アルピーヌF1チーム ジャック・ドゥーハンに交代を通達との報道

ドゥーハンは、カルロス・サインツのウィリアムズ移籍によって空いたシートを埋める形で2025年シーズンの正ドライバーとして昇格。だが、その座は当初から安泰ではなかった。
昨年末には、アルピーヌのエグゼクティブ・アドバイザーであるフラビオ・ブリアトーレが、フランコ・コラピントの起用を模索していたとされており、2024年最終戦アブダビGPでドゥーハンがエステバン・オコンの代役としてF1デビューを果たした時点でも、チームはすでに将来的な選択肢としてコラピントと接触していたという。
その後、2025年1月に正式にアルピーヌのリザーブドライバーに就任したコラピントの存在は、ドゥーハンに対するプレッシャーを一層高める結果となった。
デビューイヤーの序盤では、速さを見せてチーム関係者を驚かせる場面もあったものの、ドゥーハンは6戦を終えて未だにノーポイント。ミスやアクシデントも目立ち、結果的にクリーンな週末をまとめることができていない。最新のマイアミGPでは予選で初めてピエール・ガスリーを上回ったが、決勝では1周目にリアム・ローソンと接触しリタイアとなった。
なお、予選でのチームメイト比較では、ここまでの成績はガスリーが5勝1敗でリードし、平均タイム差でも0.367秒の差をつけている。

アルピーヌのマシン自体も、好調だったプレシーズンから一転して開幕戦以降は競争力を欠いているが、チームはドゥーハンに他の新人と同じだけの猶予を与えてこなかった。こうした事情を受け、チームは日曜夜、マイアミのサーキットを離れる前にドゥーハンへ交代方針を伝えたと報じられている。
次戦イモラからは、2024年にウィリアムズで代役出場を果たしたフランコ・コラピントがドゥーハンの後任として起用される見通しだ。アルピーヌの別のリザーブドライバーであるポール・アロンもシーズン中の起用候補とされている。
なお、ドゥーハンはF1シートを失う形にはなるが、現時点ではアルピーヌのドライバー育成プログラムには引き続き所属する見込みだ。チームはまだ正式なコメントを発表していない。
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