ローレンス・ストロール「アストンマーティンをF1世界王者にするまで諦めない」

カナダ出身の実業家ストロールは、2022年末にレーシングポイントを買収してチームを率い始めて以来、アストンマーティンをF1の強豪チームへと押し上げるべく巨額の投資を続けている。
ニューウェイ&カルディーレ加入で技術陣を強化
チームはシルバーストンの本拠地を大幅に拡張し、最先端のファクトリーを新設。さらに人材面でも積極的に補強を進め、レッドブルからエイドリアン・ニューウェイ、フェラーリからエンリコ・カルディーレを迎え入れるなど、技術部門の陣容を大きく強化した。
2026年からはホンダと提携し、初の「ワークスチーム」として新時代を迎える。これにより、パワーユニットとシャシーを一体で設計できる体制が整うことになる。
「僕は諦めない。目標は世界王者になることだ」
ストロールはチーム公式YouTubeチャンネルで次のように語った。
「チーム全体がひとつにまとまりつつあり、来年の大きなレギュレーション変更を心待ちにしている。ホンダとともにワークスチームとして新しい挑戦を迎えるのは、これまでとはまったく異なる経験だ。顧客エンジンとして与えられるのではなく、パワーユニットと一体で設計できるというのは大きなことだよ」
「とてつもなくワクワクしている。僕は執念深い。使命を果たすまで決して諦めない。今回の使命は、世界チャンピオンになることだ」

2026年もアロンソとストロールのコンビ継続
アストンマーティンは2026年シーズンもフェルナンド・アロンソとランス・ストロールのラインナップを維持する。これで4年連続の同じコンビとなる。
アロンソはここまで31戦連続でストロールを予選で上回っており、今季もチームを牽引する存在だ。しかし、両者のポイント差はわずかで、ランス・ストロールの評価については依然として意見が分かれている。
そのため、アストンマーティンにとって今後12カ月は重要な決断の時期となるだろう。もしアロンソがキャリアに区切りをつける場合、チームは次のスター候補を探す必要がある。
アストンマーティンの真価が問われる“ワークス元年”
2026年のホンダ製パワーユニット導入により、アストンマーティンは名実ともにトップ争いへ踏み出すことになる。ニューウェイとカルディーレによる技術的飛躍が実現すれば、ストロールの「世界王者への使命」は現実味を帯びるかもしれない。
チームが夢見る“初タイトル”は、ストロール父子が掲げてきたプロジェクトの最終章となる可能性が高い。
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