F1オーストリアGP:バーニー・エクレストン メダル授与で“初表彰台”経験
2025年F1オーストリアGPの決勝後、ランド・ノリスがFIA会長メダルを授与された。その役目を担ったのは、かつてF1の商業権を掌握していた元F1最高責任者のバーニー・エクレストンだった。

ノリスはレッドブル・リンクで行われたこの一戦で、マクラーレンのチームメイトであるオスカー・ピアストリとの激しい争いを制して今季3勝目を挙げ、自身のタイトル争いを勢いづけると同時に、マクラーレンF1をコンストラクターズ選手権の首位に押し上げた。

2022年のF1アブダビGP以降、優勝ドライバーにはFIA会長モハメド・ビン・スライエムによってFIAプレジデンツ・メダルが授与されるのが恒例となっているが、今週末のスピールベルクには本人が不在だったため、代役として94歳のエクレストンが登壇し、ノリスの首にメダルをかけた。

「FIA会長が直接、勝者に祝意を伝えるというのは非常に素晴らしいことだと思う」とエクレストンはコメント。

「今回モハメド(・ビン・スライエム)が来られなかったため、代わりに私がメダルを授与するよう依頼を受け、それを光栄に思っている」

「実は私にとっても印象深い瞬間だった。奇妙に聞こえるかもしれないが、このモータースポーツの世界に身を置いて約70年、実際にF1の表彰台に上がったのは今回が初めてだったんだ。とてもいい経験だったよ」

エクレストンは1970年代にブラバムのチームオーナーを務め、その後1987年にF1グループを設立。以降およそ30年にわたりF1の商業権を掌握し続け、F1のグローバル化と発展に大きな影響を与えた。2017年にリバティ・メディアへ売却して以降は第一線を退いたが、F1界における象徴的存在として知られている。

なおFIAプレジデンツ・メダルは現在、F1を含むFIA公認の複数カテゴリー――フォーミュラE、WRC(世界ラリー選手権)、世界カート選手権などの優勝者にも授与されている。

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カテゴリー: F1 / F1オーストリアGP / バーニー・エクレストン