フェルナンド・アロンソ 「もうこのF1マシンともお別れ…残り2戦はお祝いだ」

ウェットの予選で光った7番手スタートは実りにつながらず、決勝では直線スピード不足と低い効率が露呈。終始厳しいレースとなり、ポイント圏には手が届かなかった。
アロンソは雨の予選で入賞圏内に食い込み期待を集めたが、ドライの決勝では50周にわたりペース不足が明確となった。レース後、本人は「孤独で退屈なレースだった」と語り、自身の好走が結果に結びつかなかった現実を淡々と受け止めた。
「孤独で退屈なレースだった」
アロンソは決勝後、「週末ずっと普通だったし、ラスベガスで魔法のように速くなることもなかった。ポジションを落として、アクションもなく、孤独で退屈なレースになった」と振り返った。
予選の7番手は“雨がつくった例外”だったと捉えており、「ああいうのは滅多にないし、決勝を走って初めて、本当の位置が分かる」と話した。
アストンマーティンのブランドアンバサダーでDAZN F1の解説を務めるペドロ・デ・ラ・ロサも、
「戦略は良かったがスピードとトップエンドが足りなかった。予選の雨が現実を歪めていた」
と分析した。
見せ場は「あの1回だけ」
アロンソはレース中、角田裕毅とフランコ・コラピントをまとめてかわす場面や、ハミルトンやハース勢とのバトルがあったが、最終的にはペース不足で後退した。
「良かったオーバーテイクは1回だけだと思う。でもテレビで“良かった”と言われたなら、それは嬉しい。たぶんレース中に唯一できたオーバーテイクだった」
と冗談交じりに語った。
「6位を期待するのは非現実的。2026年に集中している」
アロンソは残るカタール、アブダビの2戦についても慎重だ。
「良くなるといいけど、現実的にならないといけない。何戦も正当にポイントを取れていないんだから、カタールで6位以内に入れると期待する方が非現実的だ」
と語り、現在のパフォーマンスではポイント争いが厳しいことを認めた。
現在アロンソは最終戦を前にトップ10入りから後退しており、
「ここ最近は本当に厳しい年だ。僕たちは2026年に集中している」
と長期プロジェクトへ意識を向けている。

「このクルマをもう運転しなくていい、お祝いの2戦」
そしてアロンソは、残る2戦をこう総括した。
「シーズンの最後は“お祝い”として受け止めるよ……もうこのクルマを運転しなくていいというね。カタールではスプリントがあるし、アブダビではまた別の“お祝い”があるだろう」
2025年の終盤戦はアロンソにとって耐える時間が続くが、2026年の新規則に向けた準備をすでに見据えている。
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