2023年 F1アメリカGP:サーキット&タイヤコンパウンド解説
2023年F1第19戦アメリカGPが、10月20日から10月22日にサーキット・オブ・ジ・アメリカズで開催される。公式タイヤサプライヤーのピレリが2023アメリカグランプリのタイヤについて解説した。

サーキット・オブ・ジ・アメリカズでは、ドライバーにはC2(ハード)、C3(ミディアム)、C4(ソフト)の3種類のコンパウンドが割り当てられる。

昨年のレースではミディアムとハードが使用された。優勝したマックス・フェルスタッペンは最初と最後のスティントをミディアムで走り、中間のスティントはハードで走った。セーフティカーによるニュートラリゼーションは2回あった。

オースティンは今年、初めて「スプリント」の週末を迎える。つまり、金曜日は1時間のフリー走行と予選のみ。土曜日はF1スプリント(その前にスプリントのグリッドを決めるシュートアウトが行われる)が行われ、日曜日は通常通りグランプリが開催される。

今週末のレースはアメリカで開催される75回目のグランプリとなる。ワトキンス・グレンが最多の20回、次いでインディアナポリスが19回となっている。

オースティンでは過去に10回レースが開催されており、そのうち5回はルイス・ハミルトンが優勝している。その10年前の2007年アメリカGPでは、ルイス・ハミルトンが自身初のF1レースを制した。当時はインディアナポリスで開催された。

F1 アメリカグランプリ
ヘルマン・ティルケが設計したサーキット・オブ・ジ・アメリカズのいくつかのコーナーは、他の有名サーキットの有名なコーナーにインスパイアされている。ターン3からターン6はシルバーストーンのマゴッツ・ベッケッツ・コンプレックス、ターン12からターン15はホッケンハイムリンクのセクション、ターン16からターン18はイスタンブール・パークのターン8をイメージしている。

F1アカデミーは、シーズン最終戦となるオースティンで初めてF1とともに登場する。若い女性ドライバーのためのこのシリーズは、テキサス州のサーキットで3レースを開催し、初代チャンピオンを決定する。現在、プレマ・レーシングのマルタ・ガルシアが235ポイントでランキング首位に立ち、ARTグランプリのレナ・ビューラーが187ポイント、MPモータースポーツのハムダ・アル・クバイシが179ポイントで続いている。

F1 アメリカGP

マリオ・イゾラ(ピレリ モータースポーツ責任者)
オースティンは、アメリカ大陸での4レース(うち3レースは連続開催)の幕開けとなる。この地はモータースポーツの伝統に彩られた土地だが、リバティ・メディアがさまざまな分野で実施したイニシアチブのおかげで、F1がその存在感を示すようになったのはここ数年のことだ。サーキット・オブ・ジ・アメリカズは2012年以来、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより中止となった2020年を除き、毎年アメリカGPを開催している。COTAは完成されたサーキットで、中レベルから高レベルと言える。ターン1は左コーナーで、22メートルの上り坂の先にある。そのため、ドライバーたちはベストラインを探すためにさまざまな方向に向かうことになり、スタートは特に興味深いものとなる。そのコーナーは流れるような第1セクターへとつながり、ターン11のヘアピンまでミディアムから高速コーナーが続く。そのあとは長いストレートが続き、低速コーナーと90度コーナーが連続するコース最終セクションへと続く。タイヤにかかる力は主に横方向で、フロントとリアのバランスは非常によく、特定のコーナーに特別なストレスがかかることはない。低速コーナーでのトラクションも重要だ。アスファルトは、昨年部分的な再舗装が行われたにもかかわらず、まだかなりバンピーだ。そのためタイヤがわずかに滑り、オーバーヒートを起こす可能性がある。オースティンで見られるデグラデーションはサーマルが中心で、グレーニングが発生するのはごくまれだ。晴れの日と雨の日が交互にやってくることも珍しくなく、気温の幅も広い。今年初めてオースティンで開催されるスプリント・フォーマットは、現代F1にますます熱狂的になりつつあるファン層にとって、華やかなアクションを満喫できるまたとない機会だ」

2023年 第19戦 F1アメリカGP 開催スケジュール
■10月21日(土)
フリー走行: 2:30~3:30
予選: 6:00~7:00
■10月22日(日)
スプリントシュートアウト: 2:30~3:14
スプリント : 7:00~8:00
■10月23日(日)
決勝: 4:00~
※時間はいずれも日本時間

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カテゴリー: F1 / F1アメリカGP / ピレリ