦に向けて重要な一歩であり、キャデラックが正式参戦する2026年シーズンに向けて着実に準備を進めている証といえる。

今季はレースへの出場義務がないため、同チームは完全に2026年マシンの開発に注力することが可能だ。ただし、既存チームと同様にF1の技術・運用規定には従わなければならない。

「今季から我々が合意のもとでF1のレギュレーションを受け入れているという事実は、これまでに例がないことだと思う」とローデンは語る。「たとえばハースが参入したときは、レースに出るまでは何の規制も受けていなかった」。

「ただし我々は、一部の規則についてはF1側との合意に基づき、また一部は自発的に順守することを選んでいる。この参入プロセス自体が、過去のどの新規参入チームとも異なるものになっている」。

キャデラックのF1プロジェクトは、確かな基盤の上に着実に進んでいるようだ。2026年のグリッド登場に向け、今後の開発動向にも注目が集まる。

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カテゴリー: F1 / キャデラックF1チーム